『十一人の賊軍』の考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました

『十一人の賊軍』アンチ・ヒーローたちのサバイバル・ドラマ、幕末のスーサイド・スクワッド ※注!ネタバレ含みます」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。

 『博奕打ち 総長賭博』(68)、『仁義なき戦い』(73)、『県警対組織暴力』(75)、『二百三高地』(80)…。およそ40年に渡って数々の名作を生み出してきた名脚本家、笠原和夫。そんな彼の作劇術に斬り込んだ「昭和の劇 映画脚本家 笠原和夫」が、すこぶる面白い。

これは、脚本家・映画監督の荒井晴彦と文芸評論家の絓秀実が聞き手となって、笠原和夫の膨大な仕事に迫るインタビュー集。昭和を代表する脚本家のHOW TO本であると同時に、美能幸三やら児玉誉士夫やら赤尾敏といった名前がバンバン出てくる、昭和の生々しい記録でもある。帯に書かれた「昭和の闇と差し違えた日本最大の脚本家」というコピーに、偽りなし!

そして何より、笠原和夫の口から出てくるエピソードが豪快すぎ。『仁義なき戦い 広島死闘篇』(73)では、出番が少ないとゴネる菅原文太と殴り合い寸前までいったり、『博徒七人』(66)の脚本に「こんな暗い話じゃ、これからは東映で仕事できなくなる」とケチをつけた小沢茂弘監督に、「じゃあ俺は降りる!」と目の前で130枚の原稿を破ったり。もう一度繰り返しますが、「昭和の劇 映画脚本家 笠原和夫」はヤバいくらいに面白い本なので、ぜひご一読をお薦めします。

ぜひご一読ください!

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