40年にわたって、金曜の夜を彩ってきた『金曜ロードショー』(日本テレビ系)。1985年10月4日にスタートしたこの番組は、単なる映画枠を超えて「日本のテレビ文化」を語るうえで欠かせない存在となっている。もちろん筆者も、長年お世話になりっぱなし。夕日の海辺をバックに、高らかなトランペットが鳴り響く昔のオープニング映像を、何度目に焼き付けたことか。
そして10月3日には、40周年を記念して「視聴者が選んだ忘れられない名シーン」を振り返る特別番組が放送される。公式サイトによれば、「過去に放送された作品から、視聴者リクエストの多かったシーンを厳選して一挙大公開」する内容らしい。懐かしさに浸りつつ、改めてこの番組の魅力と文化的意義を考えてみたい。
『金曜ロードショー』の記念すべき第1回放送は、『007/私を愛したスパイ』。言わずと知れた、ロジャー・ムーア版ボンド映画の代表作。誰もが知る世界的ヒットシリーズを、いきなりぶっ込んできた! 当時はまだレンタルビデオも普及途上で、映画を家庭で楽しむ手段が限られていた時代。そんななか、フライデーナイトのゴールデンタイムに、リビングのテレビで人気映画を観られることは、非常に価値があることだった。
ぜひご一読ください!











