2019年に公開された映画『ジョーカー』と、2022年に公開された『THE BATMAN-ザ・バットマン-』。この両作は、『ダークナイト』や、『マン・オブ・スティール』や、『ワンダーウーマン』や、『ザ・フラッシュ』といったDCアメコミ映画の文脈からは明らかに外れていた。
『ジョーカー』の監督トッド・フィリップスは、映画の参照元として『フレンチ・コネクション』、『狼よさらば』、『タクシードライバー』、『キング・オブ・コメディ』といった作品を挙げ、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の監督マット・リーヴスは、『フレンチ・コネクション』、『チャイナタウン』、『大統領の陰謀』、『タクシードライバー』を挙げている(『フレンチ・コネクション』と『タクシードライバー』がカブってる!)。どちらも1970〜80年代のアメリカ映画、しかも反体制的なサスペンス映画をリファレンスしていたのだ。
『ジョーカー』はR指定作品初となる世界興行収入10億ドルを突破し、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』も7億ドルを超えるヒット。アンチ・アメコミ映画としての骨格をまとった両作は、むしろ王道のアメコミ映画よりも人気を博す結果となった。今後のDCユニバースのあり方を、2つの作品は雄弁に物語っている。
ぜひご一読ください!
最近のコメント