「ウェルカム・バック、サム・ライミ!」 そう快哉を叫ばずにはいられない。かつて『死霊のはらわた』シリーズで世界を震撼させた、あのスプラットスティック(スプラッター+スラップスティック)なエンターテインメント精神が帰ってきた。 巨大資本MCUの重圧から解き放たれた彼が、最新作『HELP/復讐島』で我々に届けてくれたのは、ゴア多め、笑い多め、吐瀉物多めの、阿鼻叫喚サバイバル・サスペンスである。
物語の主軸となるのは、勤勉な社員リンダ(レイチェル・マクアダムス)と、傲慢な上司ブラッドリー(ディラン・オブライエン)。出張中の飛行機事故により無人島に不時着した二人は、唯一の生存者として取り残されてしまう。救助が来ない極限状態のなか、かつてのオフィスでの上下関係はリセットされ、食料と主導権を巡る“仁義なきサバイバル・バトル”が幕を開ける。
ブラッドリーはいわゆる親の七光り社長で、自身の特権性を疑うことすらない。象徴的なのは、彼が女性部下に対して放つ「君はどのように尽くしてくれる?」というセリフ。この一言には、自分は生まれながらにして「尽くされる側」であり、他者は自身の快適さを維持するための道具に過ぎないという、凝り固まった特権意識が凝縮されている。彼は有害な男性社会的空気を醸成し、その頂点に君臨しているのだ。
ぜひご一読ください!
- 原題/Send Help
- 製作年/2026年
- 製作国/アメリカ
- 上映時間/112分
- ジャンル/スリラー、ホラー
- 監督/サム・ライミ
- 脚本/ダミアン・シャノン、マーク・スウィフト
- 製作/サム・ライミ、ザイナブ・アジジ
- 製作総指揮/J・J・フック
- 撮影/ビル・ポープ
- 音楽/ダニー・エルフマン
- 編集/ボブ・ムラウスキー
- 美術/スティーヴ・サクラド
- レイチェル・マクアダムス
- ディラン・オブライエン
- エディル・イスマイル
- デニス・ヘイスバート
- ゼイビア・サミュエル
- クリス・パン
- タネート・ワラークンヌクロ
- エマ・ライミ