『ナポレオン』の考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました

『ナポレオン』キューブリック主義者リドリー・スコットによる非英雄譚」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。

アベル・ガンス監督の『ナポレオン』(27) 、クラレンス・ブラウン監督の『征服』(37)、キング・ヴィダー監督の『戦争と平和』(56)、セルゲイ・ボンダルチュク監督の『ワーテルロー』(70)。数多くの映画作家たちがナポレオン・ボナパルトという男に魅せられ、その生涯をフィルムに焼き付けてきた。栄光と挫折、勝利と敗北に彩られたその戦いの歴史は、いつの時代も創作意欲を掻き立てられるものらしい。

スタンリー・キューブリックもまた、ナポレオンに心を奪われた1人。『2001年宇宙の旅』(68)のネクスト・プロジェクトとして、彼は初代フランス皇帝の伝記映画を計画していた。ナポレオン役にはジャック・ニコルソン、皇后ジョセフィーヌ役にはオードリー・ヘプバーンが検討されていたという。その製作意図について、キューブリックはインタビューでこう語っている。

「彼は私にとって魅力的だからだ。彼の生涯は、行動の叙事詩として記述されている。(中略)彼は歴史を動かし、自分達の時代の運命と来たるべき世代の運命を定めた数少ない人物の一人だった。来たるべき世代の、というのは具体的な意味であって、ちょうど、戦後ヨーロッパの政治的・地理的地図が第二次世界大戦がもたらしたものであるように、我々の今いるこの世界はナポレオンがもたらしたものだということだ」(*1)

ぜひご一読ください!

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