アメリカでは、不妊に悩む夫婦に精子を提供する、「精子銀行」なるものが存在している。ボストンにある米最大級バンクの発表によると、女性から最もリクエストの多いのが、マット・デイモン似の精子なんだそうである(本人の精子がある訳ではないので、念のため)。
マット・デイモン。1970年10月8日、マサチューセッツ州ケンブリッジ生まれ、身長5フィート11インチ(180.3センチ)。
ハーバード大学で英文学を専攻していたものの、役者の道を全うするために、卒業まで12単位を残して中退 。『ミスティック・ピザ』の端役で映画デビューを果たし、メグ・ライアン主演「戦火の勇気」の兵士役で注目を浴びる。
しかし、いつまで経っても端役ばかりをあてがわれる日々。マット・デイモンは主役を勝ち取るべく一発奮起し、親友のベン・アフレックと共同で『グッド・ウィル・ハンティング』を書き上げ、「自分が主演することを条件」に映画会社を奔走。
『マイ・プライベート・アイダホ』や『ドラッグストア・カウボーイ』など、健全不良少年を撮ることにかけては定評のあるガス・ヴァン・サントを監督に、映画の核となるセラピスト役には、ロビン・ウィリアムズを迎えることに成功する。
本作は絶賛を持って迎えられ、デイモンはアカデミー主演男優賞にノミネートされたばかりか、アカデミー賞&ゴールデングローブ賞で脚本賞を受賞!彼は一世一代の賭けに勝ったのだ。うーむ、凡百の男が逆立ちしたってかなわないほどの、サクセス・ストーリー!
『グッド・ウィル・ハンティング』でデイモンが演じるのは、「幼少時の虐待がトラウマとなって、心を閉ざしてしまった天才児」という難役であるが、ここまで実像とオーバーラップしながら演じられる役者も、そうはいないのではないか。
ロビン・ウィリアムズ、ミニー・ドライヴァーなど、多士済々な顔ぶれを揃えているにもかかわらず、映画が終止マット・デイモンの映画として機能するのは、当時ダイヤモンドの原石だった彼の「もう一段高い場所へ」いく意志が、映画そのものを覆い尽くしてしまったからに他ならない。そしてグッド・マット・デイモンは、実際にハリウッドのアメリカン・ドリームを成し遂げるのである。
かつて「最も醜いハリウッドスター」と報じられたことのあるデイモンだが、実生活ではあのウィノナ・ライダーと付き合っていたこともある訳で、ベン・アフレックほどではないにせよ、ゴシップのネタになる男として充分ハリウッドスターとして君臨している。
- 原題/Good Will Hunting
- 製作年/1997年
- 製作国/アメリカ
- 上映時間/127分
- 監督/ガス・ヴァン・サント
- 製作/ローレンス・ベンダー
- 脚本/マット・デイモン、ベン・アフレック
- 撮影/ジャン・イヴ・エスコフィエ
- 音楽/ダニー・エルフマン
- 美術/ミッシー・スチュワート
- 編集/ピエトロ・スカラ
- ロビン・ウィリアムズ
- マット・デイモン
- ベン・アフレック
- ミニ・ドライヴァー
- ステラン・スカースガード
- ケイシー・アフレック
- コール・ハウザー
- ジョン・マイトン
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