『哀れなるものたち』の考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました

『哀れなるものたち』“知”と“性”が躍動する、ピグマリオンのニュー・スタンダード」という考察/解説レビューをCINEMOREに寄稿しました。

映画界最強のクセツヨ監督、ヨルゴス・ランティモスがまたやってくれた。エマ・ストーンを主演に迎えた最新作、『哀れなるものたち』(23)。やっぱりと言うべきか、想像通りと言うべきか、一言ではなんとも形容しがたい、異形のマスターピースに仕上がっている。

シカゴ・サンタイムズは「美しく派手で、素晴らしくひねくれていて、臆面もなく淫靡で、時にグロテスクなほど印象的」(*1)と評している。ニューヨーク・タイムズは「計算しつくされた不協和音によって、親しみやすくも異質な世界を作り上げている」(*2)と評している。『エマニュエル夫人』(74) meets 『フランケンシュタイン』(31)。もしくは、スチームパンクなビジュアルに彩られた『昼顔』(67)。とにもかくにも、一筋縄ではいかないフィルムだ。

映画の舞台は、ヴィクトリア朝のイギリス。投身自殺した不幸な女性ベラ(エマ・ストーン)は、天才外科医バクスター(ウィレム・デフォー)の手によって胎児の脳を移植され、死の淵から蘇る。そんな彼女の無垢な美しさに、医学生のマックス(ラミー・ユセフ)は一目惚れ。愛を告白して婚約を取り付けるものの、ベラはプレイボーイとして知られる弁護士のダンカン(マーク・ラファロ)と駆け落ちしてしまう。それまでバクスターの屋敷に幽閉されていた彼女は、旅を通して初めて世界に触れ、知と性の冒険を繰り広げていく…。

ぜひご一読ください!

created by Rinker
コロムビアミュージックエンタテインメント

アーカイブ

メタ情報

最近の投稿

最近のコメント

カテゴリー