「『ザ・キラー』暗殺者を自分に重ね合わせた、フィンチャー流仕事論 ※注!ネタバレ含みます」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。
ヘッドフォンで音楽を聴いていたトム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)に、サマー(ズーイー・デシャネル)が「わたしもザ・スミスが好き」と声をかけることをきっかけにして、映画『(500)日のサマー』(09)の恋の物語は忙しく回転し始める。80年代を竜巻のように駆け抜けていったザ・スミスというバンドは、内省的なリリックと繊細なギター・サウンドで、マッチョイズムとしてのロックを根本から破壊してみせた。ザ・スミスを愛聴する男子は内向的なカルチャー系であり、ザ・スミスを愛聴する女子は、そんな彼らを救済するミューズのような存在。彼らの音楽は、ある種の記号性を纏っている。
デヴィッド・フィンチャー監督の『ザ・キラー』(23)で、マイケル・ファスベンダー演じる謎の暗殺者もまた、ひたすらザ・スミスを聴き続けている。「計画通りにやれ、予測しろ、即興はするな」という俺ルールを唱えながら、「How Soon Is Now?」や「Bigmouth Strikes Again」や「I Know It’s Over」をヘビロテする。そしてデヴィッド・フィンチャー自身、彼らの音楽を愛聴し続けてきたファンだった。
ぜひご一読ください!
作品情報
スタッフ
- 監督/デヴィッド・フィンチャー
- 脚本/アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
- 製作/セアン・チャフィン、ウィリアム・ドイル、ピーター・マブロメイツ
- 製作総指揮/アレクサンドラ・ミルチャン
- 制作会社/プランBエンターテインメント
- 原作/アレクシス・“マッツ”・ノレント
- 撮影/エリック・メッサーシュミット
- 音楽/トレント・レズナー、アッティカス・ロス
- 編集/カーク・バクスター
- 美術/ドナルド・グレアム・バート
- 衣装/ケイト・アダムス
キャスト
デヴィッド・フィンチャー 監督作品レビュー
- セブン(1995年/アメリカ)
- ゲーム(1997年/アメリカ)
- ファイト・クラブ(1999年/アメリカ)
- パニック・ルーム(2002年/アメリカ)
- ゾディアック(2007年/アメリカ)
- ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年/アメリカ)
- ソーシャル・ネットワーク(2010年/アメリカ)
- ドラゴン・タトゥーの女(2011年/アメリカ)
- ゴーン・ガール(2014年/アメリカ)
- Mank マンク(2020年/アメリカ)
- ザ・キラー(2023年/アメリカ)
