『ロング・グッドバイ』の考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました

『ロング・グッドバイ』世界を傍観する者から、世界に介入する者へ ※注!ネタバレ含みます。」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。

「『長いお別れ』はレイモンド・チャンドラーの代表的傑作である。チャンドラー作品を輝かせている魅力がすみずみにまでゆきわたっているし、その上、彼の作品のなかではいちばんの長編で、読みごたえも充分だ。僕はチャンドラーの作品をほとんど全部読んでいるので、このことは確信をもっていえる」(*1)

早川書房版『長いお別れ』で日本語訳を務めた清水俊二は、あとがきでそのように述べている。確かにその通りだろう。1985年に文藝春秋より刊行された「東西ミステリーベスト100」の海外編では、エラリー・クイーンの『Yの悲劇』、ウィリアム・アイリッシュの『幻の女』に次いで第3位。2012年度版でも、堂々の第6位にランクイン。まさに古典中の古典である。

舞台は、50年代のロサンゼルス。私立探偵フィリップ・マーロウは、友人のテリー・レノックスから突然「ティフアナまで連れて行って欲しい」と懇願され、メキシコまで送り届ける。だがその数日後、レノックスが自殺したという報が届く。しかも、レノックスは妻を殺害していた。殺人の共犯を疑われていたマーロウは釈放されるが、どこか釈然としない。やがてマーロウは、失踪した人気作家ロジャー・ウェイドの捜索をウェイドの妻アイリーンから依頼される。レノックス、ウェイド、アイリーン…別々だと思われていた糸は次第に一つの真相へと収斂していく。

ぜひご一読ください!

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