「映画『ブラックバッグ』考察レビュー。夫婦と諜報を重ねたスティーヴン・ソダーバーグ流スリラーを徹底解説&評価」という考察/解説レビューをリアルサウンドに寄稿しました。
1982年の夏、ウォルト・ディズニーが世に送り出した映画『トロン』は、「コンピュータの中の世界をどう見せるか」という、映画史上かつてない挑戦を試みた作品だった。
プログラマーのケヴィン・フリン(ジェフ・ブリッジス)がエンコム社のプログラムにデジタル転送され、冒険を繰り広げるSFアドベンチャー。しかし、正直言ってストーリーは二の次。青と赤の光線で構築された幾何学都市〈グリッド〉のヴィジュアル、光の軌跡を残しながら疾走するライトサイクルの眩さ。そこにあったのは、間違いなく「未来の映画」そのものだった。
1973年生まれの筆者は、まさにトロン直撃世代である。当時コンピュータといえば、家電量販店の奥に並ぶ無機質な機械が代名詞の時代。なんてったって、ファミコンが発売されるよりも前の話だ。“コンピュータの中に世界がある”という発想そのものが、いたいけな少年のハートを完全に奪ったのである。
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