『Cocoon』(2010年)は、太平洋戦争中の南の島を舞台に、女学校の少女たちが看護要員として戦場に動員される物語である。転校生マユを中心…

『近畿地方のある場所について』(2023年)は、雑誌記事や掲示板の投稿、インタビュー記録など、断片的な資料から構成される、背筋のホラー小説。…

『コンビニ人間』(2016年)は、社会に適応できない女性・古倉恵子が、コンビニという秩序化された空間の中で居場所を見出す物語。幼い頃から周囲…

『blue』(1996年)は、魚喃キリコが描いた沈黙の青春漫画。桐島カヤ子と遠藤雅美の曖昧な関係を通じ、語られない感情や触れられない距離が、…

『かくかくしかじか』(2011年)は、漫画家・東村アキコが自らの修業時代を振り返る自伝的作品である。高校時代の厳しいデッサン修業、美大での停…

『火花』(2015年)は、若手芸人・徳永と孤高の芸人・神谷の関係を軸に、笑いと芸術の境界を描いた小説である。花火大会で出会った二人は、理想と…

老いがもたらす認識の揺らぎを、細かな日常生活の素描で描く文学的実験監督/吉田大八、主演/長塚京三の映画が公開されたタイミングで読んでみた。元…

再び漫画への情熱を取り戻す、中年ONE AGEINもの一身上の都合により退職した漫画編集者の塩澤が、再び漫画への情熱を取り戻し(そのきっかけ…

『ノルウェイの森』(1987年)は、喪失とエロスを軸に、感情の生成装置としての文学を提示した村上春樹の代表作。直子と緑という対照的な女性像を…

売れセンを狙って見事大ヒットを記録した、浦沢直樹の代表作浦沢直樹は、そもそもプロの漫画家を志していたわけではない。小学校低学年の頃、手塚治虫…

『目を閉じて抱いて』(1993年)は、内田春菊が男女の境界を越える愛と欲望を描いた代表作。平凡なサラリーマン・周が、ニューハーフのダンサー・…

『めぞん一刻』(1980〜1987年)は、高橋留美子による長編ラブコメディ漫画。古びたアパート〈一刻館〉を舞台に、浪人生・五代裕作と未亡人管…

『みゆき』(1980年〜1984年)は、若松家で暮らす高校生・若松真人が、妹の若松みゆきと、同名の同級生・鹿島みゆきに出会ったことから始まる…

クリエイティヴを目指す全ての若者へ。藤子不二雄Aの青春が凝固された自伝的作品僕が小学生だった頃、中央公論社から『藤子不二雄ランド』なる全集が…

人間の醜悪な部分を暴き、徹底してエゴイズムを描く、悪夢的『十五少年漂流記』梅図かずおの描画技術が稚拙であることは、いまさら議論するまでもない…

『花とみつばち』安野モヨコが非モテメンに捧げた恋愛の福音書“モテ”という幻想──安野モヨコが仕掛けた恋愛資本主義の罠『花とみつばち』(200…

シュールの深層へ。夢・象徴・心理構造の可視化つげ義春はたぶん、純文学的でもなんでもなくて、徹底的にビンボーなだけだと思う。たとえば『無能の人…