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2024/11/6

『ルート29』(2024)の考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました

『ルート29』生と死が溶け合う世界のポリフォニー」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。

『ルート29』(24)の試写に出向いたら、受付の近くに眼鏡をかけた男性が佇んでいた。悪戯っ子のような目つきで、「お、誰か来た」みたいに筆者の姿を眺めていた。この人物が、森井勇佑監督であることを筆者はすぐに察したのだが、「あ、えっと、森井勇佑監督ですか?お目にかかれて光栄です。『こちらあみ子』すごい好きです…」と、ファン丸出しの言葉を投げかけるのもなんだか憚られたので、何も言わずそのまま試写室に入ってしまった。

映画が始まる前に森井監督が登壇して、「あとでぜひ、皆さんの感想を聞かせてください」と挨拶。「今度こそ、森井監督と直にお話できるチャンス!」と心の中でガッツポーズしたのだが、スクリーンを2時間凝視し続け、エンドロールが流れても、この作品に拮抗し得る言葉が何一つ生まれてこない。完全にライター失格。逃げるように、そそくさと試写室をあとにしてしまった。

思えば、森井監督のデビュー作『こちらあみ子』(22)を映画館で目撃したときもそうだった。溢れ出てくるイメージの奔流に圧倒されてしまい、言語中枢が壊滅状態。あみ子が「お化けなんかないさ、おばけなんてうそさ〜」と歌うと、ミイラ男やら、トイレの花子さんやら、歴代の校長先生やら、モコモコ頭の偉人音楽家やらが登場して、気がつけばあみ子と一緒に遊んでいる。不意に訪れるマジカルな場面すらも、それがさも自然であるかのように、映画のなかに慎ましく収まっていた。

ぜひご一読ください!

DATA
  • 製作年/2024年
  • 製作国/日本
  • 上映時間/120分
  • ジャンル/ドラマ、ファンタジー
STAFF
  • 監督/森井勇佑
  • 脚本/森井勇佑
  • 製作/孫家邦、近藤貴彦、波多野文郎
  • 制作会社/ハーベストフィルム、リトルモア
  • 原作/中尾太一
  • 撮影/飯岡幸子
  • 音楽/Bialystocks
  • 編集/早野亮
  • 美術/大原清孝
  • 衣装/纐纈春樹
  • 録音/高須賀健吾
  • 照明/秋山恵二郎
  • SFX/赤羽智史
CAST
  • 綾瀬はるか
  • 大沢一菜
  • 伊佐山ひろ子
  • 高良健吾
  • 原田琥之佑
  • 大西力
  • 松浦伸也
  • 河井青葉
  • 渡辺美佐子
  • 市川実日子
FILMOGRAPHY