『雨にぬれた舗道』の考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました

『雨にぬれた舗道』人間の深淵を覗き込む、アルトマンの表現主義的演出」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。

ロバート・アルトマンと、アルフレッド・ヒッチコック。“アメリカ・インディペンデント映画の父”と呼ばれた男と、“サスペンスの神様”と称された男。彼らの間に何ら共通点はないように見えるが、実はアルトマンが演出家として名を馳せるきっかけを作ったのは、ヒッチコックだった。

1957年に初の長編劇映画『非行少年たち』を手がけたものの、なかなか映画監督として芽が出なかったアルトマン。そこに、ヒッチコックがストーリーテラーを務めるテレビ番組『ヒッチコック劇場』の仕事が舞い込む。アルトマン自身はデビュー作に手応えを感じていなかったが、巨匠は慧眼鋭く若い才能を見抜いていた。キャロル・リンレイ主演の『若い人』、ジョゼフ・コットン主演の『クリスマス・イヴ』の2本を監督し、業界で認められる足がかりを掴む。

朝鮮戦争を舞台にしたブラックコメディ、『M★A★S★H マッシュ』(70)。ハリウッドの舞台裏を辛辣に描いた群像劇、『ザ・プレイヤー』(92)。イギリス郊外のカントリーハウスを舞台にしたミステリー、『ゴスフォード・パーク』(01)。多彩なジャンルを横断してきたアルトマンだが、そのキャリアはスリラーから始まっていたのである。

ぜひご一読ください!

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