2024年1月に、『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』(92)と『レザボア・ドッグス』(92)がリバイバル公開された。これは何かの符号なのだろうか?暗黒系インディーズ映画として名高いこの2本が、しかもどちらもハーヴェイ・カイテル主演のこの2本が、同じタイミングで劇場公開されるとは。特に『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』は、この機会にぜひスクリーンで目に焼き付けて欲しい異形の傑作。生半可な気持ちで鑑賞すると大火傷する、激ヤバ映画である。
本作は、ハーヴェイ・カイテル演じるニューヨーク市警の警部補が、二人の子供を車で学校に送り届けるシーンで始まる。それは、我々が映画で何度も目撃してきたシチュエーションだ。子は親に揺れる想いを吐露し、親は子を優しく気遣う。何気ない親子の会話から、リアルな家族の風景が見えてくるはずだ。
だが彼の口を衝いて出るのは、呪いの言葉ばかり。「父さんを運転手と間違えてるのか」、「うるさい」、「黙れ」、「頭が痛くなる」。そして子供を送り届け終えると、やっと厄介払いできたとばかりに、思い切りコカインを鼻から吸い込む。冒頭わずか数分で、この男は家族を顧みることもしない、最低・最悪の父親であることが示される。
ぜひご一読ください!
- 原題/Bad Lieutenant
- 製作年/1992年
- 製作国/アメリカ
- 上映時間/96分
- ジャンル/ドラマ、犯罪
- 監督/アベル・フェラーラ
- 脚本/ゾー・ルンド、アベル・フェラーラ
- 製作/エドワード・R・プレスマン、マリー・ケイン
- 製作総指揮/ロンナ・B・ウォーレス、パトリック・ワックスバーガー
- 撮影/ケン・ケルシュ
- 音楽/ジョー・デリア
- 編集/アンソニー・レッドマン
- 美術/チャールズ・ラゴーラ
- 衣装/デヴィッド・サワリン
- ハーヴェイ・カイテル
- ヴィクター・アルゴ
- ポール・カルデロン
- レナード・L・トーマス
- ロビン・バロウズ
- フランキー・ソーン
- ポール・ヒップ
- キング・オブ・ニューヨーク(1990年/アメリカ)
- バッド・ルーテナント 刑事とドラッグとキリスト(1992年/アメリカ)
