モーニング娘のサクセス・ストーリー“第四章”
モーニング娘。を音楽的アプローチだけで語るのは不可能というものだ。
アニメフリークにも訴えかける萌え要素を、これだけ内包しているアーティストはいない(その要素を一番内包しているのが、加護ちゃんだったりするんだろうけど)。
インターネットの検索エンジンでは、相変わらずモーニング娘。というキーワードがヒット数上位を占め、オタク系テキストサイトで論じられるのは、よっすぃーの美男子ぶりだったり、チャーミー石川のブリっ子ぶりだったりする。つんくがJポップに仕掛けたトリックは、若年層をも巻き込む一大ムーブメントとなった。
メンバーの脱退・新規加入を繰り返しながら、日々成長するモー娘。だがその転機は後藤真希が加入してリリースされたシングル『LOVEマシーン』で訪れる。やや野暮ったい歌謡曲を歌い続けてきた彼女たちは、突然ファンキーなサウンドにシフトチェンジ。
「モーニング娘もWOW WOW WOW WOW」などというノーテンキな歌詞世界と、ダンスマンが編曲を手掛けるポジティヴなディスコ・チューンは、不況真只中のニッポンを震撼させた。
『恋のダンスサイト』がEarth, Wind & Fireのパクリだろうが何だろうが、そんな事はどーでもいいのである!何も考えずにゴマキのダンスに悩殺され、矢口のセクシービームに昇天すればいいんである!そーなのである!間違いないのである!
『ASAYAN』でデビューし、一躍スーパーアイドルグループになるまでを、我々はブラウン管を通して見届けてきた。彼女たちが頂上に登りつめても、つんくはまだ秘策を用意していた。
プッチモニやタンポポなど、『ドラクエ』と売れないゲームを抱合せで売りに出していた昔のゲームショップを思わせるようなバラ売り戦略。さすが大阪モンは商魂逞しい。
新たに加入した四人のメンバーで、気になるコがいる。 紺野あさ美。お世辞にも美少女とは言い難いルックス、歌もダンスも人並み以下。しかし彼女は何故かモーニング娘の一員となってしまい、他のメンバーに追い付こうと努力している。
ドジでノロマなカメのような彼女は、言い換えれば『スチュワーデス物語』における掘ちえみのような存在であって、そこから這い上がっていくサクセスストーリーをつんくを奏でようとしているのである。
もはやモーニング娘のドラマは第四章のエピソードを語り始めた。Jポップのフィールドで、つんくは高視聴率ドラマを演出し続ける。
- アーティスト/モーニング娘。
- 発売年/1991年
- レーベル/アップフロントワークス(ゼティマ)
- ~おはよう~
- LOVEマシーン
- 愛車 ローンで
- くちづけのその後
- 恋のダンスサイト
- ランチタイム~レバニラ炒め~
- DANCEするのだ!
- おもいで
- 原宿6:00集合
- WHY
- 「,,, 好きだよ!」
- ~おやすみ~
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