『イコライザー THE FINAL』の考察/解説レビューをIGN Japanに寄稿しました

ヴィジランテ映画としての最終到達点『イコライザー THE FINAL』そして「ジョン・ウィック」シリーズとの相違点」という考察/解説レビューをIGN Japanに寄稿しました。

「イコライザー」シリーズは、典型的な<舐めてた相手が実は殺人マシンでした映画>だろう。普段はホームセンターで働き、行きつけのダイナーで読書をするのが趣味のロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)。温厚で優しそうなおっちゃんの正体は、国防情報局(DIA)の元特殊工作員。どんなに危機的状況であろうと、たった19秒で周囲の敵を全滅させてしまう。

<殺人マシンでした映画>は、今や隆盛を誇る一大ジャンル。記憶喪失の男が暗殺専門エージェントだった『ボーン・アイデンティティー』(2002年)、娘を誘拐された男の正体がCIA元工作員だった『96時間』(2008年)、冴えない会計士が無敵だった『ザ・コンサルタント』(2016年)、家族から馬鹿にされている中年男が殺しのプロだった『Mr.ノーバディ』(2021年)など、枚挙にいとまがない。

この系譜の元を辿っていくと、<ヴィジランテ映画>に繋がっていく。ヴィジランテ(Vigilante)とは自警団員の意味で、法で裁けない悪人を一般ピーポーが叩きのめす、正義の鉄槌を食らわす系ストーリーだ。逆に言えば、警察機構がまったく機能していないことの裏返しでもある。70年代に数多く作られた<ヴィジランテ映画>は、ベトナム戦争が激化していた背景もあって、ダークヒーロー的役回りが多かった。

ぜひご一読ください!

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