ケイト・ハドソンが目まぐるしく表情を変化させる、スカスカのラブコメ
男と別れるための逆ハウツー記事を書くために、カモとなる独身男性を物色中の女性ファッション誌のライター。大型広告案件をとるために同僚と賭けをした結果、10日後のパーティーまでに女性を口説きおとすハメになったヤリ手広告マン。
そんな上昇志向の強い二人の男女が出会い、やがて本当の愛に目覚めていく、というお話。…だったような気がします。あれ?観終わったばかりなのに、今ひとつ映画のディティールを覚えていません。話がスカスカだから?
いやーそれにしてもケイト・ハドソン、すごいです。彼女には喜怒哀楽ボタンみたいなものがあって、そのスイッチを秒単位でぴょんぴょん押しているんではないか、と思うほど目まぐるしく表情が変化する。
それに連れて彼女のキャラクターもコロコロ入れ替わる。天上界から遣わされた天使かと思うほど可愛らしさをふりまいたかと思えば、次のシーンでは意味不明の奇声をあげるイタイ女に変貌していたり、とにかく一分一秒目が離せない。
「浮気してるんじゃないの?」と詰められたマシュー・マコノヒーが、「君一人で手一杯だ」と答えるのもナットクである。
そのマシュー・マコノヒーも、いよいよ疑似ポール・ニューマン化に拍車がかかっており、ご自慢の肉体美や仰々しい芝居をこれでもかとご披露。
シリアス・ドラマでは、方向性の狂ったナルシズム全開演技に閉口せざるを得ないこともしばしばなんだが、こういうコメディーものだとアクの強さが相殺されて、意外にハマっている印象なり。
監督は、『ミスティック・ピザ』 (1988年) 、『ラブリー・オールドメン』(1993年)などを手がけてきたドナルド・ペトリ氏。しかしながら昨今は『ブラボー火星人2000』(1999年)、『ムースポート』(2004年)、『ラッキー・ガール』(2006年)など、日本未公開作品ばかりで、やや苦戦が続いているご様子である。
っていうか、『ブラボー火星人2000』ってどんな映画だ。
- 原題/How to Lose a Guy in 10 Days
- 製作年/2003年
- 製作国/アメリカ
- 上映時間/116分
- 監督/ドナルド・ペトリ
- 製作/ロバート・エヴァンス、リンダ・オスト
- 製作総指揮/リチャード・ヴェイン
- 原作/ミシェル・アレクサンダー、ジャニー・ロング
- 脚本/クリスティン・バックリー、ブライアン・レーガン、バー・スティアーズ
- 撮影/ジョン・ベイリー
- 音楽/デヴィッド・ニューマン
- ケイト・ハドソン
- マシュー・マコノヒー
- キャスリン・ハーン
- アニー・パリッセ
- トーマス・レノン
- アダム・ゴールドバーグ
- マイケル・ミシェル
- シャローム・ハーロウ
- ビビ・ニューワース
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