『地面師たち』の考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました

「地面師たち」会話のビートがグルーヴを生む、ダークヒーロー・ストーリー ※注!ネタバレ含みます」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。

大根仁は、時代と共に自分のポジションをどんどん変化させていったクリエイターだ。

「週刊真木よう子」(08)、「湯けむりスナイパー」(09)、「モテキ」(ドラマ:10 / 映画:11)などの深夜ドラマ(テレ東多め)を手がけた、サブカル・キング時代。『バクマン。』(15)、『SCOOP!』(16)、 『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』(17)などの映画を手がけた、カッティング・エッジなフィルムメーカー時代。そして「いだてん〜東京オリムピック噺〜」(19)、「エルピス-希望、あるいは災い-」(22)などの名作を手がけた、威風堂々たる巨匠時代。

そして2024年7月25日からは、Netflixシリーズ「地面師たち」が配信されている。おそらくこの作品は、大根仁にとってひとつの到達点であり、代表作と呼んで差し支えないのではないか。原作は、新庄耕による同名小説。2017年に発生した「積水ハウス地面師詐欺事件」をベースに、不動産所有者になりすまして莫大なマネーを騙し取る“地面師”の実態を描いた、クライム・ノベルだ。

かねてから大根仁は、モチーフとなった事件に関心を寄せていた。さっそく企画書を作成して売り込みに奔走するが、実在の詐欺事件を扱ったテーマだけに、映画会社やテレビ局は二の足を踏むばかり。そんな八方塞がりな状況で、手を挙げてくれたのがNetflixだった。結果的に「地面師たち」は、地上波ではなかなか踏み込めない過激描写を盛り込んだ、容赦のないケイパー・ドラマに仕上がった。

ぜひご一読ください!

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