2012年 映画ランキング

竹島ルイの独断と偏見による2012年 映画ランキングです。ランキングは常に暫定的なので、明日にも変わるかもしれません。悪しからず。
  1. 『メランコリア』 ラース・フォン・トリアー
  2. デンマーク生まれの一映画作家ラース・フォン・トリアーが、自分を治癒すべく作られた作品であり、極めて個人的な救済願望が織り込まれた“祈りの映画”。

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  3. 『ドライヴ』 ニコラス・ウィンディング・レフン
  4. 『ポエトリー アグネスの詩』 イ・チャンドン
  5. “世界は美しい”というテーゼを立てたらすぐ“世界は残酷”というアンチテーゼを繰り出すみたいな、条理と不条理の突きつけ方に頭がグラグラする。

  6. 『桐島、部活やめるってよ』 吉田大八
  7. 『別離』 アスガー・ファルハディ
  8. 『ニーチェの馬』 タル・ベーラ
  9. 『戦火の馬』 スティーヴン・スピルバーグ
  10. 『007 スカイフォール』 サム・メンデス
  11. どう考えても脚本にアラは多い。伏線の張り方もうまくない。それでもなお本作は、”官能性”という007の最大にして最良の武器を全面に押し出した結果、芳醇でほのかな渋みのある極上ワインのごとく、奥深い味わいをもたらす。ボンド映画最大の異色作。

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  12. 『ライク・サムワン・イン・ラブ』 アッバス・キアロスタミ
  13. 『ふがいない僕は空を見た』 タナダユキ
  14. のっぴきならない人間の性(さが)をスーパークールな視座で描く傑作。

  15. 『ミッドナイト・イン・パリ』 ウディ・アレン
  16. 『裏切りのサーカス』 トーマス・アルフレッドソン
  17. 大胆な編集と硬質なサスペンス話法が魅力的な一編なれど、プロットが複雑で僕には物語を租借しきれず。

  18. 『プロメテウス』 リドリー・スコット
  19. 圧倒的求心力のある映像と、意味不明&説明不足のストーリーテリング。これほどバランスの悪い映画はないが、これぞリドリー・スコット流。その異形さゆえに、僕はこの映画を偏愛してしまうんである。

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  20. 『アウトレイジ ビヨンド』 北野武
  21. 『おおかみこどもの雨と雪』 細田守
  22. 不覚にも涙がこぼれっぱなし。オッサン一人で泣きはらしているのは恥ずかしかったが、それが映画体験というものだ。「となりのトトロ」+「台風クラブ」ともいうべき、ノスタルジアと乾いたセンチメンタリズムの傑作。

  23. 『アルゴ』 ベン・アフレック
  24. やってることはすっごい正攻法で、それでいてズシっとした映画的興奮がある。俳優出身監督として、アフレックはイーストウッドの域に行けるかもしれん。足りないのは粘着性と変態性だけ!

  25. 『ホビット 思いがけない冒険』 ピーター・ジャクソン
  26. 『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』 高橋栄樹
  27. 『人生はビギナーズ』 マイク・ミルズ
  28. 『鍵泥棒のメソッド』 内田けんじ
  29. 『21ジャンプストリート』 フィル・ロード、クリストファー・ミラー
  30. 『ドラゴン・タトゥーの女』 デヴィッド・フィンチャー
  31. 冗長な編集とカットバックに不満アリ。まずは、デヴィッド・フィンチャーの鋭敏なダークサイド・イメージが結実した作品として、評価すべき映画だろう。

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  32. 『ル・アーヴルの靴みがき』 アキ・カウリスマキ
  33. 『リアリティー』 マッテオ・ガローネ
  34. 『人生の特等席』 ロバート・ロレンツ
  35. 『おとなのけんか』 ロマン・ポランスキー
  36. 『トガニ 幼き瞳の告発』 ファン・ドンヒョク
  37. 『アーティスト』 ミシェル・アザナヴィシウス
  38. 『エージェント・マロリー』 スティーヴン・ソダーバーグ
  39. 『TIME/タイム』 アンドリュー・ニコル
  40. 『アベンジャーズ』 ジョス・ウィードン
  41. 『ムーンライズ・キングダム』 ウェス・アンダーソン
  42. 『アメイジング・スパイダーマン』 マーク・ウェブ
  43. 『エクスペンダブルズ2』 サイモン・ウェスト
  44. 『ヤング≒アダルト』 ジェイソン・ライトマン
  45. 『J・エドガー』 クリント・イーストウッド
  46. 僕は正直今ひとつ。複雑な語りの構造が、映画の面白さにあまり奉仕していない気が。イーストウッドらしい不穏なショットが全体的に不足しているのも不満。これ、フィリップ・シーモア・ホフマン主演だったら、不気味さが増して傑作になったかも。

  47. 『籠の中の乙女』 ヨルゴス・ランティモス
  48. 『EVA〈エヴァ〉』 キケ・マイーリュ
  49. 『スーパー・チューズデー ~正義を売った日~』 ジョージ・クルーニー
  50. 『ルビー・スパークス』 ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス
  51. 『ダークナイト ライジング』 クリストファー・ノーラン
  52. 圧倒的な陶酔的映像美を誇っているものの、迷宮のように入り組んだ構成を咀嚼しきれておらず、相当にお話はしっちゃかめっちゃか。良い意味でも悪い意味でも、この映画にはノーラン的なエッセンスが凝縮されている。

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  53. 『容疑者、ホアキン・フェニックス』 ケイシー・アフレック
  54. 『Virginia/ヴァージニア』 フランシス・フォード・コッポラ
  55. 明らかにバランスがおかしくて奇妙すぎる映画だけど、エル・ファニングの出で立ちとブルース・ダーンの狂いっぷりは最高。

  56. 『ハンガー・ゲーム』 ゲイリー・ロス
  57. 『ALWAYS 三丁目の夕日’64』 山崎貴
  58. 『ヒューゴの不思議な発明』 マーティン・スコセッシ
  59. 『トータル・リコール』 レン・ワイズマン
  60. 『コーマン帝国』 アレックス・ステイプルトン
  61. 『僕達急行 A列車で行こう』 森田芳光
  62. 『テトロ 過去を殺した男』 フランシス・フォード・コッポラ
  63. 『最強のふたり』 エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
  64. 『先生を流産させる会』 内藤瑛亮
  65. 『のぼうの城』 犬童一心、樋口真嗣
  66. 『バトルシップ』 ピーター・バーグ
  67. 『ピープルvsジョージ・ルーカス』 アレクサンドル・O・フィリップ
  68. 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』 スティーヴン・ダルドリー
  69. 『砂漠でサーモン・フィッシング』 ラッセ・ハルストレム
  70. 『レ・ミゼラブル』 トム・フーパー
  71. 『ボーン・レガシー』 トニー・ギルロイ
  72. 『黄金を抱いて翔べ』 井筒和幸
  73. 『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』 ガイ・リッチー
  74. 『311』 森達也、綿井健陽、松林要樹、安岡卓治
  75. 『ローマ法王の休日』 ナンニ・モレッティ
  76. 『トロール・ハンター』 アンドレ・ウーヴレダル
  77. 『ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬』 オリヴァー・パーカー
  78. 『テルマエ・ロマエ』 武内英樹
  79. 『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』 本広克行
  80. 『新しい靴を買わなくちゃ』 北川悦吏子
  81. 『ヘルタースケルター』 蜷川実花

OTHER RANKINGS

キネマ旬報(外国映画)
1.
『ニーチェの馬』 タル・ベーラ
2.
『別離』 アスガー・ファルハディ
3.
『ヒューゴの不思議な発明』 マーティン・スコセッシ
4.
『ル・アーヴルの靴みがき』 アキ・カウリスマキ
5.
『ミッドナイト・イン・パリ』 ウディ・アレン
6.
『アルゴ』 ベン・アフレック
7.
『戦火の馬』 スティーヴン・スピルバーグ
8.
『ドライヴ』 ニコラス・ウィンディング・レフン
9.
『J・エドガー』 クリント・イーストウッド
10.
『裏切りのサーカス』 トーマス・アルフレッドソン
キネマ旬報(日本映画)
1.
『かぞくのくに』 ヤン・ヨンヒ
2.
『桐島、部活やめるってよ』 吉田大八
3.
『アウトレイジ ビヨンド』 北野武
4.
『終の信託』 周防正行
5.
『苦役列車』 山下敦弘
6.
『わが母の記』 原田眞人
7.
『ふがいない僕は空を見た』 タナダユキ
8.
『鍵泥棒のメソッド』 内田けんじ
9.
『希望の国』 園子温
10.
『夢売るふたり』 西川美和
映画秘宝
1.
『ザ・レイド』 ギャレス・エヴァンス
2.
『ドライヴ』 ニコラス・ウィンディング・レフン
3.
『007 スカイフォール』 サム・メンデス
4.
『アベンジャーズ』 ジョス・ウィードン
5.
『桐島、部活やめるってよ』 吉田大八
6.
『アルゴ』 ベン・アフレック
7.
『哀しき獣』 ナ・ホンジン
8.
『ダークナイト ライジング』 クリストファー・ノーラン
9.
『裏切りのサーカス』 トーマス・アルフレッドソン
10.
『サニー 永遠の仲間たち』 カン・ヒョンチョル
カイエ・デュ・シネマ
1.
『ホーリー・モーターズ』 レオス・カラックス
2.
『コズモポリス』 デヴィッド・クローネンバーグ
3.
『Virginia/ヴァージニア』 フランシス・フォード・コッポラ
4.
『4:44 地球最期の日』 アベル・フェラーラ
5.
『3人のアンヌ』 ホン・サンス
6.
『テイク・シェルター』 ジェフ・ニコルズ
7.
『Go Go Tales』 アベル・フェラーラ
8.
『熱波』 ミゲル・ゴメス
9.
『ファウスト』 アレクサンドル・ソクーロフ
10.
『Keep the Lights On』 アイラ・サックス

AWARDS

第84回アカデミー賞
作品賞
『アーティスト』 ミシェル・アザナヴィシウス
『ファミリー・ツリー』 アレクサンダー・ペイン
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』 スティーブン・ダルドリー
『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』 テイト・テイラー
『ヒューゴの不思議な発明』 マーティン・スコセッシ
『ミッドナイト・イン・パリ』 ウディ・アレン
『マネーボール』 ベネット・ミラー
『ツリー・オブ・ライフ』 テレンス・マリック
『戦火の馬』 スティーヴン・スピルバーグ

監督賞
ミシェル・アザナヴィシウス (『アーティスト』)
ウディ・アレン (『ミッドナイト・イン・パリ』)
テレンス・マリック (『ツリー・オブ・ライフ』)
アレクサンダー・ペイン (『ファミリー・ツリー』)
マーティン・スコセッシ (『ヒューゴの不思議な発明』)

主演男優賞
ジャン・デュジャルダン (『アーティスト』)
デミアン・ビチル (『明日を継ぐために』)
ジョージ・クルーニー (『ファミリー・ツリー』)
ゲイリー・オールドマン (『裏切りのサーカス』)
ブラッド・ピット (『マネーボール』)

主演女優賞
メリル・ストリープ (『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』)
グレン・クローズ (『アルバート氏の人生』)
ヴィオラ・デイヴィス (『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』)
ルーニー・マーラ (『ドラゴン・タトゥーの女』)
ミシェル・ウィリアムズ (『マリリン 7日間の恋』)

助演男優賞
クリストファー・プラマー (『人生はビギナーズ』)
ケネス・ブラナー (『マリリン 7日間の恋』)
ジョナ・ヒル (『マネーボール』)
ニック・ノルティ (『ウォーリアー』)
マックス・フォン・シドー (『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』)

助演女優賞
オクタヴィア・スペンサー (『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』)
ベレニス・ベジョ (『アーティスト』)
ジェシカ・チャステイン (『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』)
メリッサ・マッカーシー (『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』)
ジャネット・マクティア (『アルバート氏の人生』)

脚本賞
ウディ・アレン (『ミッドナイト・イン・パリ』)
ミシェル・アザナヴィシウス (『アーティスト』)
クリステン・ウィグ、アニー・ムモーロ (『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』)
J・C・チャンダー (『マージン・コール』)
アスガル・ファルハーディー (『別離』)

脚色賞
アレクサンダー・ペイン、ナット・ファクソン、ジム・ラッシ (『ファミリー・ツリー』)
ジョン・ローガン (『ヒューゴの不思議な発明』)
ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロヴ、ボー・ウィリモン (『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』)
スティーヴン・ザイリアン、アーロン・ソーキン (『マネーボール』)
ブリジット・オコナー、ピーター・ストローハン (『裏切りのサーカス』)
第62回ベルリン国際映画祭
金熊賞
『塀の中のジュリアス・シーザー』 タヴィアーニ兄弟
グランプリ
『Csak a szél』 ベンス・フリーガウフ
監督賞
クリスティアン・ペツォールト (『東ベルリンから来た女』)
男優賞
ミケル・ボー・フォルスゴー (『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』)
女優賞
レイチェル・ムワンザ (『魔女と呼ばれた少女』)
脚本賞
ニコライ・アーセル、ラスマス・ヘイスターバング (『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』)
第65回カンヌ国際映画祭
パルムドール
『愛、アムール』 ミヒャエル・ハネケ
グランプリ
『リアリティー』 マッテオ・ガローネ
審査員賞
『天使の分け前』 ケン・ローチ
監督賞
カルロス・レイガダス (『闇のあとの光』)
男優賞
マッツ・ミケルセン (『偽りなき者』)
脚本賞
クリスティアン・ムンジウ (『汚れなき祈り』)
女優賞
コスミナ・ストラタン、クリスティナ・フルトゥル (『汚れなき祈り』)
第69回ヴェネチア国際映画祭
金獅子賞
『嘆きのピエタ』 キム・ギドク
審査員特別賞
『パラダイス:神』 ウルリヒ・ザイドル
監督賞
ポール・トーマス・アンダーソン (『ザ・マスター』)
男優賞
フィリップ・シーモア・ホフマン、ホアキン・フェニックス (『ザ・マスター』)
女優賞
ハダス・ヤロン (『Fill the Void』)

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