『現金に体を張れ』の考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました

『現金に体を張れ』キューブリックの才能を世界に知らしめたハリウッド・デビュー作」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。

スタンリー・キューブリックの記念すべきハリウッド・デビュー作、それが『現金に体を張れ』(56)である。「ゲンナマにカラダをハレ」である。原題は『The Killing』。「殺し」以外に「大儲け」という意味も含まれているダブル・ミーニングで、コレはコレでかっこいいのだが、それをこんな邦題に仕立て上げてしまうセンスには脱帽なり。

原作は、ライオネル・ホワイトの『逃走と死と』。競馬場から200万ドルもの現金を強奪する計画を立てた5人の男たちが、やがて悲劇的な結末を迎えるまでを描いたクライム・ストーリーだ。この映画化権を格安の1万ドルで獲得したのが、ジェームズ・B・ハリスなる人物。映画・テレビの配給会社フラミンゴ・フィルムズのオーナーの息子で、ミュージシャンになるためジュリアード音楽院に通っていたという経歴をもつ、筋金入りのおぼちゃまである。なんだかんだで、父親と同じくプロデューサーの道を歩むことになった彼は、格安ゲットした『逃走と死と』の映画化権を、フランク・シナトラに売却することを考えていた(彼もまたこの原作に目をつけていた)。

ぜひご一読ください!

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