『エクソシスト 信じる者』の考察/解説レビューをIGN Japanに寄稿しました

エクソシスト 信じる者 – レビュー」という考察/解説レビューをIGN Japanに寄稿しました。

ブラムハウス・プロダクションズは、いま最も注目されている製作会社のひとつだろう。モキュメンタリー形式で超常現象を描いた『パラノーマル・アクティビティ』(2007年)、殺人鬼に殺される誕生日を何度もタイムループする『ハッピー・デス・デイ』(2017年)、凶暴な殺人鬼と女子高生の身体が入れ替わる『ザ・スイッチ』(2020年)、AI人形が恐怖の惨劇を引き起こす『M3GAN/ミーガン』(2023年)など、アイデア満載の低予算ホラー映画を次々と世に放ってきた。

そのブラムハウスがユニバーサル・ピクチャーズと提携して、新「エクソシスト」三部作の製作を発表。『エクソシスト』といえば、 1973年に公開されるやいなや、世界中にオカルトブームを巻き起こしたホラー映画の金字塔。『フレンチ・コネクション』(1971年)でアカデミー監督賞に輝いた名匠ウィリアム・フリードキンが、12歳の少女に取り憑いた悪魔と神父との戦いを圧倒的なリアリズムで描き出した。全人類マストウォッチの傑作映画である。

筆者はこのニュースを聞いたとき、期待よりも不安が上回ってしまった。『エクソシスト』は確かにホラーの古典的作品だが、神への信仰を失いつつあったカラス神父(ジェイソン・ミラー)が悪魔祓いを通して自己と向き合っていく、濃厚な人間ドラマでもある。ワン・シチュエーションかつトリッキーなホラー映画を量産してきたブラムハウスとは、だいぶ毛色が違うのではないか? 組み合わせがアンマッチであることに、少なからず懸念を抱いてしまったのである。残念ながら、その不安は的中してしまった。偉大なる第1作から50年後に作られた最新作『エクソシスト 信じる者』は、多くの瑕疵を抱えた作品と言わざるを得ない。

ぜひご一読ください!

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