2025年7月
安藤正臣さんをゲストに迎えた、マクガイヤーチャンネル『ジークアクス特集』観る。本物と偽物論やフード演出など「うわー勉強になるー」な内容で、特に90年代&00年代サブカル的問題設定の指摘はホントその通りだと思った。『デデデデ』にもあった宮台真司の「終わりなき日常を生きろ」感があった。
という訳で、引き続き1stガンダムを視聴中。
オランダ出身のエレクトロニック・アーティスト、ジュリアン・ミアーの『Gradually』を聴きながら、原稿書き書き。このアルバム、本当に素晴らしい。2025年のヘビロテ盤確定。
朝、原稿納品。お昼から銀幕にポップコーン『国宝』回収録。そのあと日比谷に移動して『ジュラシック・ワールド/復活の大地』試写。海外の評論家筋からは評判が悪いと聞いてたけど、いやいや全然面白いじゃんか。ありがとうギャレス・エドワーズ。ありがとうデヴィッド・コープ。
朝から名作『ONCE ダブリンの街角で』を視聴。いやホント、とんでもない傑作ですねこれ。ジョン・カーニーの作家性がこの一本にぎゅっと詰まってる。
渋谷まで試写に行ったら、完全に日にちを間違えてた。おいおい!ワシの脳みそ、完全に腐っとるがな!仕方ないので、森の図書室というブックカフェに移動して角田光代の『空中庭園』や西村賢太の『苦役列車』を読む。
そのあとヒューマントラスト渋谷で『かたつむりのメモワール』鑑賞。孤独な女性グレースが、自らの呪いを解き放って自分を見つけるまでの物語。想像以上に陰鬱でブラックでヘビーだが、それはまさしく現実の照射。帰宅後、スペースで駄話。
原稿書き書き。全然進まぬ。
紗倉まなさんがCREA Webに寄稿した、「味方なの? アンチなの? 紗倉まなが“AVの世界”と“書くこと”をやめないワケ」というインタビュー記事がすごく良かった。
よく、AVは性犯罪を助長しているとも、その逆で性犯罪の抑制になっているとも言われますが、AVにネガティブな世間の意見に思わず頷いてしまうような作品は散見されますし、そうした企画を自分が演じるとなるとやはり悩んだりはします。ただ、仮に性癖が一般的なものと比べて歪んでいると看做されたり、倫理観が壊れていたとしても、そうした世界が存在することによって、社会に馴染めていない人たちのセーフティーネットにも同時になっているな、とも思うんですよね。
正しい、正しくないを二分法で断定するんじゃなくて、悩みながら世界に向き合おうとする姿にすごく共感してしまった。僕もこの世界が正しい方向に向かって欲しいと思う気持ちと、芸術作品は正しくなさを含んでいるからこそ救われる人がいるんじゃないか、といつも矛盾した感情を抱いているので。すいません、勝手にシンパシーを感じてます。
ようやっとU-NEXTで『THE LAST OF US』シーズン2を観る。第2話で衝撃の展開、第7話で驚愕の展開。復讐の連鎖に引き摺り込まれた悲劇。これ、ゲームもこういう展開なんですか?ヘビーすぎて立ち直れないわ。
六本木で『大長編 タローマン 万博大爆発』。試写。本来は作品関係者のための披露会だったようで、あちらこちらで挨拶&名刺交換をやってた。部外者のくせに一番前の席に座ってしまいすいません。
そのまま移動して、マクガイヤーチャンネルの収録。『選挙と鬱』特集ということで、青柳拓監督と水道橋博士を迎えてのトーク。おかげさまで面白い話をいっぱい聞けました。神回になったんじゃないでしょうか。

朝まで原稿書き、納品。自分、2本もコラム書いてやりましたよ。褒めてやってください。
そのあと六本木に移動して、『ラスト・ブレス』試写。僕はいつも情報を何もチェックしないまま試写に行くんですが、なんとなく雰囲気だけでブラムハウス系のホラーと思い込んでた。実際には、取り残された飽和潜水士をレスキューする救出劇だったんで、最初に「これは実話です」というキャプションが出てきて超びっくり。
Tverで『EIGHT-JAM』高橋幸宏特集を見て、細野さんの「それにしてもユキヒロはどこに行ったんだろう。いないことが不思議です」というコメントに涙して、高橋幸宏 featuring 東京スカパラダイスオーケストラの大名曲『WATERMELON』をひたすら聴き返す。幸宏さんがいない3回目の夏なんだなあ。
意外な大手からお仕事の依頼。最近執筆させてくれる媒体が減っていたので、本当にありがたい。精魂込めて書かせていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。
『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション』試写、そのあとTOHO CINEMAS日比谷で『ラブ・イン・ザ・ビッグシティ』鑑賞。帰宅して仕事しようと思ったが、眠気が凄くて何もできず。明日の俺が頑張るので今日の俺は寝ます。
ひたすら書く。ひたすら書く。ひたすら書く。
朝、原稿を2本納品。日比谷に移動するあいだ、知らないうちに2人組から5人組になってたWet Legの2nd『moisturizer』を聴く。ワイト島仕込みのポストパンクは、いつ聴いても中毒性高し。M-3「catch these fists」のイントロがフランツ・フェルディナンドの「Do You Want To」みたいでかっけえ。
STUDIO4°Cの新作アニメーション『ChaO』試写。『鉄コン筋クリート』(傑作)や『海獣の子供』(傑作)を世に送り出したSTUDIO4°Cが『人魚姫』を手掛けたら、そりゃこうなりますよねって感じのハイパーアニメーション。冷静に考えるとわりと真っ当なお伽話なんだが、デフォルメが過ぎて顔も造形もパースもヘンだし、異様にカラフルだし、この熱量には圧倒される。
そのあとヒューマントラストシネマ有楽町で『顔を捨てた男』。『アプレンティス』、『サンダーボルツ*』で“過去を捨てて生まれ変わった男”を演じたセバスチャン・スタンが、今回もREBORNする物語。16mmのザラついたルック、周到な暗喩表現、彼の内面世界にアプローチする手法がいかにもA24!って感じの独特さで面白い。明らかに参照しているであろうリンチの『(The)Elephant Man』に対して、この映画は『(A)Different Man』で、不特定のものを表す=つまり誰にでも当てはまるタイトルになっているのが、すっごく巧み。
そのあとTOHO CINEMAS日比谷で『スーパーマン』。『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』の時からジェームズ・ガンは少年のように真っ直ぐな正義感の持ち主だと思ってたけど、この映画ではそれがMAXに振り切っている。正直言ってキャラも設定もだいぶ渋滞しているし決してスマートな映画じゃないけれど、ジェームズ・ガンの稚気と心意気で全部許してしまう。世界がいま一番必要としている言葉をアメリカ最大のヒーローに語らせるための129分。愛と希望の映画。
佐藤雅彦展を見に横浜美術館へ。超楽しかった。昆虫採集のように気になるものを徹底的に集めて、パターン化して、「作り方を作る」ルールを創り出すプロセスが、すっごく柔らかアタマな左脳的思考って感じ。整理整頓されたシンプルデザインにいつも心惹かれる理由が少しだけ分かった。


そのあと、前の会社の上司S部長と同僚O氏とM氏と合流して、野毛で飲み。知らないうちにS部長は還暦を迎えて会社を辞めることになり、O氏の子供は大きくなり、M氏は結婚してた。うーん、時の流れは早いものだなあ。結局7時間くらいくだらない話とすごくくだらない話とものすごくくだらない話をして、夜中に解散。お疲れ様でした。

映画ライターの村山さん、友人のM夫婦、H氏、K嬢とランチ会 @ 麻布十番ソウルフードハウス。ポークリブを食べながらあれやこれやの話をして、カフェ ラ・ボエムに移動してお茶を飲みながらあれやこれやの話をする。そんな平和な一日。あ、仕事しなきゃ。
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