『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』抽象的で観念的な“愛”をめぐる冒険」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。
“愛とは完全性に対する欲望と追求である”
『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』(20)は、プラトンの「饗宴」の一節から始まる。かつて人間は、2つの顔と4本の手足を持つ男女の結合体だった。しかし神々は、“完璧”すぎる人間の存在を恐れ、二つに切断してしまう。以来人間は、「自分の片割れ」を必死に探し求め、肉体的にも精神的にもひとつになることで、完全性を獲得しようとするのだった。
ところがその前フリに対して、主人公エリー・チュー(リーア・ルイス)は「自分の片割れを探す物語ではない」と一刀両断に切り捨て、「みんな、自分の片割れを必死に探しすぎ」と水をさす。タイトルであるはずの「ハーフ・オブ・イット」を否定し、しまいには「言っておくけどこれは恋愛モノじゃない。望みが叶う話でもない」と言わせてしまうのだ。
ぜひご一読ください!
DATA
- 原題/The Half of It
- 製作年/2020年
- 製作国/アメリカ
- 上映時間/104分
- ジャンル/青春、恋愛
STAFF
- 監督/アリス・ウー
- 脚本/アリス・ウー
- 製作/アンソニー・ブレグマン、M・ブレア・ブレアード、アリス・ウー
- 製作総指揮/エリカ・マトリン、グレゴリー・ゾック
- 撮影/グレタ・ゾズラ
- 音楽/アントン・サンコー
- 編集/イアン・ブルーム、リー・パーシー
- 美術/スー・チャン
- 衣装/ヴィクトリア・ファレル
CAST
- リア・ルイス
- ダニエル・ディーマー
- アレクシス・レミール
- エンリケ・ムルシアーノ
- ウォルフガング・ノボグラッツ
- キャサリン・カーティン
- ベッキー・アン・ベイカー
- コリン・チョウ
FILMOGRAPHY
- ハーフ・オブ・イット 面白いのはこれから(2020年/アメリカ)