いま、Jホラーが面白い。いや、そんなことは毎年言われてきていることなのだろうけど、2025年は特に興味深い展開を見せている。1990年代に産声をあげたこのジャンルが、新しい語りを獲得して、その領域を拡張しつつあるからだ。
Jホラーの歴史を簡単に振り返ってみよう。その出発点といえる作品が、1996年に公開された中田秀夫監督の映画『女優霊』だ。物音や気配によって描かれる、「想像力に訴えかける恐怖」。撮影スタジオという日常空間を舞台とすることで生まれる、「生活に潜む恐怖」。過去の悲劇が現代に影響を及ぼす、「因縁と怨念」。興行的には大ヒットに至らなかったものの、そのスタイルは確実に後のJホラーブームの礎を築いた。
『女優霊』で培われた手法は、2年後に『リング』で開花する。貞子という強烈なアイコンと、呪いのビデオという現代的なギミックを融合させることで、社会現象となる大ヒットを記録。口コミで恐怖が広がるという構造そのものが、映画の成功とリンクした。本作はやがて『らせん』、『リング2』、『貞子3D』へと発展し、『呪怨』や『富江』シリーズを生み出す土壌となる。
ぜひご一読ください!
