『暴力脱獄』や『悪魔の棲む家』を手がけたスチュアート・ローゼンバーグが監督を務め、前作に引き続き一匹狼の私立探偵ルー・ハーパーをポール・ニューマンが演じる、ロス・マクドナルド原作のシリーズ第二弾映画。
いやー何かもうビックリするぐらいに演出がモタついているし、ミステリーとしても底が割れているし、ジョアン・ウッドワードはすっかりオバサンだし(ちなみに彼女はポール・ニューマンの実のワイフでもある)、観ていて悲しくなってくる。
原題の『魔のプール』という名前の通り、最後は水治療法のための密室にポール・ニューマンと、悪漢の妻が閉じ込めらてしまう。
そこから脱出するために衣類を排水溝に詰まらせて水位を上げるという無茶をやらかし、結局それがうまく行かずに溺れ死にそうになってアタフタしていると、運良く悪玉が帰ってきてドアを開けてくれたおかげで間一髪助かるという、観ているほうはちっともハラハラドキドキしないシーンが最大の見せ場とあっては、もはや何を云わんや。
という訳で本作の唯一の見所は、まだ18歳とは思えないほどに発育したバディーをみせつける、メラニー・グリフィスのロリータ・エロスっぷり。
舌足らずな猫なで声と女豹のような身のこなしで、オジサマ方を狂わせる無軌道ぶりは、僕的には二重マル。いいぞメラニー!エロいぞメラニー!
実生活では、17歳で『ナイトムーブス』で映画デビューした後は作品に恵まれない時期が続き、自暴自棄になってアルコールとドラッグに溺れたという逸話があるぐらいだから、こういう役は地で演じられたのかもしれんですね。
DATA
- 原題/The Drowning Pool
- 製作年/1976年
- 製作国/アメリカ
- 上映時間/110分
STAFF
- 監督/スチュアート・ローゼンバーグ
- 製作/ローレンス・ターマン、デヴィッド・フォスター
- 原作/ロス・マクドナルド
- 脚本/トレイシー・キーナン・ウィン、ロレンツォ・センプルJr、ウォルター・ヒル
- 撮影/ゴードン・ウィリス
- 音楽/マイケル・スモール
CAST
- ポール・ニューマン
- ジョアン・ウッドワード
- アンソニー・フランシオサ
- マーレイ・ハミルトン
- メラニー・グリフィス
- コーラル・ブラウン
- ゲイル・ストリックランド
- リンダ・ヘインズ
- リチャード・ジャッケル
- ポール・コスロ
- アンドリュー・ロビンソン
- トレイシー・ミッデンドーフ
最近のコメント