- 『17歳の瞳に映る世界』エリザ・ヒットマン
- 『ラストナイト・イン・ソーホー』エドガー・ライト
- 『ファーザー』フローリアン・ゼレール
- 『子供はわかってあげない』沖田修一
- 『スウィート・シング』アレクサンダー・ロックウェル
- 『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』ジェームズ・ガン
- 『街の上で』今泉力哉
- 『あのこは貴族』岨手由貴子
- 『アンモナイトの目覚め』フランシス・リー
- 『偶然と想像』濱口竜介
- 『逃げた女』ホン・サンス
- 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』ジェーン・カンピオン
- 『由宇子の天秤』春本雄二郎
- 『ミークス・カットオフ』ケリー・ライカート
- 『映画大好きポンポさん』平尾隆之
- 『ライトハウス』ロバート・エガース
- 『最後の決闘裁判』リドリー・スコット
- 『14歳の栞』竹林亮
- 『ディア・エヴァン・ハンセン』スティーヴン・チョボスキー
- 『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』庵野秀明
- 『GUNDA/グンダ』ビクトル・コサコフスキー
- 『21ブリッジ』ブライアン・カーク
- 『モロッコ、彼女たちの朝』マルヤム・トウザニ
- 『コレクティブ 国家の嘘』アレクサンダー・ナナウ
- 『ウェンディ&ルーシー』ケリー・ライカート
- 『アイダよ、何処へ?』ヤスミラ・ジュバニッチ
- 『皮膚を売った男』カウテール・ベン・ハニア
- 『空白』吉田恵輔
- 『すばらしき世界』西川美和
- 『ノマドランド』クロエ・ジャオ
- 『マリグナント 狂暴な悪夢』ジェームズ・ワン
- 『RUN/ラン』アニーシュ・チャガンティ
- 『プロミシング・ヤング・ウーマン』エメラルド・フェネル
- 『ドライブ・マイ・カー』濱口竜介
- 『少年の君』デレク・ツァン
- 『フリー・ガイ』ショーン・レヴィ
- 『オールド』M・ナイト・シャマラン
- 『花束みたいな恋をした』土井裕泰
- 『アメリカン・ユートピア』スパイク・リー
- 『ほんとうのピノッキオ』マッテオ・ガローネ
- 『ONODA 一万夜を越えて』アルチュール・アラリ
- 『香川1区』大島新
- 『悪なき殺人』ドミニク・モル
- 『ボストン市庁舎』フレデリック・ワイズマン
- 『ドント・ルック・アップ』アダム・マッケイ
- 『東京自転車節』青柳拓
- 『マクベス』ジョエル・コーエン
- 『赤い唇』ハリー・クメール
- 『Arc アーク』石川慶
- 『BLUE/ブルー』吉田恵輔
- 『ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている』R・J・カトラー
- 『DUNE/デューン 砂の惑星』ドゥニ・ヴィルヌーヴ
- 『ミナリ』リー・アイザック・チョン
- 『SNS-少女たちの10日間-』バーラ・ハルポヴァー、ヴィート・クルサーク
- 『Mr.ノーバディ』イリヤ・ナイシュラー
- 『モンタナの目撃者』テイラー・シェリダン
- 『春江水暖~しゅんこうすいだん』グー・シャオガン
- 『ブラック・ウィドウ』ケイト・ショートランド
- 『最後にして最初の人類』ヨハン・ヨハンソン
- 『ザ・スイッチ』クリストファー・ランドン
- 『オールド・ジョイ』ケリー・ライカート
- 『MONOS 猿と呼ばれし者たち』アレハンドロ・ランデス
- 『シャン・チー/テン・リングスの伝説』デスティン・ダニエル・クレットン
- 『パーム・スプリングス』マシュー・コンプトン
- 『Swallow/スワロウ』カーロ・ミラベラ=デイヴィス
- 『1秒先の彼女』チェン・ユーシュン
- 『サマーフィルムにのって』松本壮史
- 『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』キャリー・フクナガ
- 『ヤクザと家族 The Family』藤井道人
- 『トムとジェリー』ティム・ストーリー
- 『映画クレヨン しんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』髙橋渉
- 『騙し絵の牙』吉田大八
- 『映画:フィッシュマンズ』手嶋悠貴
- 『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』アンディ・サーキス
- 『アナザーラウンド』トマス・ヴィンターベア
- 『グレタ ひとりぼっちの挑戦』ネイサン・グロスマン
- 『SAYONARA AMERICA』佐渡岳利
- 『パンケーキを毒見する』内山雄人
- 『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』アミール・“クエストラブ”・トンプソン
- 『リバー・オブ・グラス』ケリー・ライカート
- 『ジェントルメン』ガイ・リッチー
- 『燃えよ剣』原田眞人
- 『JUNK HEAD』堀貴秀
- 『フィールズ・グッド・マン』アーサー・ジョーンズ
- 『聖なる犯罪者』ヤン・コマサ
- 『孤狼の血 LEVEL2』白石和彌
- 『くれなずめ』松居大悟
- 『まともじゃないのは君も一緒』前田弘二
- 『世界で一番美しい少年』クリスティアン・ペトリ、クリスティーナ・リンドストロム
- 『KCIA 南山の部長たち』ウ・ミンホ
- 『ミッドナイト・トラベラー』ハッサン・ファジリ
- 『tick, tick…BOOM!:チック、チック…ブーン!』リン=マニュエル・ミランダ
- 『ゴジラvsコング』アダム・ウィンガード
- 『クルエラ』クレイグ・ガレスピー
- 『るろうに剣心 最終章 The Final』大友啓史
- 『エターナルズ』クロエ・ジャオ
- 『モータルコンバット』サイモン・マッコイド
- 『ジャッリカットゥ 牛の怒り』リジョー・ジョーズ・ペッリシェーリ
- 『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』ジョン・クラシンスキー
- 『ロード・オブ・カオス』ヨナス・アカーランド
- 『アオラレ』デリック・ボルテ
- 『あの頃。』今泉力哉
- 『ベイビーわるきゅーれ』阪元裕吾
- 『キングスマン:ファースト・エージェント』マシュー・ヴォーン
- 『ビルド・ア・ガール』コーキー・ギェドロイツ
- 『竜とそばかすの姫』細田守
- 『マトリックス レザレクションズ』ラナ・ウォシャウスキー
- 『新感染半島 ファイナル・ステージ』ヨン・サンホ
- 『ある用務員』阪元裕吾
- 『るろうに剣心 最終章 The Beginning』大友啓史
- 『ビーチ・バム まじめに不真面目』ハーモニー・コリン
妊娠中絶というヘビーなテーマを、まるで『ゼロ・グラビティ』のような体験型映像として観させられる、メガトン級の傑作。原題の『Never Rarely Sometimes Always』が静かに語られる時、その凄まじい衝撃に脳がグラつく。
ヤバイくらいに面白い。何がいいって、現代的なテーマだとかジャンルの越境だとか過去作のオマージュとかオタク心くすぐるファクターに溢れつつも、シンプルにエンタメとして面白いということ。こういう映画を映画館で観られる幸せ。皆も黙って見るがいいです。
老い、認知症という問題を、体感型ムービーとして創り上げてしまったアイディアに感服。この手触りは、ある意味でホラー。
サイコーに素晴らしい、夏青春映画のニュースタンダード。全てのシーンが愛おしくてチャーミングでキラキラと輝いている。上白石萌歌を筆頭に、出てくる全キャラクターのことが好きになる。
アウトロー監督が撮った、アウトローな子供達の物語。ハンドメイドな映画愛に包まれた、モノクロームの映像が素晴らしい。少女ビリーの巻毛をかきあげる母親の指のショットが、何と美しいことか。
円谷プロ感がダダ漏れの怪獣映画であり、表現の臨界点までイキきった戦争映画でもあり、「正義とは何か」を突きつける社会的テーマを内包した映画。要は、天才監督ジェームズ・ガンのインディーズ精神が息づいた、全く新しいハチャメチャ・ムービー。最高っす。
街映画の新たな傑作。中田青渚演じる城定さんのキャラ造形の素晴らしさ。そして、「本を読む芝居が下手」という演技力が要求される芝居をやってのけた若葉竜也スゴイ。
門脇麦と水原希子という、当代屈指の若手女優の瑞々しい芝居に目が惹きつけられる。岨手由貴子監督による空間設計も素晴らしい。
自然音の使い方、役者の顔の捉え方、完璧な構図。フランシス・リーの凄まじい演出術に畏怖の念すら感じる、2021年最重要作の一つ。
2021年一番声を出して笑った映画かも。「テキストの人」である濱口竜介が、短編である事でさらに闊達にセリフ劇としての映画を拡張し、しかも映画的快感をちゃんと味合わせてくれる。『ドライブ・マイ・カー』よりも僕はこちらを推します。
ディテールに寄る以外にズームするタイミングが相変わらず分からない。人物を配置させる構図的意図もさっぱり分からない。でも豊かな映画体験はそこにある。映画ってなんなんだろ。
20年代のモンタナ州を舞台に、旧態依然とした男性性を捨てきれない男の内面を、ジェーン・カンピオンが無慈悲かつ冷徹に暴いていく。手袋、兎、ピアノといった小道具にセリフ以上の意味性を付与した、凄まじい心理劇。
高潔であらんとするドキュメンタリーのディレクターが、その高潔さゆえに己の正義感が天秤にかけられるという、凄まじいプロットに驚愕。僕のような脆弱な映画ファンを簡単に蹴散らす、骨太な逸品。
遅々とした歩みのゴー・ウェスト・ウェスタン。そして、ネイティヴ・アメリカンという“異人種”との連帯。ケリー・ライカートが堂々たる映画作家であることを世界に知らしめた傑作。
ものづくりとは何なのか。その答えを、夢と現実の狭間で必死に導き出そうとする青春疾走アニメ。全ての映画好きが泣けること請け合い。
ロバート・エガースは前作『ウィッチ』と今作で、少なくとも僕の中では現在最重要フィルムメーカーの一人となった。ムルナウやフリッツラングのような表現主義的映像美、ベルイマンのような緊張感溢れる会話劇、そしてキューブリック的な狂気。凄い。
リドリー・スコットが80歳を過ぎて撮った傑作。「羅生門」の語りで中世のme too を描くという、新しくもクラシックな作品。何を描いているかではなく、何を描いていないかで、マルグリットの哀しみが浮かび上がる構成に驚愕。
笑った。泣いた。食らった。青春ってやっぱ面倒臭くて生々しくて煌めいていて何かがほとばしってる。
ビタースウィートなんて生易しいモンじゃない。社交不安障害を抱えた主人公が、己の人生に真正面から向き合うスーパーハードなミュージカル。光と影が交互に押し寄せるというよりは、光と影が同時に差し込んでいるかのよう。
よく分かんないけど、涙が出た。大人になったねと褒められた気がした。ありがとう。さようなら。
人間はいっさい登場せず、そこには動物たちだけの世界が広がっている。極端な長回しは、我々観客の生理ではなく、豚や鶏の自然な生活のリズムに寄り添っているかのよう。五感を集中させることで世界のざわめきを感じる、至高の映像体験。
すっげー面白いじゃんこれ。上質なクライムストーリーで、タイムサスペンスで、社会派ドラマでもある。しかもそれぞれの要素が渋滞せずに、タイトにまとめ上げられている。
シングルマザーの視点から描く、歪で差別に満ちたイスラム社会。作り手の意図を持ったきめ細かい演出が、一つ一つ胸に突き刺さる。
噂に違わぬ傑作だけど、それ以上に現職の保健相にあそこまで密着取材できることに驚愕。政権の内と外から悪政を暴こうとする構図って、なかなかないよなあ。
ロードムービーにならないロードムービー。「住所と電話を確保するためには、住所と電話が必要」というパラドックスなセリフが心に残る。
スレブレニツァ虐殺という悲劇に向かって、物語が無慈悲に進行していく無力感たるや。この映画のラストシーンを目撃してしまうと、安易に「共生」という耳触りのいいワードを使えなくなる。
正しさと正しくなさ、善意と悪意、加害と被害、全てが混沌の中に放り込まれ、答えのない答えを探してもがく。確かに終始ヒリヒリする映画だけど、ある意味すっごく優しさに包まれた映画なのでは。
本作の主人公・三上は、『ディア・ドクター』の伊野や『永い言い訳』の幸夫とは異なり、呆れるくらいに嘘がつけない。だがそれゆえに、目の前にある不条理に太刀打ちできず、哀れなくらい無力な存在となってしまう。不寛容な社会と向き合う純粋な魂を、西川美和×役所広司の初タッグで描く問題作。
世界を襲ったリーマン・ショック。家を失い、肉体労働に従事せざるを得なくなった高齢者たちの姿をドキュメンタルなタッチで描く。本物のノマドたちを招いて構築されたノンフィクション的世界に、俳優としての技巧で溶け込んでしまうフランシス・マクドーマンドの自然主義的演技が凄まじい。
とにかくジェームズ・ワンがやりたい放題の、だいぶどうかしている系映画。これ、途中でかかるxxxっぽい音楽は「xxx」を意識してるってことだよね?で、主人公を真俯瞰から捉えたショットは「xxx」で、つまり両方ともxxxを暗喩してるってことでいいんですかね?(見てない人には意味不明ですいません)
時々オープニング数分で傑作であることを確信することがあるけど、本作もその一本。特に序盤のサスペンスの積み上げ方が素晴らしい。
カラフルな装いのme too最終系ムービー。ライオットガールの系譜に連なる『ゆきゆきて神軍』。
多言語が横溢することで生成される、テキストの無効化。コミュニケーション不全の暗喩を、車を運転するという映画的運動に昇華してみせた、極めて知的なフィルム。
精神的にも肉体的にも「痛み」に真正面から向き合った作品。社会問題を扱いながらも、同時にピュアすぎるくらいにピュアな愛の物語。
現実世界へ越境しないことで浮かび上がる、現代的な社会性。「オリジナリティー」をテーマに掲げた、ディズニーの自己批判映画。
アリ・スターが「家族が崩壊する映画」を描いている一方で、シャマランは「家族が再生する物語」を撮り続けている。メロドラマとホラー的要素の融合、それこそがシャマラン節。この『オールド』は、そんな彼の作家性が最も色濃く滲み出ている。
劇場は僕以外みーんな若いカップルだらけで、なぜか見終わったあと、「これからも幸せな時間が続けばいいねー」と若干上から目線で席を去る恋人たちを見送ってしまった。すいません。
デビッド・バーンのブロードウェイ・ショーを、スパイク・リー監督が映画として再構築。かつての『ストップ・メイキング・センス』のような上質ライブ映画であると同時に、ジャネール・モネイの『Hell You Talmbout』を熱唱するように、社会的テーマを全面に押し出した作品でもある。
『リアリティー』や『ドッグマン』のマッテオ・ガローネが、ちゃんとキモカワなピノキオを作ってくれた。それでいて作りは王道、というか愚直なくらいに原作に忠実なもんだから、童話が潜在的に有している悪趣味性が際立つ。
いや凄いなこれ。最初は「クローズアップばっかだな」とか「広い絵が少ないな」とか映像的に不満が多かったけど、見続けているうちにだんだんバリエーション増えてきて、終盤ビックリするショットも入れてきて、どんどん前のめりに。
前作『なぜ君は総理大臣になれないのか』に比べると、分かりやすいくらいに善悪二項対立が強調されていて、エンタメ度がマシマシに。小川議員の娘さん姉妹と、平井元デジタル大臣の側近らしきおじさんの対比は、ちょっと反則。
民主主義とはあらゆる人間の声に傾け対話をすることである、という小学生みたいに当たり前のことを当たり前にやっている事への感動。実は途中から自分の仕事に対して考え込んでしまって、映画に集中するというよりも、自分に何が出来るんだろうとずーっと妄想し続けてしまった。
天災ではなく人災を意地悪く描くのがアダム・マッケイ流。ディカプリオを筆頭に登場人物がみんなトチ狂ったキャラばっかだが、鼻ピのジェニファー・ローレンスが実は一番マトモだった。
社会派セルフドキュメンタリーというよりも、一人の青年が文字通り人生を駆け抜ける青春記として、笑って泣けるエンターテインメントとして大感動。コレ見たら、みんな青柳監督のことが好きになる。
こんなに原典リスペクトの、ド直球シェイクスピア史劇だったとは。オーソン・ウェルズを思わせるコントラストの強い映像、時代性を感じさせない抽象的な美術が超クール。
恐怖よりも幻想、残酷よりも耽美で描く吸血鬼映画。画面いっぱいの「赤」で緩やかにディゾルブさせるあたりが、いかにも70年代って感じ。
この映画を観てから『ダフト・パンク ドキュメンタリー UNCHAINED』を見返すと、匿名性を担保することの重要さを痛感させられます。
スパイス採掘の様子を丹念に描くことで、「スパイスとは石油の比喩である」ことをハッキリと明示。それは、アメリカが貴重な資源である石油を確保するために、アラビア半島の石油産出国に傀儡政権を作って実効支配していたことに重なる。カナダ人監督のヴィルヌーヴがハリウッド資本でアメリカを仮想敵に仕立て上げてしまった、チャレンジングな一本。
父と母の対立。宗教や価値観の対立。現代アメリカを照射した「分断」と「融和」の物語。
“舐めてた相手が実は殺人マシンでした”(from ギンティ小林)系映画の最新系。義父役のおじいちゃんがマイケル・アイアンサイドだったことを今さら知って、ドキがムネムネしてる。
テイラー・シェリダンの新作とあらば、映画館に駆けつけるしかない。その土地に住まう者と、闖入者との戦いという図式はいつものシェリダン節。そこに、「グロリア」のような擬似的母子関係が描かれる。シェリダンのベストではないかもだけど、やっぱ好きだわー。
要はマーベル版ファイティング・ファミリーってことか。スカヨハ姉さんがカラダ張って頑張っておられました。お疲れ様です。
眠る前に観るとぐっすり。ヨハンヨハンソンありがとう。
主人公ミリーが冒頭でパニック!アット・ザ・ディスコのブレンドン・ユーリーのポスターにキスするシーンがあるんだけど、ブレンドンはパンセクシュアルを公言していて、ミリーの友達にもゲイがいる。たぶん男性性に対して一定の距離を取ってるキャラだと思うんです。しかも彼女は「スポーツが嫌い」って公言していて、なのにアメフト選手のお面被らされたり、いやいやチームの応援してバカにされたりする。で、マチズモの権化のような殺人鬼に追いかけられる。徹底して男性性と戦う映画なのかな、と見終わってから思ったり。
おっさん二人の気ままなキャンプ旅行。ヨ・ラ・テンゴのブルージーな音楽にのせて、焚き火にあたったり、温泉に浸かったり、ゆったりとした時間が流れていく。でも二人の会話は、どこか噛み合わない。カーラジオから流れてくるのは、J・ W・ブッシュの再選と深刻なインフレ。きっと二人の関係は、どこかのタイミングで、少しだけ、でも決定的に、ほどけてしまった。スクリーンを眺めながら、もはや還ってこない日々に想いを馳せてしまう、上映時間76分のショート・ロード・ムービー。
子供の遊びの延長線上に暴力があるのだ、と言わんばかりの暗黒青春絵巻。コロンビア内戦を描きつつ、近未来SF感のある神話的映像と、不穏なミカ・レヴィのサウンドトラックが、トリップムービーたらしめてる。
これはもうケイティ役にオークワフィナをキャスティングした時点で作戦勝ち。彼女のポップな存在感が、物語をどこまでも陽性で明るいテイストに持ってってる。
サンダンス映画祭史上最高額の金額で落札されたという話題作。タイムループからの脱出と、人生の選択を掛け合わせたアイディアがナイス。
異食症を扱った異色ホラーかと思ったら、抑圧をテーマにしたジェンダーものだった。ラストシーンに驚愕。
何をするにもワンテンポ早い女の子と、何をするにもワンテンポ遅い男の子の物語が、まさかこんなに感動を呼ぶとは。
賛否両論のようですけど、いや、コレいいじゃないですか。僕も含めて一部映画ファンから敬遠されがちな青春キラキラ系を、ものすごい角度から切り込んできて、全ての映画ファンに眩い光を乱反射するステキな作品。
大英帝国が生んだあまりにも“保守的”なフランチャイズを、革新的なまでにアップデート。ダイバーシティに目配せした初めての007。
文字通り一人の男が家族を求めて家族になり、家族を求めてヤクザから足を洗おうとする。次第に主人公の世界が閉ざされていく様を、本当に映像的に閉じていく演出。『すばらしき世界』とセットで見たい。
トムとジェリーと並んでも、クロエ・モレッツの表情豊かな演技は一切の齟齬を起こさない。彼女の存在自体がとーってもアニメーション的であることを世に知らしめた一作。
かすかべ防衛隊がまさか探偵団になるとは。そして風間くんがあんなにアホになるとは。
僕にとってこの映画は「出版業界のパワーゲーム」ではなく、「仕事とどう向き合うのか」という作品だった。人それぞれの「面白い」をとことん突き詰めたらどうなるのか。今までの流儀やスタイルを捨ててまで、新しいものを取り入れる覚悟があるのか。一介のサラリーマンとして身につまされる。
もはやコレは、エディとヴェノムのバディムービーというよりは、ヴェノムの世話女房ぶりを堪能するべき痴話喧嘩系ラブコメなのでは。そこに別キャラのラブコメ要素も折り重なってきて、だんだん何を観させられてんだか分かんなくなる。
普通は酩酊おじさんなんて見たくもないけど、「酔っ払ったマッツ・ミケルセン、かわいい」という鉱脈を発見したトマス・ヴィンターベアの作戦勝ち。0.05%のアルコール血中濃度、試したくなる人が続出するのでは(俺含む)
「温暖化したおかげで北海道のコメはうまくなった」などと自民・麻生氏がのたまわっておりましたが、グレタ・トゥーンベリさんに叱って頂きたい。「How dare you!」と。
細野晴臣を世界一のミュージシャンだと信奉している身としては、喋って演奏して歌ってくれるだけで至福。盟友ヴァン・ダイク・パークスだけでなく、マック・デ・マルコが出てるのも嬉しい。
『新聞記者』で社会正義を世に説うたスターサンズ河村光庸が、時の総理大臣・菅義偉を標的にロックオンしたシニカルなドキュメンタリー。たぶん彼の批判精神は大島新に引き継がれている。
スティーヴィー・ワンダー、マヘリア・ジャクソン、ニーナ・シモン、フィフス・ディメンション、ザ・ステイプル・シンガーズ。1969年に開催されたハーレム・カルチュラル・フェスティバルを、黒人史の象徴的な出来事として描く。クエストラブが監督してるってラストクレジットを見るまで気づかなかったよ。
ケリー・ライカートのデビュー作。抒情的な恋の逃避行ではない。殺人犯カップルのロードムービーでもない。ただダラダラした日常が続く、何者にもなれない男と女の物語。ラストシーンの衝撃ったら!
原田眞人的ハイテンポは少々控えめ、王道の作劇術でストーリーを牽引。芹沢鴨暗殺シーンで新撰組が非常な暗殺集団であることを見せつつ、バンジョーみたいな音楽に乗せてぴょんぴょん踊る近藤=鈴木亮平のシーンが妙に可愛い。まとまりすぎててクセがないのが逆に不満。
『ドッグヴィル』で描かれた集団心理にも近い物語だけど、さらに深く人間の善意とは何かに切り込んでくる。主役を演じたバルトシュ・ビィエレニアの鋭い眼差しが強烈。
とんでもなくトリッキーな仕掛けをしているんだが、その試みが顕在化した途端にギアが一気に切り替わって、心地よいダラダラ空間が雲散霧消してしまう構成に物申す!
ある意味でこれもme too運動の延長線上にあるような、しかも巨匠ヴィスコンティを告発するような作品だけれど、それだけはなくて、ビョルン・アンドレセンの「死」に彩られた人生の深淵を覗くような手触りがあって、それがすっごく生々しい。
アフガニスタンを脱出して、安住の地を求めてさすらうドキュメンタリー。タリバンや移民問題よりも、ケビン・カーターの「ハゲワシと少女」に代表されるような、「報道か人命か」というジャーナリズムの観点で考えさせられる。
『レント』を見たことがなければジョナサン・ラーソンも知らなかったミュージカル弱者ですが、ここまで真っ当なくらいに真っ直ぐな夢追い物語だったとは。サクセスまでのタイムカウントダウンものとして見るとかなり切ない。
MCUでも屈指のディサスターを描いているのに、クロエ・ジャオってやっぱりミニマムなところに焦点を合わせるんだなーと実感。アクションよりも登場人物たちの葛藤に焦点を合わせた、かなりの異色作。個人的には、映画的オモシロよりも映画的正しさに舵を切っている気がしてそこが不満だったり。
噂には聞いてたけど、こんなに血みどろアクションだったとは。序盤に出てくる篠原ゆき子さんが誰かに似てるなーと思ったらクロエ・ジャオだった。
とにかく牛。やたら牛。どこまでも牛。『13人の刺客』とか『七人の侍』みたいに、キャッチコピーの「暴走牛vs1000人の狂人」をそんままタイトルにすれば良かったのに。
原題『Unhinged』を、邦題『アオラレ』に。日本の配給会社、攻めたタイトルつけたな。そして実際に観たら、めっちゃ攻めてるバイオレンス・アクションだったわ。
これ、日本中のボンクラが大好物の映画じゃないですか(俺含む)。ノスタルジーだけじゃなくて、ちゃんと現状肯定するポジティブなパワーも凄い。ただ、後半急激に失速するのがかなりマイナス。「男の墓場」のロゴが一瞬写ってなんでだろと思ったら、原作者の劔樹人さん、メンバーだったのね。あと、気づけば仲野太賀が怪物的役者になってた。
基本的にギャグが滑っているし、アクションも低予算感が否めない気がするんだけど、周りが絶賛モードなので多分僕が悪いです。セリフ聞き取りにくい問題が、少なからずマイナス評価に傾いてしまったことも確か。
まさかこんなに20世紀初頭の世界史をなぞった作品だったとは。あらゆる要素を入れ過ぎてやや交通渋滞してしまっている感は拭えないが、終盤はきっちりスパイアクションの醍醐味を味合わせてくれる。
『あの頃ペニー・レインと』と比べると、主人公が「何者かになってこの街を抜け出したい」という理由でロック批評を手がける展開のため、ロック愛は希薄。それでもビーニー・フェルドスタインのキャラ一点突破で映画を着地させるんだから凄い。
いつもの細田節の映画で、やっぱり異形の映画。現実とファンタジーというわかりやすい図式に持ち込んだことで、かえって現実世界描写のファンタジー性が際立つ。いい意味でも悪い意味でもこんな作品、細田守しか作れない。
いやコレ、ある意味今年一番のやりたい放題映画なんじゃないか。ローレンス・ウォシャウスキーがラナ・ウォシャウスキーとなり、今この時代に自分だったらマトリックスをどう再構築するかという命題に挑戦した、究極のプライベートフィルム。
これ完全にジョンカーペンターの『ニューヨーク1997』じゃんか!しかも終盤は『マッドマックス怒りのデスロード』。その節操のなさには逆に好感覚える。二度観ようとは思わないけど。
ラストの殺し屋勢揃いバトルは見ていてアガったけど、どうにもこうにも演出が汗臭い。
最終章が一番スケールが小さいし一番カタルシスもないって、まあ半分は計算なんでしょうけど、ただただ普通に残念な感じ。
ハーモニー・コリンが天才詩人ムーンドッグに自分を仮託して、自由気ままな放蕩中年を称揚するのは構わないが、あらゆる法から解放された存在であることを表現するために、ホームレスをフルボッコにするシークエンスだけはマジで許せん。
OTHER RANKINGS
- 1.
- 『ノマドランド』 クロエ・ジャオ
- 2.
- 『ボストン市庁舎』 フレデリック・ワイズマン
- 3.
- 『プロミシング・ヤング・ウーマン』 エメラルド・フェネル
- 4.
- 『アメリカン・ユートピア』 スパイク・リー
- 5.
- 『ファーザー』 フローリアン・ゼレール
- 6.
- 『ラストナイト・イン・ソーホー』 エドガー・ライト
- 7.
- 『春江水暖~しゅんこうすいだん』 グー・シャオガン
- 8.
- 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』 ジェーン・カンピオン
- 9.
- 『MINAMATA-ミナマタ-』 アンドルー・レヴィタス
- 10.
- 『少年の君』 デレク・ツァン
- 1.
- 『ドライブ・マイ・カー』 濱口竜介
- 2.
- 『茜色に焼かれる』 石井裕也
- 3.
- 『偶然と想像』 濱口竜介
- 4.
- 『すばらしき世界』 西川美和
- 5.
- 『水俣曼荼羅』 原一男
- 6.
- 『あのこは貴族』 岨手由貴子
- 7.
- 『空白』 吉田恵輔
- 8.
- 『由宇子の天秤』 春本雄二郎
- 9.
- 『いとみち』 横浜聡子
- 10.
- 『花束みたいな恋をした』 土井裕泰
- 1.
- 『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』 ジェームズ・ガン
- 2.
- 『マリグナント 狂暴な悪夢』 ジェームズ・ワン
- 3.
- 『ラストナイト・イン・ソーホー』 エドガー・ライト
- 4.
- 『アメリカン・ユートピア』 スパイク・リー
- 5.
- 『フリー・ガイ』 ショーン・レヴィ
- 6.
- 『ゴジラvsコング』 アダム・ウィンガード
- 7.
- 『最後の決闘裁判』 リドリー・スコット
- 8.
- 『DUNE/デューン 砂の惑星』 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
- 9.
- 『プロミシング・ヤング・ウーマン』 エメラルド・フェネル
- 10.
- 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』 庵野秀明
- 1.
- 『ファースト・カウ』 ケリー・ライカート
- 2.
- 『アネット』 レオス・カラックス
- 3.
- 『MEMORIA メモリア』 アピチャッポン・ウィーラセタクン
- 4.
- 『ドライブ・マイ・カー』 濱口竜介
- 5.
- 『フランス』 ブリュノ・デュモン
- 6.
- 『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』 ウェス・アンダーソン
- 7.
- 『みんなのヴァカンス』 ギヨーム・ブラック
- 8.
- 『ガール・アンド・スパイダー』 ラモン&シルヴァン・チュルヒャー
- 9.
- 『カード・カウンター』 ポール・シュレイダー
- 10.
- 『ベネデッタ』 ポール・バーホーベン
AWARDS
- 作品賞
- 『ノマドランド』 クロエ・ジャオ
- 『ファーザー』 フローリアン・ゼレール
- 『ユダ&ブラック・メシア』 シャカ・キング
- 『Mank/マンク』 デヴィッド・フィンチャー
- 『ミナリ』 リー・アイザック・チョン
- 『プロミシング・ヤング・ウーマン』 エメラルド・フェネル
- 『サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-』 ダリウス・マーダー
- 『シカゴ7裁判』 アーロン・ソーキン
- 監督賞
- クロエ・ジャオ (『ノマドランド』)
- トマス・ヴィンターベア (『アナザーラウンド』)
- デヴィッド・フィンチャー (『Mank/マンク』)
- リー・アイザック・チョン (『ミナリ』)
- エメラルド・フェネル (『プロミシング・ヤング・ウーマン』)
- 主演男優賞
- アンソニー・ホプキンス (『ファーザー』)
- リズ・アーメッド (『サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-』)
- チャドウィック・ボーズマン (『マ・レイニーのブラックボトム』)
- ゲイリー・オールドマン (『Mank/マンク』)
- スティーヴン・ユァン (『ミナリ』)
- 主演女優賞
- フランシス・マクドーマンド (『ノマドランド』)
- ヴィオラ・デイヴィス (『マ・レイニーのブラックボトム』)
- アンドラ・デイ (『ザ・ユナイテッド・ステイツ vs. ビリー・ホリデイ』)
- ヴァネッサ・カービー (『私というパズル』)
- キャリー・マリガン (『プロミシング・ヤング・ウーマン』)
- 助演男優賞
- ダニエル・カルーヤ (『ユダ&ブラック・メシア』)
- サシャ・バロン・コーエン (『シカゴ7裁判』)
- レスリー・オドム・Jr (『あの夜、マイアミで』)
- ポール・レイシー (『サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-』)
- ラキース・スタンフィールド (『ユダ&ブラック・メシア』)
- 助演女優賞
- ユン・ヨジョン (『ミナリ』)
- マリア・バカローヴァ (『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』)
- グレン・クローズ (『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』)
- オリヴィア・コールマン (『ファーザー』)
- アマンダ・サイフリッド (『Mank/マンク』)
- 脚本賞
- エメラルド・フェネル (『プロミシング・ヤング・ウーマン』)
- ウィル・バーソン、シャカ・キング (『ユダ&ブラック・メシア』)
- リー・アイザック・チョン (『ミナリ』)
- ダリウス・マーダー、アブラハム・マーダー (『サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-』)
- アーロン・ソーキン (『シカゴ7裁判』)
- 脚色賞
- クリストファー・ハンプトン、フローリアン・ゼレール (『ファーザー』)
- サシャ・バロン・コーエン、アンソニー・ハインズ、ダン・スイマー (『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』)
- クロエ・ジャオ (『ノマドランド)
- ケンプ・パワーズ (『あの夜、マイアミで)
- ラミン・バーラニ (『ザ・ホワイトタイガー)
- 金熊賞
- 『アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ 監督〈自己検閲〉版』 ラドゥ・ジュード
- グランプリ
- 『偶然と想像』 濱口竜介
- 審査員賞
- 『バッハマン先生の教室』 マリア・スペト
- 監督賞
- デーネシュ・ナギー (『Natural Light』)
- 男優賞
- マレン・エッゲルト (『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』)
- 脚本賞
- ホン・サンス (『イントロダクション』)
- パルムドール
- 『TITANE/チタン』 ジュリア・デュクルノー
- グランプリ
- 『英雄の証明』 アスガル・ファルハーディー
- 『コンパートメント No.6』 ユホ・クオスマネン
- 審査員賞
- 『アヘドの膝』 ナダヴ・ラピド
- 『MEMORIA メモリア』 アピチャートポン・ウィーラセータクン
- 監督賞
- レオス・カラックス (『アネット』)
- 男優賞
- ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ (『ニトラム NITRAM』)
- 女優賞
- レナーテ・ラインスヴェ (『わたしは最悪。』)
- 脚本賞
- 濱口竜介、大江崇允 (『ドライブ・マイ・カー』)
- 金獅子賞
- 『あのこと』 オードレイ・ディヴァン
- 審査員大賞
- 『Hand of God -神の手が触れた日-』 パオロ・ソレンティーノ
- 審査員特別賞
- 『Il buco』ミケランジェロ・フランマルティーノ
- 監督賞
- ロイ・アンダーソン (『ホモ・サピエンスの涙』)
- 男優賞
- ジョン・アルシラ (『On the Job 2: The Missing 8』)
- 女優賞
- ペネロペ・クルス (『パラレル・マザーズ』)
- 脚本賞
- マギー・ジレンホール (『ロスト・ドーター』)
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