ホソノLOVERたちが集まって創りあげたトリビュートアルバム
ろっかばいまいべいびい -Piano Demo ver.-(細野晴臣)
デモテープが何と細野宅の靴箱にあったという、「ろっかばいまいべいびい」ピアノ弾き語りバージョン(たぶん狭山時代でしょう)。細野さんはモノを捨てないことで有名だが、それにしても何で靴箱?
イエロー・マジック・カーニバル(ヴァン・ダイク・パークス)
細野もリスペクトしてやまないヴァン・ダイク・パークスが、はるか東方の島国ジパングでディスカバリー・アメリカしてしまったかのような一曲。とにもかくにも狂気に満ちたストリングスと極上スキャットにヤラれる。ザーザーズーズーズー!!
風の谷のナウシカ(坂本龍一 + 嶺川貴子)
宮崎駿先生が全く気に入らなかったことで有名なこの曲を、坂本龍一がフォークトロニカ風にアレンジ。嶺川貴子の透明感に包まれたヴォーカルもナイスだが、単に原曲に『Chasm』(2004年)的音響を施しただけ、というような気も。
わがままな片想い(コシミハル)
オリジナルは、細野晴臣が松田聖子に書き下ろしたシングル『天国のキッス』のB面に収録されていたナンバー。コシミハルがお得意のヨーロピアン風テクノ歌謡に持ち込んでいる。
ハイスクール・ララバイ(Little Creatures)
19代目イカ天キングことLittle Creaturesが、イモ欽トリオのあまりにも有名なナンバーをアダルト・オリエンテッドにプレイ。でもコレ、やっぱりテクノという筆致体でこそ活きる楽曲だと思う。イントロのドラムンフィルは完コピとのこと。
アブソリュート・エゴ・ダンス(東京スカパラダイスオーケストラ)
特に初期YMOが、コンピュータというよりは人力テクノとでもいうべき「汗」を感じさせるフュージョン系サウンドだったことを鑑みれば、スカパラは直系フォロワーとも言える。そういう意味では、『アブソリュート・エゴ・ダンス』のカバーという選択があまりにも真っ正直すぎなのでは。
終りの季節(高野寛 + 原田郁子)
高野寛 + 原田郁子という僕のフェイバリット・アーティストの共演なのだが、個人的にはスローコアな曲のアレンジにサプライズが感じられず、凡庸な仕上がり。
Omukae De Gonsu(Miroque)
細野晴臣が主宰するデイジーワールドのコンピレーション・アルバム『Audio Sponge 1』にも参加した、女性電子音楽家Miroqueによるカバー。原曲をすっかり忘れてしまっておりましたが、ハイ、確かにこんな曲だったような気がします。
ハニー・ムーン(Tei Towa + Natural Calamity)
個人的には本アルバムのベスト・トラック。薄くオートチューンをかけたテイ・トウワのボーカルが、パキパキしたサウンドと相性バッチリ。
北京ダック(□□□)
commmonsレーベルの異能集団、□□□が仕掛けたのは何と合唱スタイル。原曲のエキゾチックな雰囲気も残しつつ、リスナーの度肝を抜くような戦略を張り巡らせている。
三時の子守唄(World Standard + 小池光子)
小池光子(ビューティフルハミングバード)の柔らかなヴォーカルが心地いい、至極のラウンジ・ミュージック。鈴木惣一郎らしい繊細なアレンジ。
恋は桃色(ヤノカミ 矢野顕子 × Rei Harakami)
ヤノカミだからこうなります。アルバム『Lust』(2005年)の『終わりの季節』みたく、ハラカミがヴォーカルをとっても良かったのにね。
スポーツマン(高橋幸宏)
期待以上でもそれ以下でもない、想像通りの仕上がり。
ミッドナイト・トレイン(畠山美由紀 + 林夕紀子 + Bophana)
アルバムで一番、アダルトでオサレな雰囲気を放つナンバー。日比谷野音で行われたライヴでは、畠山美由紀嬢が胸元の大きく開いたドレスを着ていらっしゃったので、ドギマギしました。
Turn Turn(Cornelius + 坂本龍一)
うーん、何でこの曲をカバーしたんだろう…。
銀河鉄道の夜(といぼっくす)
何せ原曲が死ぬほど好きなものですから仕上がりが非常に心配だったんだが、汽笛をクラリネットで表現してしまうアイディアに脱帽。
蝶々さん(The Woodstock Vets)
The Woodstock Vets(Geoffrey Muldaur、John Sebastian、Garth Hudson、John Simon)による英語カバー。男臭いサザンロック。
ブラック・ピーナッツ(ヴァガボンド + 片寄明人)
力を抜きまくったユルい感じがいいですね。ちなみにコーラスで参加しているChocolat、超可愛いです。元モデルさんだそうです。でも片寄明人と結婚してます。くやしーです!!
風をあつめて(たまきあや + 谷口崇 + ヤマサキテツヤ)
はっぴいえんどのカバーアルバム『Happy End Parade-Tribute To はっぴいえんど』(2002年)では、My Little Loverが端正なポップ・ミュージックにアレンジしていたが(これはこれで悪くなかったですが)、あえてヴォーカルレスのインストゥルメンタルに仕立てて、ある種の叙情性を浮かび上がらせているのは極めて良ろし。
日本の人(サケロックオールスターズ + 寺尾紗穂)
星野源のちょっとかすれた感じのヴォーカルが、曲のイメージに非常に良くマッチしている。改めて聴いてみるとこれ、すごくいい歌詞ですね。
風来坊(Jim O’Rourke + カヒミ・カリィ)
カヒミ姐さんに「ふ・らい・ぼ…」と囁かれるだけでオールオッケー。スティールパンの音色が利いている。
Humming Blues -Demo Ver.-(細野晴臣)
2007年に録音されたデモ・トラック。
- アーティスト/Various Artists
- 発売年/2007年
- レーベル/commmons
【Disk1】
- ろっかばいまいべいびい -Piano Demo ver.-
- イエロー・マジック・カーニバル
- 風の谷のナウシカ
- わがままな片想い
- ハイスクール・ララバイ
- アブソリュート・エゴ・ダンス
- 終りの季節
- Omukae De Gonsu
- ハニー・ムーン
- 北京ダック
- 三時の子守唄
【Disk2】
- 恋は桃色
- スポーツマン
- ミッドナイト・トレイン
- Turn Turn
- 銀河鉄道の夜
- 蝶々さん
- ブラック・ピーナッツ
- 風をあつめて
- 日本の人
- 風来坊
- Humming Blues -Demo Ver.-
最近のコメント