- 『ディスクレーマー 夏の沈黙』 Apple TV+
- 『トゥルー・ディテクティブ ナイト・ カントリー』 HBO
- 『ダンダダン』 TBS
- 『THE PENGUIN-ザ・ペンギン-』 HBO
- 『虎に翼』 NHK
- 『地面師たち』 Netflix
- 『イカゲーム シーズン2』 Netflix
- 『【推しの子】第2期』 TOKYO MX
- 『三体』 Netflix
- 『スター・ウォーズ:スケルトン・クルー』 Disney+
- 『私のトナカイちゃん』 Netflix
- 『飯沼一家に謝罪します』 テレビ東京
- 『寄生獣ーザ・グレイー』 Netflix
- 『自由研究には向かない殺人』 Netflix
- 『団地のふたり』 NHK
- 『イシナガキクエを探しています』 テレビ東京
- 『海のはじまり』 フジテレビ
- 『十角館の殺人』 Hulu
- 『タイムパトロールぼん』 Netflix
- 『義母と娘のブルース FINAL 2024年謹賀新年スペシャル』 TBS
- 『岸辺露伴は動かない(第4期)』 NHK
- 『それぞれの孤独のグルメ』 テレビ東京
- 『スペシャルドラマ グランメゾン東京』 TBS
- 『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』 テレビ東京
- 『孤独のグルメ2024大晦日スペシャル』 テレビ東京
- 『【推しの子】』 Amazon
- 『不適切にもほどがある!』 TBS
- 『海に眠るダイヤモンド』 TBS
- 『SHOGUN 将軍』 NBC
- 『極悪女王』 Netflix
- 『リビングの松永さん』 フジテレビ
- 『君が心をくれたから』 フジテレビ
ケイト・ブランシェット繋がりで言うと「TAR/ター」のようなサイコロジカル・サスペンスであり、ポストトゥルース的なるものに対するアルフォンソ・キュアロンからの回答。確実に2024年最重要作。
期待に違わぬ傑作。これまでのシリーズがそうだったように、超一級のミステリであると同時に、己の中に潜む闇と対峙するサイコロジカル・ドラマでもある。長い夜が続く極寒の地アラスカを舞台にすることで、その葛藤が映像的に補完されるのが巧み。そしてこの物語は、二人の女性刑事がマチズモに対決する物語でもある。かつて「告発の行方」、「ブレイブ ワン」に出演したジョディ・フォスターが、50年ぶりにTVドラマに帰還した意味が、おそらくそこにある。名作の誉高いエピソード1に匹敵する完成度と言っていいのでは。
想像を遥かに超えて面白すぎる。アクション・シークエンスに散りばめられた豊富なアイディア、大胆なレイアウト、躍動するキャラクター、ストーリーがまったく停滞しないスピード感。全部がツボりまくり。
ペンギンがゴッサムシティを手中におさめようとする、裏社会犯罪ドラマに仕立てた発想に拍手。ノリがマジで「グッドフェローズ」とか「スカーフェイス」。
フェミニズムを、女性 VS 男性という安易な二項対立に陥らせない見事なシナリオにまず感動。寅子とその仲間たちが「女性の地位の向上」という共通の夢を抱きつつも、それぞれのバックグラウンドによって、その思いが微妙に異なるというグラデーションもきっちり描いている。寅子と優三の別れのシーンは大号泣しました。
2017年に発生した積水ハウス地面師詐欺事件をモデルにした小説を、最近はサブカル路線から社会派ドラマ路線に開眼した大根仁が映像化。日本ではなかなかお目にかかることのなかった、『ハウス・オブ・カード 野望の階段』を彷彿とさせる骨太なダークヒーロー・ドラマ。大根仁は、『エルピス —希望、あるいは災い』でも民放ドラマとは思えないほどにクオリティの高いルックを見せつけていたが、この作品でも夜の都市を美しく切り取っている。
デスゲームをより先鋭化させるのではなく、プレイヤー同士が二極化して分断していくさまにフォーカス。多元化した社会において共存はあり得るのかというある種の思考実験であり、アメリカ大統領選挙の暗喩のようにも見えてくる。
いつまで経ってもB小町のサクセスストーリーへと発展させず、邪悪な欲望をきっちりと描き続けていく作劇にビックリ。芸能界内幕ものとして、もしくは復讐ミステリーとしてのドス黒さがいよいよ全面化してきた。それでいてきっちりエンタメしているのだから、黙って頭を垂れるしかなし。
未曾有のSF大作というよりも、巨大なスケールのヒューマンドラマ。日本では同時期の公開となった『オッペンハイマー』と折り重ねられる部分も。いきなり文化大革命のシーンから始まったのはアセったが(原作未読ですいません)、中盤で描かれるジェノサイド・シーンには目を見張った。えっと、これシーズン2はあるという理解でいいですよね?なかったら自分暴れます。
グーニーズ的キッズ・アドベンチャーでとても楽しい。“家に帰る”というヒーローズ・ジャーニーの構成に完全に則っていて、シンプルなプロットが逆に心地いい。ジョン・ワッツ、デヴィッド・ロウリー、ダニエルズと監督も豪華すぎ。
自ら受けたストーカー体験をもとに、リチャード・ガッドが主演・脚本を務めた心理ドラマ。だけど自認しきれないセクシャリティや満たされない承認欲求が生々しく描かれていて、見ている側のメンタルをけっこう削ってくる。
大森時生が手がけた一連の“考察系ホラーモキュメンタリー”の中では最もバランスが良い作品なのでは。真実が明るみになる(それでいて考察の余白がある)ラストの衝撃。心底ゾクッとした。
オリジナルの『寄生獣』は、“共生”というテーマを地球規模で捉えた、非常に射程の広い作品だった。それに対して本作は、一人の人間の内面にフォーカスした、非常にパーソナルな作り。寄生生物のアノマリー(突然変異)であるハイジは、二重のマイノリティという運命を背負っている。それは明らかに、民族や宗教の社会的少数者を暗喩したものだ。2024年にこの作品が再ドラマ化された意味は、おそらくそこにあるはず。
エマ・マイヤーズがひたすら可愛いのでどんな無鉄砲もエヴリシング・オーケーになってしまう、無敵の青春サスペンス。The Last Dinner PartyとかWet LegとかBillie Eilishとか、アオハルデイズを彩る音楽もいい感じ。
一見ゆるふわ系日常ドラマに見えるが、次第に「55歳になっても、団地はモラトリアムを許容する永遠のユートピアに成り得る」という、一種の社会実験のような作品に思えてくる。
「TXQ FICTION」の第一弾として放送された、フェイク・ドキュメンタリー。情報提供用の電話番号がちゃんと電話帳ナビに登録されていて、“安易な気持ちで関わると生命に危険が及ぶ場合がありますので十分にご注意ください”という超怖いテキストが書かれてたりする芸の細かさに脱帽。3週連続でテレビ放送したあと、最終回はTVerで配信するという手法も斬新すぎる。
何をドラマとして描き、何をドラマとして描かないのかという取捨選択に、作り手の信念が感じられる作品。エモーショナルな表現のためだけの描写には決して逃げず、繊細な演出で登場人物の心のひだを的確に表現していく。
綾辻行人原作の、あの有名な“衝撃の一行“を“衝撃のワンカット”として蘇らせた製作陣にはもう超リスペクトしかない。そして島田潔を演じる青木崇高がこれほどハマリ役とは。
友達がアパートから転落して即死する、魔女狩りで火炙りに処せられる、日本軍による阿鼻叫喚な特攻作戦を克明に描く。“本当は残酷な藤子・F・不二雄マンガ”の代表格『タイムパトロールぼん』を、まさかのR16指定でアニメ化。一話完結型の原作を忠実に再現しつつ、最新の時代考証は抜かりなくアップデートし、ラストは完全オリジナルの展開で見事に着地させる。
まさかこのエピソードの放送直後に、高橋一生と飯豊まりえが結婚するとはねえ。第5期は夫婦共演ということになるのかな。いや、もう打ち止めかもしれんけど。
太田光の町中華店主役、ハマリすぎじゃないですか。
結局このドラマの面白さって、水滸伝みたいにどんどん仲間たちがグランメゾンに集結していくプロセスにあると思っているんだが、このSPドラマもその流れを踏襲。そして相変わらず冨永愛演じるグルメ評論家リンダの佇まいが面白すぎる。
『ソロ活女子のススメ』や『とりあえずカンパイしませんか?』など、女性を主人公にしたゆるーい日常系ドラマが数多く作られてきた「水ドラ25」。阪元裕吾監督は映画版よりも<日常>の目盛りを大きくすることで、この枠にうまくアジャストしている。
ジャックアンドベティから物語が始まり、映写機の貸し出しを行う会社社長役の塚本晋也が、ゴローにフィルムを長野まで届けてほしいと依頼するという、映画愛・フィルム愛に溢れた特別編。最後映写技師役の泉谷しげるがギターを弾き出し、「俺を誰だと思っているんだ?」と叫ぶシーンが良き。
有馬かなを演じる原菜乃華の、コメディエンヌとしての卓越した表現力に感嘆しきり。そしてMEMちょを演じるあのちゃんの、演技の上手さ。もともとキャラが乗っているようなキャラなのに、それでいて演技が上手いってどういうことなんだ。
ホモソーシャル的な空間のなかでワチャワチャするボンクラ男子を描いてきた宮藤官九郎が、令和的価値観と昭和的価値観を提示して真の多様性を問う話題作。正直、中盤以降はだいぶ失速してしまったような。
いずみの正体を引っ張ったわりにはそんなに驚きがないし、過去と現実のリンク感もあんまないし、いまひとつギアが上がらないまま終幕を迎えた印象。
世間的には大絶賛モードだが、正直そこまではハマれず。多分僕が悪いんですけど、キャラクターの行動原理がさっぱり分からない(もしくは分からせようとしない)し、ストーリーのダイナミクスも感じられない。回を追うごとに、被写界深度がやたら浅い映像を延々見せられているような気がしてくる。
中島健人が最強のツンデレ王子を演じて、高校生役の髙橋ひかるをメロメロにさせるお話。ま、そうなりますわな。
永野芽郁が自分の五感を少しずつ失っていく話って、めちゃめちゃ辛すぎるだろ。ごめんなさい、耐えきれなくて途中で見るの止めちゃいました。
AWARDS
- コメディ部門
- 『Hacks』 HBO Max
- 『アボット エレメンタリー』 ABC
- 『一流シェフのファミリーレストラン』 Hulu
- 『ラリーのミッドライフ★クライシス』 HBO
- 『マーダーズ・イン・ビルディング』 Hulu
- 『パーム・ロワイヤル』 Apple TV+
- 『レザベーション・ドッグス』 FX on Hulu
- 『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』 FX
- ドラマ部門
- 『SHOGUN 将軍』 NBC
- 『ザ・クラウン』 Netflix
- 『フォールアウト』 Amazon
- 『ギルデッド・エイジ -ニューヨーク黄金時代-』 HBO
- 『ザ・モーニングショー』 Apple TV+
- 『Mr.& Mrs. スミス』 Amazon
- 『窓際のスパイ』 Apple TV+
- 『三体』 Netflix
- リミテッド部門
- 『私のトナカイちゃん』 Netflix
- 『FARGO/ファーゴ』 FX
- 『レッスン in ケミストリー』 Apple TV+
- 『リプリー』 Netflix
- 『トゥルー・ディテクティブ ナイト・カントリー』 HBO
- 『不適切にもほどがある!』 TBS
- 『アンメット ある脳外科医の日記』 関西テレビ
- 『西園寺さんは家事をしない』 TBS
- 『VIVANT』 TBS
- 『舟を編む 〜私、辞書つくります〜』 NHK
- 『燕は戻ってこない』 NHK
- 『不適切にもほどがある!』 TBS
- 『アンメット ある脳外科医の日記』 関西テレビ
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