スティーヴン・スピルバーグに関する考察をフィルマガに寄稿しました 「スティーヴン・スピルバーグは何故、キング・オブ・ハリウッドとなったのか?」という考察記事をフィルマガに寄稿しました。 ハリウッドには、ある伝説的な逸話がある。 ある17歳の映画好きな少年が、ユニバーサル・スタジオの見学ツアーに参加。彼は好奇心のあまり、休憩中トイレに隠れてツアーバスが去るのを待ち、一人悠々とスタジオ見学。やがて関係者に見つかり怒られると思い スティーヴン・スピルバーグ, フィルマガ, 仕事 read more
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク REVIEW 「捨て子」は、スピルバーグのフィルモグラフィーで一貫して扱われているテーマだ。『未知との遭遇』のバリーや『E.T.』のエリオットは父親不在の核家族で育っているし、『太陽の帝国』のジェイミーは上海で両親と離ればなれになってしまう。『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のフランクは天涯孤独の身の上だし、我らがインディ・ジョーンズも父親とケンカをして SF, アメリカ映画, ジェフ・ゴールドブラム, ジュリアン・ムーア, スティーヴン・スピルバーグ, 怪獣 read more
レイダース/失われたアーク《聖櫃》 REVIEW そもそも『インディ・ジョーンズ』の企画は、『スター・ウォーズ』封切前に興行的失敗を恐れてハワイへ逃げてきたジョージ・ルーカスが、『未知との遭遇』の撮影を終えてまったりバケーション中のスティーヴン・スピルバーグと合流したことから始まる。『007』シリーズのような冒険アクションを撮るのが夢だったとアツく語るスピルバーグに対し、ルーカスは長年温め続け アクション, アドベンチャー, アメリカ映画, ジョージ・ルーカス, スティーヴン・スピルバーグ, ハリソン・フォード read more
ミュンヘン REVIEW 明らかにスピルバーグは、この『ミュンヘン』で新たなフェーズに突入したと思う。良くも悪くもこのキング・オブ・ハリウッドは、何よりも自分自身のために映画を撮り続けてきた。『宇宙戦争』や『ジョーズ』、『インディ・ジョーンズ』シリーズといった娯楽大作は言うに及ばず、『シンドラーのリスト』はユダヤ人たる自分のアイデンティティーを見つめなおすためにつくられ アメリカ映画, エリック・バナ, サスペンス, スティーヴン・スピルバーグ, スパイ, ダニエル・クレイグ, 政治 read more
未知との遭遇 REVIEW ここにセックス未経験の童貞くんがいたとする。彼は彼女と念願の初体験を果たし、一人前の「男」となった。しかし夜のテクニックはまだまだ未熟。彼は様々な女性と付き合い、次第に「男」として磨きをかけていく。数年後すっかりナンパなプレイボーイとなった彼は、夜を共にする女性に自らの超絶テクニックをみせつけてやろうと大奮闘。アクロバティックなプレイもお手の物 SF, アメリカ映画, スティーヴン・スピルバーグ, フランソワ・トリュフォー, リチャード・ドレイファス read more
マイノリティ・リポート REVIEW 『電気羊はアンドロイドの夢をみるか?』で有名なフィリップ・K・ディックの同名短編小説の映画化。 近未来のワシントンDCでは、「プレコグ」と呼ばれる予知能力者をたちが凶悪犯罪を事前に予知して殺人を防ぐ、「犯罪予防局」なるシステムが導入されていた。しかしある日突然、犯罪予防局の主任刑事アンダートンに未来殺人の容疑がかかる。これは罠なのか、それとも… SF, アメリカ映画, コリン・ファレル, サスペンス, スティーヴン・スピルバーグ, トム・クルーズ read more
ポルターガイスト REVIEW 今やすっかり呪いの映画として定着している『ポルターガイスト』だが、それもそのはず。 キャロル・アン役のヘザー・オルークが12歳で急死、長女ダナ役のドミニク・ダンが交際相手に首を絞められて22歳で死亡するなど、鬼籍に入った映画関係者は数知れず(『ポルターガイスト2』ではケイン牧師役のジュリアン・ベック、祈祷師テイラー役のウィル・サンプソンが映画公 アメリカ映画, スティーヴン・スピルバーグ, トビー・フーパー, ホラー read more
プライベート・ライアン REVIEW スティーヴン・スピルバーグは、物語の強度を求めない映画作家である。というよりも、最初から放棄している。 彼が信じているのはたぶん映像の強度だけだ。シネマというフォルムをろ過して抽出するならば、そこに残るのは純粋な映画文法のみによって構築されたイメージのみ。リュミエール兄弟が100年以上前に開発し、パリの紳士・貴婦人の肝をつぶした「シネマトグラフ アメリカ映画, スティーヴン・スピルバーグ, トム・ハンクス, 戦争, 第二次世界大戦 read more
ターミナル REVIEW 観終わって、気が付いた。この映画では、トム・ハンクスのパーソナリティーがごっそりと欠落している。東欧の国クラコウジアからやってきて、カタコトの英語をあやつり、妙に左官工事が得意で、生真面目で人情深い男。ただそれだけだ。正体不明のガイコクジンが、メルティング・ポット(人種のるつぼ)のアメリカをそのまま縮尺したかのようなJFK国際空港に放り出される アメリカ映画, キャサリン・ゼダ=ジョーンズ, スティーヴン・スピルバーグ, トム・ハンクス, ドラマ read more
SUPER8/スーパーエイト REVIEW 『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』に代表されるPOV方式を、モンスター映画というジャンルで提示した『クローバーフィールド/HAKAISHA』は、フェイク・ドキュメンタリーがエンターテインメント映画の新しい説話法であることを高らかに示した作品だった。youtubeを積極活用した巧みなプロモーション展開も含め、プロデューサーを務めたJ・J・エイブラ J・J・エイブラムス, SF, アメリカ映画, スティーヴン・スピルバーグ, 怪獣 read more