2022年 アルバムランキング

竹島ルイの独断と偏見による2022年 アルバムランキングです。ランキングは常に暫定的なので、明日にも変わるかもしれません。悪しからず。
  1. 『Kuni』LNDFK
  2. 2022年はこのアルバムに尽きる。イタリア人リンダ・フェキのユニット、LNDFKのデビュー盤。エレクトロニカ寄りのネオ・ソウルが超絶気持ちいい。ちなみに、M-1『Hana-bi』、M-2『Takeshi』は、ビートたけしにインスパイアされたナンバーとのこと。パーカッションでASA-CHANGも参加してます。

  3. 『Good News』蓮沼執太、U-zhaan
  4. インド音楽とテクノの幸せなマリアージュ。蓮沼執太とU-zhaanが手を組んだ、至高のインストルメンタル・アルバム。M-2『Go Around』が神曲すぎる。

  5. 『Perform the Compositions of Sam Wilkes & Jacob Mann』Sam Wilkes、Jacob Mann
  6. ビー玉みたいに転がる電子音、それを優しく受け止めるヒップホップ・ジャズ。ルイス・コール率いるKNOWERのサポートメンバーでもあるベーシストのサム・ウィルクスと、キーボーディストのジェイコブ・マンが切り拓く、新しい音楽ゾーン。

  7. 『Black Radio III』Robert Glasper
  8. 現在のジャズ・シーンを牽引する最重要人物、ロバート・グラスパー。グラミー賞最優秀R&Bアルバムを受賞した『Black Radio』のシリーズ第3弾なんだが、これが一番好きかも。

  9. 『Wet Leg』Wet Leg
  10. イギリス・ワイト島からやってきた、リアン・ティーズデールとヘスター・チャンバースの女性二人バンド、ウェット・レッグのデビューアルバム。ぶっきらぼうなのに中毒性のあるポスト・パンク・サウンドは、個人的には2022年最大の衝撃。PVが『ミッドサマー』みたいで怖カワ。

  11. 『Perpetual Now』rRoxymore
  12. 推進力のあるグリッチ・ノイズ・ビートに、ダーク・アンビエントなシーケンスが絡みつく。ロキシーモアーが名門レーベルSmalltown Supersoundから放つ、ヒプノティックな桃源郷。

  13. 『The Jacket』Widowspeak
  14. ウィドウスピークが奏でるローファイなギター・サウンドは、コシがあって重たい。だけど、どこか霞がかかっていて、くぐもっている。それに被さるモリー・ハミルトンの柔らかなヴォーカリゼーションが、より世界のかたちを曖昧にさせる。そう、僕らはまだこの世界のことを何も知らない。

  15. 『NOT TiGHT』DOMi&JD Beck
  16. こりゃ一体何なんだ。無秩序に暴れまくる超高速ドラムンベースは、エイフェックス・ツインの『Richard D James Album』のようだし、コードチェンジしまくるスペーシーなフュージョン感は、リターン・トゥ・フォーエヴァーの『Romantic Warrior』のよう。22歳と18歳の天才デュオが奏でる、新時代のフュージョン・サウンド。

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  17. 『The Sparrow』Sam Prekop
  18. サム・プレコップが蚊の鳴くようなボソボソ・ヴォーカルを封印、モジュラー・シンセを駆使して創り上げた、ミニマルなインストゥルメンタル・アルバム。M-4『Fall is Farewell』は、アラン・J・パクラ監督の映画『コールガール』1971年)のサントラにインスパイアされたものなんだとか。

  19. 『BADモード』宇多田ヒカル
  20. フローティング・ポインツやA・G・クックなど、今UA&UKで最もキテるプロデューサーを招聘。一つ一つの音の収まり方が実に慎ましやかでシルキーな、宇多田ヒカルによるチル系ネオソウル。今までの彼女の作品の中で一番好きかも。特にM-10『Somewhere Near Marseilles -マルセイユ辺り-』は、2022年最もヘビロテしたグッド・チューン。

  21. 『Time〜Lapse Nature』Diatom Deli
  22. 幻術的なクラシックギターの調べと、フィールドレコーディングによる波・雷・雨の自然音が溶け合い、その隙間を縫うように入ってくるダイアトム・デリの歌声が、世界を優しく祝福する。最高 of 最高なドリーミーポップ。

  23. 『i don’t know who needs to hear this…』Tomberlin
  24. 直訳すれば、「誰がこのアルバムを聴きたがるのか、私には判らない…」。でも、トムバーリンのミニマルでパーソナルな歌の一つ一つは、確実に世界に向かって乱反射している。ほんの少しの絶望、そしてほんの少しの希望と共に。

  25. 『Sometimes, Forever』Soccer Mommy
  26. ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーをプロデューサーに招いて、ローファイなインディーロックから無数のシンセサイザーを重ね合わせた緻密なサウンド・プロダクションに深化。特にM-7「Don’t Ask Me」はシューゲイザーな神曲かと。

  27. 『こちらあみ子』青葉市子
  28. 映画も傑作だけど、青葉市子が劇伴を手がけたサントラも傑作。ラストを飾るM-16『もしもし』で、彼女が優しく「もしもし」と語りかける、その相手の意味を理解した時に、とてつもない衝撃と感動が襲いかかってくる。

  29. 『Greeting』Kim Oki
  30. ホント、今さらで申し訳ない。サックス/クラリネット奏者キム・オキの存在を知って聴き始めてみたら、最高だった。特にこの『Greeting』は、夜の帳がゆっくりと下りるとき、少しずつ皮膚に染み込んでくる冷気を感じながら、じっくりと聴きたいジャズ・バラッド・アルバム。

  31. 『The Parable Of The Poet』Joel Ross
  32. ヴィブラフォン奏者ジョエル・ロスが、イマニュエル・ウィルキンス、マリア・グランドといった凄腕を招聘。朝の柔らかな日差しを浴びながら聴きたいM-1『PRAYER』をはじめ、心がとろけそうになるナンバーのオンパレード。

  33. 『Over Tage』Svaneborg Kardyb
  34. Nikolaj Svaneborgの鍵盤、Jonas Kardybの打楽器のみという編成なんだが、プレイヤーの圧倒的想像力とスキルによって、一曲ごとに異なる宇宙に誘ってくれる。特にドラムのロールを交えたバリエの広さ、アタックの柔らさが素晴らしい。

  35. 『Long Voyage』七尾旅人
  36. 想像を上回る傑作。コロナやウクライナ侵攻にさらされた2022年のリアルを、文学的表現ではなく、「誰かが死ぬ」と言うストレートな物言いで紡ぐ潔さ。それでいてガットギターとストリングスの静謐な調べが、世界に希望はあることを感じさせる。

  37. 『NIA』中村佳穂
  38. 『竜とそばかすの姫』で主人公すずの声を演じ、紅白歌合戦にも出場するなどすっかりメジャーな存在になってしまった中村佳穂。でも彼女の天地無用、天衣無縫な音楽性は約3年半ぶりリリースとなる今作でも健在。M-1『KAPO』から素っ頓狂なマジカル・サウンドが耳を楽しませてくれる。

  39. 『Dragon New Warm Mountain I Believe in You』Big Thief
  40. 気づけば、USインディ・ロック・シーンの最重要バンドとなったビッグ・シーフから届けられた、堂々たる2枚組アルバム。僅か五ヶ月間というレコーディング期間で生み出された、珠玉の20曲に圧倒される。

  41. 『NewJeans 1st EP ‘New Jeans’』NewJeans
  42. K-POP界の名プロデューサー、ミン・ヒジンが新たに放つ大型五人組ユニット「NewJeans」。バリバリのダンス・ミュージックではなく、ハウスっぽいチルウェイヴなアプローチが新鮮。特にM-1『Attention』の、サビにおけるベースラインの上昇コードが気持ちい。

  43. 『Sons Of』Sam Prekop、John Mcentire
  44. ザ・シー・アンド・ケイクのメンバー、サム・プレコップとジョン・マッケンタイアによる電子組曲。意外と重量級なマッシヴ・ビートが新鮮。

  45. 『ashbalkum』Salamanda
  46. 韓国を拠点に活躍するDJデュオ、サラマンダの日本デビュー盤。パーカッシヴなビートが心地よく脳内をループする、清涼感溢れるアンビエント・ミュージック。

  47. 『I Wanted More』rRoxymore
  48. 茶目っ気のあるアンビエント。テケテケ鳴り響く痛快ダンストラック。シンプルでキュートなサウンド・プロダクションがロキシーモアーの持ち味。4曲入りEPなれど、満足度高し。

  49. 『And In The Darkness, Hearts Aglow』Weyes Blood
  50. 『Titanic Rising』に始まる3部作の第2章的位置づけ。キャロル・キング、ジョニ・ミッチェル、ジュディ・シルといった70年代SSW的なソングライティングの文法にのっとりながらも、繊細かつ控えめなオーケストレーションとコーラスワークが聴く者を魅了する。

  51. 『our hope』羊文学
  52. 青春煮詰まり系オルタナ・ロックなサウンドといい、純文学系のリリックといい、筆者は羊文学が大好きなんであります。メジャー2ndアルバムの今作も、安定のクオリティ。『マヨイガ』とか『光るとき』とか、タイアップ曲も多数。

  53. 『11』SAULT
  54. SAULT、一気に5枚同時リリース!のうちの一枚。アフロビートとブルースが交錯する、挑戦的なアルバム。

  55. 『AIIR』SAULT
  56. SAULT、一気に5枚同時リリース!のうちの一枚。弦楽器の調べが心地よく脳を刺激する、ポスト・クラシカルなアルバム。

  57. 『Earth』SAULT
  58. SAULT、一気に5枚同時リリース!のうちの一枚。神への祈りがゴスペルに昇華した、ホーリーなアルバム。

  59. 『Today & Tomorrow』SAULT
  60. SAULT、一気に5枚同時リリース!のうちの一枚。ジミヘンを現代に召喚したかのような、サイケデリックなアルバム。

  61. 『Untitled (God)』SAULT
  62. SAULT、一気に5枚同時リリース!のうちの一枚。SAULTの底知れなさ、形容しにくさが最も色濃く刻印された、ジャンルレスなアルバム。

  63. 『SOS』SZA
  64. いやーニューアルバムの発売を首を長くして待っておりましたよ。個人的には、フィービー・ブリジャーズがフューチャリングされた『Ghost in the Machine』が収録されている時点で涙モノ。彼女が内包している鬱屈としたメランコリアが、このゲスト・トラックでもちゃんと反映されている。

  65. 『No Reino Dos Afetos』Bruno Berle
  66. ソフトロック・グループTroco em Balaで活躍していたブルーノ・バールのソロ・デビュー・アルバム。宅録の打ち込みローファイ・サウンドに乗せて、リラックスしたボッサ、メロウなR&Bがかぶさっていく。

  67. 『Dance Ancestral』John Carroll Kirby
  68. コーネリアスの『変わる消える』リミックスで名前を知り、慌ててジョン・キャロル・カービーのアルバムを聴いてみたら、ジャスト好みの浮遊感溢れるサウンド。アンビエントとジャズの間を揺蕩うような、絶妙な鍵盤使いが素晴らしい。

  69. 『EXTRA PRESENCE』Carlos Niño & Friends
  70. サン・ラーを彷彿とさせるコスモでニューエイジな音を鳴らし、僕のハートを鷲掴みしたカルロス・ニーニョ。今作は、よりフリー・ジャズに近い攻撃的なサウンド。それでいてピアノの旋律が滑らかに流れるチルなトラックもあったりして、バリエーション豊かなアルバムになっている。

  71. 『Amaryllis & Belladonna』Mary Halvorson
  72. 西洋現代音楽をベースに、ゴツゴツと、暴力的に奏でられるアバンギャルド・ジャズ。メアリー・ハルヴォーソンが爪弾くギターは、いつも不意打ちで我々のハートに突き刺さってくる。

  73. 『物語のように』坂本慎太郎
  74. 政治とか社会問題とか思想とかどうだって良くて、音楽には純粋にオンガクして欲しいのだけれど、そういう意味で坂本慎太郎のこのアルバムの突き抜けたポップネスは本当に貴重。

  75. 『Mr. Morale & The Big Steppers』Kendrick Lamar
  76. ケンドリック・ラマーがその王者ぶりを貫禄たっぷりに見せつけつつ、M-18『Mirror』で王座から降りる宣言をしてしまう、とってもエモーショナルな一枚。ミニマルでバウンシーなビートに心が躍る。

  77. 『Quality Over Opinion』Louis Cole
  78. サンダーキャットより鮮烈。アンダーソン・パークより爆裂。前のめりで直線的なビートにカラダが否が応にも反応しまくり。ルイス・コール、あなたはサイコーです。

  79. 『Antarctican Dream Machine』Novo Amor
  80. 『The Hardest Part』Noah Cyrus
  81. 『Linger Awhile』Samara Joy
  82. 名門レーベルのヴァーヴと契約したサマラ・ジョイの、メジャー・デビュー・アルバム。ジョージ・ガーシュウィンの『Someone to Watch Over Me』やエロール・ガーナーの『Misty』など、至高のスタンダード・ナンバーがなめらかでツヤのあるシルキーボイスで歌われる。イイ。

  83. 『Cometa』Nick Hakim
  84. 左右のステレオから聞こえてくる、ニック・ハキムのかすれきった歌声。くすんだ心象風景を赤裸々にサウンドスケープへと落とし込む、密室系フリーフォーク。

  85. 『Beatopia』beabadoobee
  86. チボ・マットのようなオルタナティヴ、ピンクパンサレスのようなポップネス。フィリピン生まれロンドン育ちのZ世代シンガー、ビーバドゥービーが紡ぐ儚くも美しいメロディー。

  87. 『Remember Your North Star』Yaya Bey
  88. ブルックリンのR&Bシンガーヤヤ・ベイの4thアルバム。ソウル、ジャズ、ヒップホップを緩やかに横断しながら、メアリー・J・ブライジのようなオーガニック・ソウルがリスナーのハートを震わせる。

  89. 『neon』iri
  90. Yaffle、TAAR、mabanua、ESMI MORI、KAN SANO、%C、Shin Sakiura、当代随一のクリエイターが結集して多幸感溢れるグルーヴが爆誕。今や日本を代表するソウルディーヴァ、iriのジャンルレスなサウンドが楽しめる。

  91. 『Demon Time』Mura Masa
  92. Demon Time=何かに没頭する時間。パンデミックになってからまさにムラ・マサは音楽的に没頭し、ユニバーサルでジャンルレスな音楽を創り上げた。ラッパーのTohjiが客演で参加。

  93. 『Starfruit』Moonchild
  94. ムーンチャイルド結成10周年の集大成として作られた本作には、ダニー・ハサウェイの娘レイラ・ハサウェイ、アイズレー・ブラザースの血を引くアレックス・アイズレーなど、R&BレジェンドのDNAを受け継ぐミュージシャンが参加。過去を俯瞰することで、新時代のR&Bを高らかに宣言している。

  95. 『Based On A Feeling』Sabrina Claudio
  96. ラグジュアリーな音色を奏でるストリングス、細くビートを刻むスネア、ジャジーなピアノを従えてサブリナ・クラウディオが吐息混じりに声を震わせるとき、官能的な世界が立ち上る。気怠さ100%のベッドルーム・ポップス。

  97. 『In These Times』Makaya McCraven
  98. “ビート・サイエンティスト”ことマカヤ・マクレイヴンが、ジェフ・パーカーらポスト・ロックなメンツと組んでリリース。5つのスタジオで収録した音源を、ポスプロで独自のサウンドとして構築。音楽はメロディーでも音響でもなく、ビートであることを突き詰めた意欲作。

  99. 『Ramona Park Broke My Heart』Vince Staples
  100. ロングビーチの波打ち際で、ヴィンス・ステイプルズはギャングの抗争を、カネを、仲間を、愛を、どこか諦観めいた風情でラップする。LAの吟遊詩人から届けられた、厭世的なムードに包まれた一枚。

  101. 『Flowers Rot, Bring Me Stones』Moundabout
  102. 古代の神々を招き寄せるかのような、不穏極まりないスピリチュアル・フォーク感がたまらない。なぜか最近リバイバルで観た『未来惑星ザルドス』を思い出してしまった。

  103. 『Movimento』LUAH
  104. ヴォーカル、ギター、パーカッションによるドイツ・ケルン出身のトリオ、ルアー(ポルトガル語で月という意味らしい)の2ndアルバム。ジャズ&ボサノヴァをルーツにしながら、宗教音楽のような三声が神々しく響き渡る。

  105. 『Caprisongs』FKA twigs
  106. タイトルはCapricorn(山羊座)に由来した造語で、占星術から着想を得ているんだそうな。スピリチャルな精神性、トライバルでダンサブルなサウンド・プロダクションが楽しめる、FKAツイッグスから届けられたミックステープ。

  107. 『Moody31』Lydia Persaud
  108. カナダの歌姫リディア・パーソードの歌声は、ロバータ・フラックのようにソウルフルだけど、キャロル・キングのようにスウィートでもある。時折インサートされるウクレレの響きが気持ちい、現在進行形オーガニック・ソウル。

  109. 『…on reflection』William Basinski、Janek Schaefer
  110. サウンド・アーティストとしてポスト・クラシカルな音楽を創造し続けてきたウィリアム・バシンスキーとジャネック・シェーファーが、8年という歳月をかけて紡いだ至高のアンビエント。フィールドレコーディングによって取り込まれた自然音、静謐なピアノの音、様々なテクスチャーが絡み合い、溶け合っている。

  111. 『Radiate Like This』Warpaint
  112. LA出身の4人組フィメール・バンド、ウォーペイントの4thアルバム。インディー・ロックなエッセンスはそのままに、エレクトロを大胆に取り入れたサウンドが新鮮。

  113. 『NO THANK YOU』Little Simz
  114. 何の予告もなく、急遽リリースされたリトル・シムズのニューアルバム。やっぱり今作も最高です。アフロビートを巧妙に入れ込みつつ、滑らかでシルキーなR&Bがかぶさっていく、この感じ。辛抱たまらん。っていうかコレ、プロデューサーがInfloなのか。Saultもこの前怒涛の5枚同時リリースしたばかりだし、仕事しすぎじゃね?

  115. 『Esthesis』Clarice Jensen
  116. ブルックリンをベースに活動するチェリスト、クラリス・ジェンセンの3rd。ベースは鬱屈としたダーク・アンビエントなんだけど、それでいて水面に七色の眩い光がキラキラ輝いているかのようなカラフルさがある。モンドリアンっぽいミニマル・アートなジャケが可愛い。

  117. 『Wirehead』Xao
  118. ボーズ・オブ・カナダ系のサイケなエレクトロニカだが、よりハードでエッジーですね。神々の怒りに触れたかの如く、不穏さを撒き散らすサウンドスケープ。地殻変動のように、強烈に響く轟音のシャワー。すべての人類はコレを聴いて悔い改めるべし。

  119. 『Few Good Things』Saba
  120. シカゴのヒップホップ・コレクティブ「Pivot Gang」の中心的存在、sabaの3rdアルバム。直線的なトラップは控えめ。生楽器を全面的にフィーチャーすることで、ピースフルでクワイエットな空間を創り上げた。人生はファックの連続、but音楽はヘヴン。それってサイコーじゃんか。

  121. 『Alpha Zulu』Phoenix
  122. フェニックス5年ぶりのアルバム。ダフト・パンクのトーマがミキサーとして協力してるんだが、音圧の強いダフパン・サウンドではなく、ちゃんとミドル~ハイの音域でキラキラしてるフェニックスの音になってる。ヴァンパイア・ウィークエンドのエズラ・クーニグとのコラボ曲『Tonight』は、リフがクセになりますな。

  123. 『Image Langage』Félicia Atkinson
  124. ワン・コードで塗りたくられた世界に、なにやらフランス語による囁き声と、グリッチ・ノイズと、しずしずと響き渡るピアノが交錯する。フェリシア・アトキンソンが聴く者に思考と想像を促す、エクスペリメンタルな冒険。

  125. 『Continua』Nosaj Thing
  126. ケンドリック・ラマーやチャンス・ザ・ラッパーのプロデュースでも知られる、ノサッジ・シングの5thアルバム。トロ・イ・モア、パンダ・ベアらを迎え、ダンサンブルなビートはキープしつつ、思いっきりチルできるアンビエントな一枚に。

  127. 『MOTOMAMI』ROSALÍA
  128. カタルーニャ出身の歌姫ロザリアが、ジェイムズ・ブレイクやウィークエンドを招いて制作した3rdアルバム。ラテン・ミュージックとネオ・ソウルが細胞レベルで奇跡的な融合を果たした、スパニッシュ・ミューズによるネオ・フラメンコ。M-6『HENTAI』で「ヘンタイ、ヘンタイ」と連呼されるので、なんだかいたたまれない気持ちになる。

  129. 『Melt My Eyez See Your Future』Denzel Curry
  130. 『Untidy Soul』Samm Henshaw
  131. イギリス出身ソウル・シンガーのサム・ヘンショウが、レーベルをクビになったり紆余曲折を経て、やっとこさリリースに漕ぎ着けた実質的なデビュー・アルバム。ゴスペルのフィーリング、モータウンっぽいビートに胸がときめく。

  132. 『The Sound Of Listening』Mark Guiliana
  133. サックス、ピアノ、ベース、ドラムというオーソドックス編成で紡がれるオーセンティックなジャズ。聴き込めば聴き込むほど味わいが深くなる、内省的で深淵な世界。M-6『everything changed after you left Mark』なんてほとんどコルトレーンの『A Love Supreme』だし。っつーか、シンプルにジャケがカッコ良すぎないかコレ。

  134. 『Orange』CS+Kreme
  135. メルボルンのエクスペリメンタル・デュオ、CS+Kreme。歪んだギター、冷ややかな鍵盤、ノイジーな弦楽器をまぶした、グリッチ感のあるローファイ・エレクロトニカ。まるでキャッチーな白昼夢の如し。

  136. 『Funk Wav Bounces Vol. 2』Calvin Harris
  137. 『Empire of Light』Trent Reznor、Atticus Ross
  138. 孤独な魂を抱えた男女の心の交流を描いた物語を、メランコリックになりすぎない筆致で表現するトレント・レズナーとアッティカス・ロスのバランス感覚!

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  139. 『Orbit』STUTS
  140. 全18曲というボリュームもさることながら、tofubeats、Awich、C.O.S.Aなど多士済々な客演が楽しい。M-7収録曲「Floating in Space」というタイトル通り、宇宙に浮かんでるかのようなスペーシー感が味わえる一枚。

  141. 『Last Day Of Summer (Sped Up)』Summer Walker
  142. 『Household Name』Momma
  143. 『Opening the Door』Jack J
  144. AORの流れを汲みつつ、アンビエントな響きもそっと封じ込めてしまう、オトナな音楽。この良さはガキにはわかるまい(暴言)。

  145. 『V I N C E N T』FKJ
  146. サンタナとコラボしたラテン・ロックあり、ジャズあり、ネオ・ソウルあり。天才マルチプレイヤーFKJの才能の煌めきが、この一枚にパッケージングされている。

  147. 『Speculative Memories』Yair Elazar Glotman
  148. ヨハン・ヨハンソンとのコラボでも知られる現代音楽家、ヤイール・エラザール・グロットマン。記憶の奥底へと沈んでいくかのようなコントラバスの深い音色と、それを渦巻くように螺旋するアンビエント・ドローンが、時間を超越する内面への旅へと手招きする。

  149. 『Rough Night』Eden Samara
  150. カナダ出身のシンガー、エデン・サマラのデビュー・アルバム。低音をしっかりと効かせた、深みのあるエレクトロR&B。チル系と思いきやビートはかなり太くマッシヴで、意外にもフロア仕様。彼女のヴォーカルが主張し過ぎず、サウンドのパーツとして慎ましやかに収まっている感じもイイです。

  151. 『A Tribute to Ryuichi Sakamoto – To the Moon and Back』V.A.
  152. ポスト音響派に振り切ったFENNESZの『AMORE』やノリノリなTHUNDERCATの『THOUSAND KNIVES』も素晴らしいですが、個人的にはコーネリアスの『THATNESS AND THERENESS』がマル。2006年『Sensuous』のラストを飾ったナンバー『Sleep Warm』のようなしなやかさとたおやかさ、ハートウォーミングさがある。

  153. 『Dawn FM』The Weekend
  154. 個人的にはあまり好みではないウィークエンドだけど、新作イイですねー。ここまでダフト・パンク『Random Access Memories』みたくレトロなシンセ・サウンドに振り切ってもらえたら、そりゃニッコニコですわ。この辺りは、プロデューサーを務めたワンオートリックス・ポイント・ネヴァーの計算か?

  155. 『FOREVERANDEVERNOMORE』Brian Eno
  156. ブライアン・イーノ、17年ぶりのヴォーカル・アルバム。灰色の雨曇に覆われたかのような、不穏極まりないアンビエント・ミュージック。ゆっくりと崩れゆく世界に警鐘を鳴らす、21世紀の新たなゴスペル。

  157. 『Please Have A Seat』NNAMDÏ
  158. ナイジェリアにルーツを持つマルチ・インストゥルメンタリスト、ンナムディ・オグボンナヤ。極端に音数を抑えたシンプルなビートにシンプルなメロディーが乗っているだけなのに、アフリカン・ミュージックのエッセンスがはっきりと刻印されている。時折インサートされるヘビィなギター・サウンドがアクセントになってる。

  159. 『Estrela Acesa』Sessa
  160. “カエターノ・ヴェローゾの再来”とも称される、セッサことセルジオ・サイエギのスウィートなボッサ・アルバム。6弦ガットギターのシンプルな音色と彼の気怠い歌声が、至上のハピネスへと連れて行ってくれる。

  161. 『Pink Moon』Pink Sweat$
  162. フィラデルフィア出身のシンガーソングライター、カンフーパンダ。じゃなかった、ピンク・スウェッツ。モダンでメロウなアコースティック・ソウル、これはクセになる。

  163. 『Tokyo State Of Mind』Kan Sano
  164. エレクトロニック・ミュージックの核はそのままに、珠玉の日本語ポップが並ぶ。トラック・メイカーKan Sanoが、シンガー・ソングライターKan Sanoへと覚醒した一枚。

  165. 『PLASMA』Perfume
  166. 固体・液体・気体に次ぐ物質の第4の状態、プラズマ。だとすれば、それをタイトルに冠した本作は、パフュームの第4形態を告げるアルバムということか。ピコピコ・テクノポップは遠い昔、今や彼女たちはエレクトロ・ファンクやフィルター・ハウスを自由に往還する。オープニングを飾るM-1『Plasma』がちょっとタンジェリン・ドリームっぽくて驚いた。

  167. 『Blue Rev』Alvvays
  168. 一聴すると80sフレーバーのドリームポップなんだが、厚みと歪みのあるギターが折り重なることで、その奥底に神経症的不安が見え隠れする、「やっぱオールウェイズ!」としか言いようのないサウンドに。希望と絶望って、彼らには同義語なんだろな。

  169. 『Her Loss』Drake、21Savage
  170. ドレイクと21サヴェージがコラボしたら、そりゃこうなります。シンプルなバックトラックとビート、余計な添加物はいっさいナシ。とにかくラップ、ラップ、ラップ、ラップの乱れ打ち。M-9『Circo Loco』でダフト・パンクの『One More Time』がサンプリングされてるのは驚いた。

  171. 『The 7th Hand』Immanuel Wilkins
  172. 新進気鋭のアルト・サックス奏者、イマニュエル・ウィルキンスがクインテットを率いて奏でる、全7章の組曲。特に26分にも及ぶ大作のM-7『Lift』は、アブストラクトな音塊がノイジーに爆発するフリー・ジャズ。吹き飛ばされる。

  173. 『TRANCE/花火』坂東祐大
  174. 東京芸術大学音楽学部作曲科を首席で卒業したという坂東祐大が、20代で制作した3つの作品ーー『花火』、『TRANCE』、『ドレミのうた』が一枚にコンパイルされたアルバム。若き音楽家による、たゆまぬ思考とアカデミックな冒険の記録。

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  175. 『Whatever The Weather』Whatever The Weather
  176. ロンドン生まれのミュージシャン、ロレイン・ジェイムズの別名義プロジェクト「ワットエヴァー・ザ・ウェザー」。浮遊感溢れるIDMをバックに複雑なビートを鳴らす、エモいアンビエント。この感覚、次世代のエイフェックス・ツインかも。

  177. 『LP.8』Kelly Lee Owens
  178. 90年代からノイズ・シーンを牽引してきたラッセ・マーハウグのインダストリアル・サウンド、そしてケリー・リー・オーウェンスが敬愛するエンヤのケルト・ミュージック的要素も取り込んだ、幻想的ノイズの世界。アタマがクラクラします。

  179. 『Grotto』Wilma Vritra
  180. 真っ赤な機関車が鍾乳洞の中を進もうとする童話風ジャケとは対照的に、サウンドはアヴァンなヒップホップ。ノーエモーションなフロウと、木管楽器を取り入れたオーガニックな響きが、割と好み。

  181. 『Jacob’s Ladder』Brad Mehldau
  182. 『ジェイコブス・ラダー』と言っても、ティム・ロビンスが悪夢的体験をするサイコスリラー映画ではない。ジャズ・ピアニストのブラッド・メルドーが若い頃にプログレッシブ・ロックに傾倒した想いを表現した、正統派フュージョン・アルバム。

  183. 『Midnights』Taylor Swift
  184. 音楽界のクイーンが、カントリー、ポップス、インディーロックを経て、マスプロダクトとしてのポップス最終形態みたいなアルバムを出してきた。もう、ただただ尊敬。そして、まさかラナ・デル・レイと共演する日が来ようとは。

  185. 『We’ve Been Going About This All Wrong』Sharon Van Etten
  186. シェリー・クルーズに代わる新たなミューズとして、デヴィッド・リンチが『ツイン・ピークス』に召喚したシャロン・ヴァン・エッテン。ダウナーなSSWがクセになる。

  187. 『Bones and All』Trent Reznor、Atticus Ross
  188. 若い男女の物語を不穏な電子音楽ではなく、メランコリックなアコースティック・ギターの調べで優しく包み込む。そこには、孤独な2人に寄り添おうとする音がある。その美しくも哀しみを背負った音楽に、思わず涙がこぼれてしまう。

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  189. 『Air』Sault
  190. ファンクなディスコ/ハウスを鳴らし続けてきたSaultが、まさかストリングスとコーラスによる教会音楽みたいなアルバムをリリースするとは。ちょっとエニグマっぽいアプローチかも。

  191. 『Men』Geoff Barrow、Ben Salisbury
  192. デヴィッド・フィンチャー作品の音楽といえばトレント・レズナー(ナイン・インチ・ネイルズ)&アッティカス・ロスのコンビだが、バンドマンと作曲家という組み合わせでいえば、アレックス・ガーランド作品のジェフ・バーロウ(ポーティスヘッド)&ベン・サリスベリーのコンビの方が旬かも。今作でも不穏さと不快さを、やたらめったら撒き散らしてくる。

  193. 『Feorm Falorx』Plaid
  194. EDMとまでは言わないけど、グルーヴ重視のリズミカルでアッパーなエレクトロニカがいい感じ。丸みのある音のテクスチャーは、どこか懐かしいレトロフューチャー感もアリ。そういや、〈WARP〉との契約が丸30年を迎えたそうで。すっかりPlaidも重鎮になってもうた。

  195. 『The Car』Arctic Monkeys
  196. ラウドではなくソフトに、暴走ではなく調和に。アークティック・モンキーズがオーケストレーションを大胆にフィーチャーし、音のテクスチャーにとことん気を配った一枚。

  197. 『Operation Funk』Cory Henry
  198. とにかくファンク。とことんファンク。骨の髄までファンク。キレのいいカッティングギター&浮遊感のあるシンセ使いは、明らかにプリンスに代表されるミネアポリス・サウンドを意識してる。ここまでやってくれたら拍手です。

  199. 『Gemini Rights』Steve Lacy
  200. スティーブ・レイシーの2nd。ジャズもヒップホップもアフロもぜーんぶゴッタ煮した、現在進行形のオルタナティブR&B。

  201. 『Fragments』Bonobo
  202. シンプルな四つ打ちビートに、ドリーミーなハウス/EDMなサウンドが鳴り響く。レイヴ御用達の快感指数100%音楽。

  203. 『New Confusion』Shit and Shine
  204. いやー脳天カチ割られるなコレ。パンクとダンス・ミュージックが渾然一体となった、天外魔境サウンド。無秩序と秩序の交錯。

  205. 『The Overload』Yard Act
  206. フランツ・フェルディナンドよりも尖っていて、アークティック・モンキーズよりも野放図。こじらせUKバンド、ヤード・アクトが放つお茶目なガレージ・ロック。

  207. 『Harry’s House』Harry Styles
  208. ’70sポップスの香り漂う、リラックスしたムードに包まれた一枚。タイトルは細野晴臣の『HOSONO HOUSE』にインスパイアされて名付けたんだそうな。ハリー・スタイルズ、えらい。

  209. 『インコンプリート』流線形
  210. 16年ぶりとなる流線形のミニ・アルバム。アレンジに管弦が大きく加わることで、シティポップというよりはAORに近い仕上がりに。

  211. 『Zenzile: The Reimagination of Miriam Makeba』Somi
  212. 『WE』Arcade Fire
  213. 元ジェネシスのピーター・ガブリエルを招聘していることにも象徴的なように、サウンドは時代錯誤なシンフォニック・ロック。そこに、孤独と連帯という現代的なテーマが覆いかぶさる。音とリリックがまだ自分の中で咀嚼しきれず。

  214. 『樹影』クレイジーケンバンド
  215. 『サン・キスド・レディー』ナツ・サマー&流線形
  216. シティ・ポップシーンの最前線をひた走る流線形が、ナツ・サマーとタッグ。これぞ清く正しく美しいラヴァーズ・ロック。

  217. 『たまらない予感』奇妙礼太郎
  218. 孤高のシンガーソングライター、奇妙礼太郎。応援しております。

  219. 『Ivory』Omar Apollo
  220. 溢れるセクシー、弾けるファンクネス。次世代のアイコンになるであろうオマー・アポロの、柔らかくコーティングされたメロウなR&Bサウンドがいい感じ。

  221. 『Farm to Table』Bartees Strange
  222. デビュー・アルバム『Live Forever』で注目を集め、一躍USインディー・シーンの寵児となったバーティーズ・ストレンジの2ndアルバム。メロウなギター・サウンドを主体にしつつ、どこかブラック・ミュージック的なビートを感じさせるダイバーシティ感が今作でも濃厚に刻印されている。

  223. 『Dance Fever』Florence and the Machine
  224. 『LP3』Hippo Campus
  225. セクシャリティや自己同一性といったテーマをグッド・メロディーで軽やかに描いてみせた、インディー・ロックの創造的解放。

  226. 『Black Panther: Wakanda Forever – Music from and Inspired By』V.A.
  227. リアーナの『Lift Me Up』、テムズの『No Woman, No Cry』をはじめ、“母性”というテーマで作られた『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』インスパイアド・アルバム。

  228. 『A Light for Attracting Attention』The Smile
  229. 『SONGS』スカート
  230. ポップ・ミュージックに必要なエッセンスだけを集めて煮詰めたような、珠玉の楽曲集。アレンジもシンプルの極み。何も足さない、何も引かない感じに、スカート=澤部渡のポップス職人としての矜持が伺える。それにしても『ODDTAXI』名曲だわ。

  231. 『Takin’ It Back』Meghan Trainor
  232. TikTokの女王メーガン・トレイナーが放つ、パワフル・ソングの宝箱。ドゥーワップのエッセンスを取り込んで、ひたすらキャッチーなトラックが耳に飛び込んでくる。うーむ、若いってええのう。

  233. 『LOVE ALL SERVE ALL』藤井風
  234. ただの天才ですが何か。

  235. 『ぼちぼち銀河』柴田聡子
  236. このアルバムタイトル、秀逸すぎるだろ。

  237. 『Light years (THE NORTH FACE Sphere 2022 S/A) 』haruka nakamura
  238. 『点描』三浦透子
  239. 約2年半ぶりとなる2ndミニアルバムとのことだが、僕は三浦透子さんが曲を出していることを露知らず。物憂げなニュアンスを秘めつつ、しっかりと物語を届けようとする意思とピュアネスが感じられる歌声。普通に曲のクオリティ高えーと思ってたら、楽曲提供者に羊文学の塩塚モエカの名前があるじゃないの。納得。

  240. 『Natural Brown Prom Queen』Sudan Archives
  241. 『アルバム』森七菜
  242. 女優・森七菜の透明感に溢れた魅力が詰まったデビュー・アルバム。昨今、ここまでナチュラルに歌える唄い手はいないのでは。『ラストレター』主題歌でもあるM-9『カエルノウタ』は、J-POP史に残る名曲(と勝手に断言)。

  243. 『Return of the Dream Canteen』Red Hot Chili Peppers
  244. 2022年になっても、レッチリのサウンドってすっごくレッチリ。ここまで芸風を変えずにやってくれたら、そりゃもう伝統芸ですわ。

  245. 『Raw Data Feel』Everything Everything
  246. アートロック・バンドだったエブリシング・エブリシングが、6thアルバムで遂に覚醒。エレクトロニック・サウンドを全面的にフィーチャーして、彼らのバンド名の由来にもなっているUnderworldに近接した仕上がりに。

  247. 『As Above,So Below』Sampa The Great
  248. 『Rehabilitation (in Society)』SUKISHA
  249. 『New Beautiful』野宮真貴
  250. 「90年代 is not dead」なスタンスを一切崩さず、我が道を行く野宮真貴。還暦を迎えてエレクトロ・タッチなトラックもご披露するも、やっぱり主戦場はピチカート時代の名曲だったりする。

  251. 『フリークエンシー・イン・ブルー』ぷにぷに電機
  252. 『Being Funny In A Foreign Language』The 1975
  253. 皆様大絶賛のThe1975だけど、やっぱり僕はこの新譜もピンと来ず。インディフォークからポップソングへと進化を遂げ、圧倒的な浸透度で身体に染み渡るサウンドは流石の完成度だが、ウェルメイドすぎてどうにも引っ掛かりがない。

  254. 『Yonawo House』yonawo
  255. すいません、寡聞にして存じ上げなかったのですが、鈴木真海子がフィーチャリングされてることに惹かれて聴かせていただきました。シンプルだけどグルーヴィーなビートに、ソウルっぽいベースラインが重なる、フィジカルにアガるアルバム。M-10『hanasanai』が超気持ちいい。

  256. 『透明なガール』Tokimeki Records
  257. シティポップの流れは継承しているんだけど、アタック感の強いビート、スペーシーな音色を奏でるキーボードによって、エレクトロ・ファンクなトキメキ・サウンドになってる。

  258. 『ukabubaku』パスピエ
  259. 打ち込みのトラックが多く収録されて、テクノポップ感が増しました。いいと思います。

  260. 『婦人の肖像 (Portrait of a Lady)』原由子
  261. ハラボー、31年ぶりのオリジナル・アルバム。先行リリースされたM-9『鎌倉 On The Beach』のキャッチーさったら!彼女の普遍的なポップ・センスがあるから、サザンって国民的バンドであり続けているんだろうなあ。

  262. 『Lucifer On The Sofa』Spoon
  263. USギター・ロックバンドの偉大なるパイセン、スプーン。今作もラウドです。鋭利です。ギターが唸りを上げてます。

  264. 『Familia』Camila Cabello
  265. とにかくラテン。ラテン。ラテン。キューバ人の父とメキシカンの母を持つカミラ・カベロが己のルーツをラテンのリズムに乗せ、情熱を込めて歌い上げるアゲアゲな一枚。

  266. 『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』Ado
  267. 『犬王』大友良英
  268. フリー・ジャズの分野で活躍してきた大友良英が、笛、小鼓、大鼓という伝統楽器にとらわれず、能楽×ミュージカルという大胆な切り口で型にはまらない音楽を創造。ただ、ちょっとディープ・パープルやクイーンをモロに意識しすぎたきらいはあるかも。

  269. 『ネオン』水曜日のカンパネラ
  270. 『Love Sux』Avril Lavigne
  271. 今やアヴリル・ラヴィーンって、カナダの浜崎あゆみみたいな感じなのかな。違うのかな。違うんでしょう。

  272. 『Jack In The Box』J-HOPE
  273. BTS不感症なので、J-HOPEのソロ・アルバムもあんまよく分かりません。ごめんなさい。

  274. 『Dirt Femme』Tove Lo
  275. スウェーデンのシンガー・ソングライター、トーヴ・ロー5枚目のアルバム。アバ直系のユーロビートが、いい意味でイナタイ感じ。意外と低音がしっかりした音像には好感が持てるけど、ワイの耳にはちょっと辛いかなあ。

OTHER RANKINGS

ローリングストーン誌が選ぶ、2022年の年間ベスト・アルバム100選
1.
『Renaissance』 Beyonce
2.
『Un Verano Sin Ti』 Bad Bunny
3.
『Call Me If You Get Lost』 Taylor Swift
4.
『Motomami』 Rosalía
5.
『Harry’s House』 Harry Styles
6.
『It’s Almost Dry』 Pusha T
7.
『Hold on Baby』 King Princess
8.
『Caprisongs』 FKA Twigs
9.
『Jack in the Box』 J-HOPE
10.
『Wet Leg』 Wet Leg
11.
『Mr Morale and the Big Steppers』 Kendrick Lamar
12.
『Blue Rev』 Alvvays
13.
『Lucifer on the Sofa』 Spoon
14.
『Gemini Rights』 Steve Lacy
15.
『Ivory』 Omar Apollo
16.
『Farm to Table』 Bartees Strange
17.
『Traumazine』 Megan Thee Stallion
18.
『Big Time』 Angel Olsen
19.
『Ramona Park Broke My Heart’』 Vince Staples
20.
『The Hardest Part’』 Noah Cyrus
21.
『Palomino』 Miranda Lambert
22.
『Honestly, Nevermind』 Drake
23.
『Crash』 Charli XCX
24.
『Legendaddy』 Daddy Yankee
25.
『BORN PINK』 BLACKPINK
26.
『More Love, Less Ego』 Wizkid
27.
『God Save The Animals』 Alex G
28.
『Dirt Femme』 Tove Lo
29.
『SICK!』 Earl Sweatshirt
30.
『Broken Hearts Club』 Syd
31.
『Versions of Me』 Anitta
32.
『Wasteland』 Brent Faiyaz
33.
『American Heartbreak』 Zach Bryan
34.
『Skinty Fia』 Fontaines D.C.
35.
『Dragon New Warm Mountain I Believe In You』 Big Thief
36.
『Familia』 Camila Cabello
37.
『Dawn FM』 The Weeknd
38.
『Gifted』 Koffee
39.
『Mr. Money With the Vibe』 Asake
40.
『Subaru Boys』 Cruel Santino
41.
『Headful of Sugar’』 Sunflower Bean
42.
『Sometimes, Forever』 Soccer Mommy
43.
『Bien o Mal』 Trueno
44.
『Emails I Can’t Send』 Sabrina Carpenter
45.
『Muna』 Muna
46.
『New Jeans』 NewJeans
47.
『Laughing So Hard, It Hurts』 Mavi
48.
『Cruel Country』 Wilco
49.
『Surrender』 Maggie Rogers
50.
『Squeeze』 Sasami
51.
『Formula Vol. 3』 Romeo Santos
52.
『Watch My Moves』 Kurt Vile
53.
『Only Built for Infinity Links』 Quavo & Takeoff
54.
『Cool It Down』 Yeah Yeah Yeahs
55.
『Llego El Domi』 Kiko El Crazy
56.
『Versions of Modern Performance』 Horsegirl
57.
『The Parts I Dread』 Pictoria Vark
58.
『Age/Sex/Location』 Ari Lennox
59.
『Saturno』 Rauw Alejandro
60.
『Saturno』 Mitski
61.
『Laurel Hell』 Lil Durk
62.
『Tinta y Tiempo』 Jorge Drexler
63.
『Girls Night Out』 Babyface
64.
『Ay!』 Lucretia Dalt
65.
『A Light for Attracting Attention』 The Smile
66.
『Her Loss』 Drake and 21 Savage
67.
『Expert in a Dying Field』 The Beths
68.
『Marchita』 Silvana Estrada
69.
『Esquemas』 Becky G
70.
『Ashley McBryde Presents: Lindeville』 Ashley McBryde
71.
『Hit With The Most』 Ribbon Stage
72.
『I Never Liked You』 Future
73.
『Bell Bottom Country』 Lainey Wilson
74.
『Few Good Things』 Saba
75.
『Hold the Girl』 Rina Sawayama
76.
『777』 Latto
77.
『Old-Time Folks』 Lee Bains and the Glory Fires
78.
『Give or Take』 Giveon
79.
『A Legacy of Rentals』 Craig Finn
80.
『Forgiveness』 Girlpool
81.
『Superache』 Conan Gray
82.
『The Forever Story』 JID
83.
『Multitude』 Stromae
84.
『Urban Driftwood』 Yasmin Williams
85.
『Lighten Up』 Erin Rae
86.
『Z1』 Zora
87.
『Before You Go』 Blxst
88.
『Loose Future』 Courtney Marie Andrews
89.
『En Letra De Otro』 Goyo
90.
『Third Time’s the Charm』 Protoje
91.
『Special』 Lizzo
92.
『Good Person』 Ingrid Andress
93.
『Visitor』 Empath
94.
『OUT:SIDE』 Runkus and Toddla T
95.
『De Toda Las Flores』 Natalia Lafourcade
96.
『Urban Driftwood』 Big Joanie
97.
『Back Home』 Los Bitchos
98.
『Boat Songs』 MJ Lenderman
99.
『Coping Mechanism』 Willow
100.
『Reason in Decline』 Archers of Loaf
Pitchforkが選ぶ、2022年の年間ベスト・アルバム50選
1.
『Renaissance』 Beyoncé
2.
『Natural Brown Prom Queen』 Sudan Archives
3.
『Blue Rev』 Alvvays
4.
『Endure』 Special Interest
5.
『Un Verano Sin Ti』 Bad Bunny
6.
『Motomami』 Rosalía
7.
『Dragon New Warm Mountain I Believe in You』 Big Thief
8.
『¡Ay!』 Lucrecia Dalt
9.
『Remember Your North Star』 Yaya Bey
10.
『God Save the Animals』 Alex G
11.
『Dawn FM』 The Weeknd
12.
『Fossora』 Björk
13.
『Mr. Morale & The Big Steppers』 Kendrick Lamar
14.
『Janky Star』 Grace Ives
15.
『I Love You Jennifer B』 Jockstrap
16.
『PAINLESS』 Nilüfer Yanya
17.
『Sick!』 Earl Sweatshirt
18.
『In These Times』 Makaya McCraven
19.
『Crash』 Charli XCX
20.
『Pompeii』 Cate Le Bon
21.
『A Light for Attracting Attention』 The Smile
22.
『Bolis Pupul: Topical Dancer』 Charlotte Adigéry
23.
『Weather Alive』 Beth Orton
24.
『Caprisongs』 FKA twigs
25.
『Cherry』 Daphni
26.
『Ugly Season』 Perfume Genius
27.
『Florist』 Florist
28.
『Aethiopes』 billy woods
29.
『Heaven Come Crashing』 Rachika Nayar
30.
『Labyrinthitis』 Destroyer
31.
『BADモード』 宇多田ヒカル
32.
『HYPNOS』 Ravyn Lenae
33.
『Being Funny in a Foreign Language』 The 1975
34.
『Laughing So Hard, It Hurts』 Mavi
35.
『Boat Songs』 MJ Lenderman
36.
『Diaspora Problems』 Soul Glo
37.
『And in the Darkness, Hearts Aglow』 Weyes Blood
38.
『Plonk』 Huerco S.
39.
『God’s Country』 Chat Pile
40.
『Classic Objects』 Jenny Hval
41.
『Shebang』 Oren Ambarchi
42.
『Nothing to Declare』 700 Bliss
43.
『Laurel Hell』 Mitski
44.
『Three Dimensions Deep』 Amber Mark
45.
『Sometimes, Forever』 Soccer Mommy
46.
『KicK iii』 Arca
47.
『Expert in a Dying Field』 The Beths
48.
『Forfolks』 Jeff Parker
49.
『Ants From Up There』 Black Country, New Road
50.
『Pripyat』 Marina Herlop
NMEが選ぶ、2022年の年間ベスト・アルバム50選
1.
『The Car』 Arctic Monkeys
2.
『Wet Leg』 Wet Leg
3.
『Renaissance』 Beyoncé
4.
『Skinty Fia』 Fontaines D.C.
5.
『Mr. Morale & The Big Steppers』 Kendrick Lamar
6.
『Hold The Girl』 Rina Sawayama
7.
『Topical Dancer』 Charlotte Adigéry & Bolis Pupul
8.
『Supernova』 Nova Twins
9.
『Motomami』 Rosalía
10.
『Being Funny In A Foreign Language』 The 1975
11.
『Ants From Up There』 Black Country, New Road
12.
『Midnights』 Taylor Swift
13.
『Crash』 Charli XCX
14.
『I Love You Jennifer B』 Jockstrap
15.
『The Overload』 Yard Act
16.
『Harry’s House』 Harry Styles
17.
『It’s Almost Dry』 Pusha T
18.
『Tilt』 Confidence Man
19.
『More Love Less Ego』 Wizkid
20.
『Life Is Yours』 Foals
21.
『Laurel Hell』 Mitski
22.
『Melt My Eyez See Your Future』 Denzel Curry
23.
『Cool It Down』 Yeah Yeah Yeahs
24.
『Dragon New Warm Mountain I Believe In You』 Big Thief
25.
『Stumpwork』 Dry Cleaning
26.
『Hugo』 Loyle Carner
27.
『Gemini Rights』 Steve Lacy
28.
『Actual Life 3 (January 1 – September 9 2022)』 Fred again..
29.
『Chloë and the Next 20th Century』 Father John Misty
30.
『Blue Rev』 Alvvays
31.
『Dawn FM』 The Weeknd
32.
『This Is A Photograph』 Kevin Morby
33.
『God Save The Animals』 Alex G
34.
『Cheat Codes』 Black Thought and Danger Mouse
35.
『Reason To Smile』 Kojey Radical
36.
『Special』 Lizzo
37.
『And In The Darkness, Hearts Aglow』 Weyes Blood
38.
『A Light For Attracting Attention』 The Smile
39.
『Farm To Table』 Bartees Strange
40.
『Radiate Like This』 Warpaint
41.
『Unlimited Love』 Red Hot Chili Peppers
42.
『Jack In The Box』 J-HOPE
43.
『caroline』 caroline
44.
『Hideous Bastard』 Oliver Sim
45.
『Cub』 Wunderhorse
46.
『Fossora』 Björk
47.
『Traumazine』 Megan Thee Stallion
48.
『Blue Water Road』 Kehlani
49.
『‘C’mon You Know』 Liam Gallagher
50.
『Heart Under』 Just Mustard

AWARDS

グラミー賞
最優秀レコード賞
『Leave the Door Open』 Silk Sonic
最優秀アルバム賞
『We Are』 Jon Batiste
最優秀楽曲賞
『Leave the Door Open』 Silk Sonic
最優秀新人賞
Olivia Rodrigo

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