11月22日、フジテレビ系『土曜プレミアム』で『テルマエ・ロマエ』(2012年)が放送される。筆者は前々から思っていたのだが、この映画ほど阿部寛という俳優が持つ強みを鮮やかに浮かび上がらせた作品は、他にないのではないか。
本作は、ヤマザキマリによる同名漫画を原作とした、古代ローマ×現代日本の入浴文化交流コメディ。ローマの建築技師ルシウスが、突如として現代日本の銭湯へタイムスリップし、そこで得た知恵を持ち帰ってローマの浴場建築に革新を起こしていくという、奇抜すぎるストーリーだ。
古代ローマ人を日本人が演じる時点で違和感アリアリのはずなのだが、なぜか阿部寛が演じると妙な説得力を持ち得てしまう。日本人を「平たい顔族」と呼称しても、あの超濃口しょうゆ顔であれば「お前も平たい顔族やないかい!」というツッコミは完全に無効化される。彼は巨大な浴場セットのなかで、当惑した表情から威厳ある佇まいまでを自在に行き来し、“身体の強度”と“ユーモア”を同時に成立させる、稀有な俳優であることを示した。
ぜひご一読ください!
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