『太陽がいっぱい』の考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました

『太陽がいっぱい』太陽に背いた男トム・リプリーが身を滅ぼすまでのピカレスク・ロマン」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。

冷静に考えると、『太陽がいっぱい』(60)ってヘンな邦題だ。『照りつける太陽』とか『炎天下』みたいなタイトルだったら分かるけど、原題の『Plein soleil』をまんま直訳したような表現ではないか。でもこのヘンなタイトルが、作品に奇妙なニュアンスを付与している。個人的には秀逸なタイトルだと思う。

今さらこの超世界的名作を紹介するのも気がひけるが、まずは概要を簡単に説明しておこう。主役のトム・リプリーを演じるのは、この映画をきっかけに国際的な名声を得ることになるアラン・ドロン。大富豪のドラ息子フィリップ役にモーリス・ロネ、その恋人マルジュ役にマリー・ラフォレ。監督は『鉄格子の彼方』(49)でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞し、『禁じられた遊び』(52)がヴェネツィア国際映画祭金獅子賞に輝いた名匠ルネ・クレマン。撮影監督は、フランソワ・トリュフォーやルイ・マルなどのヌーヴェルヴァーグ作品を支えたアンリ・ドカエ。そして音楽を担当しているのは、『8 1/2』(63)や『ゴッドファーザー』(72)で知られるニーノ・ロータだ。鉄壁すぎる布陣である。

ぜひご一読ください!

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