『評決』の考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました

『評決』ポール・ニューマンが復活を果たした、酒に溺れた初老弁護士のリ・ボーン」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。

60年代から70年代にかけて、ポール・ニューマンは紛れもなく“マネー・メイキング・スター”としてハリウッドに君臨していた。

『ハスラー』(61)では若きビリヤード・プレイヤー、『動く標的』(66)ではハードボイルドな私立探偵、『明日に向って撃て!』(69)では西部開拓時代の強盗、『スティング』(73)では伝説的な賭博師、そして 『スラップ・ショット』(77)では三流アイスホッケーチームの選手兼コーチ。いやもう、アメリカ映画史を彩る傑作・名作ばっか。精悍なマスク&吸い込まれそうなブルーアイズ、そしてアクターズ・スタジオ仕込みのメソッド演技に、世界中の映画ファンが釘付けになったのである。

だが、そんな順風満帆ライフに暗雲が立ち込める。一人息子のスコット・ニューマンが、28歳の若さで急死してしまったのだ。偉大な父親の背中を追うようにして俳優の道に進んだものの、過度なプレッシャーからアルコール依存症に。死因はオーバードーズだったといわれている。

意気消沈したポール・ニューマンに追い討ちをかけるように、2,000万ドルの予算をかけた主演映画『世界崩壊の序曲』(80)が、興行収入わずか170万ドルと大コケ。「史上最低のパニック映画」と酷評され、ポール・ニューマン自身も「完全にお金のために作った映画」だの「初日から大失敗することを悟っていた」だの、自虐コメントのオンパレード。続く警察ドラマ『アパッチ砦・ブロンクス』(81)も興行的にはパッとせず、バラ色の俳優人生から一気に転落してしまうのである。

ぜひご一読ください!

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