『逃走迷路』の考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました

『逃走迷路』映画を貫く、自由と民主主義の精神 ※注!ネタバレ含みます」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。

『三十九夜』(35)といい、『第3逃亡者』(37)といい、「犯人と間違えられた男が、無実を証明するために奮闘する」というストーリーラインは、アルフレッド・ヒッチコック先生の鉄板テンプレート。軍事工場爆破の濡れ衣を着せられたバリー(ロバート・カミングス)が、道中で知り合ったパット(プリシラ・レイン)と共に冒険を繰り広げる『逃走迷路』(42)もまた、その系譜に連なる作品だ。

ヒッチコック本人も認めている通り、代表作の『北北西に進路を取れ』(59)は本作のリメイクとも言える。そのフィルモグラフィを通観してみても、非常に重要な映画であることは間違いない。だがインタビューでヒッチコックは、「しゃれたタッチでユーモアのある作品」であることは自画自賛しつつ、反省の弁も述べている。

「アイデアはたっぷりあったけれども、きちんと整理されずにバラバラに詰め込まれた感じだ。もっと丹念に練って煮詰めるべきだった。撮影に入る前に、むだなアイデアをすべて捨てて、必要なものだけをもっと凝縮して緊密に構成しておくべきだった」(*)

ぜひご一読ください!

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