大森時生の考察/解説レビューをU-NEXT SQUAREに寄稿しました

『イシナガキクエを探しています』大森時生が手がける新しいホラー?」という考察/解説レビューをU-NEXT SQUAREに寄稿しました。

今から55年前に突如姿をくらました女性、“イシナガキクエ”。その行方を長年探し続けてきたという米原実次さんが、志半ばでこの世を去った。その遺志を継いで放送されたのが、特別公開捜索番組『イシナガキクエを探しています』。セットには、多くの電話オペレーターがスタンバイ。安東弘樹アナが情報の提供を呼びかけ、時には情報提供者と直接電話しながら、その安否を検証していく。

だがこの番組は、非常に歪な様相を呈している。電話による人探しというスタイルがあまりにも80年代的すぎるし、イシナガキクエが漢字ではなくカタカナなのも意味不明。写真にうっすら写っている彼女の姿は、ほとんど貞子だ。コンテンツの立て付けが異常すぎるのである。

もちろん、この番組はれっきとしたフィクション。4月30日からスタートしたテレビ東京の新プロジェクト「TXQ FICTION」の第一弾として放送された、フェイク・ドキュメンタリーだ。不穏すぎる内容にSNS界隈がザワつき、Xでトレンド入り。情報提供用の電話番号がちゃんと電話帳ナビに登録されていて、“安易な気持ちで関わると生命に危険が及ぶ場合がありますので十分にご注意ください”という超怖いテキストが書かれてたりする芸の細かさに、ちょっとしたイシナガキクエ祭りが巻き起こる。3週連続でテレビ放送したあと、最終回はTverで配信するという手法も斬新だった。

ぜひご一読ください!

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