2025/9/1

2025年8月ダイアリー

ポップカルチャー系ライター 2025年8月の日記

8月1日(金)

映画ファーストデイということで、映画館をハシゴ。まずはTOHO CINEMAS日比谷で『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』。パンナム航空が登場することでも明らかなように、レトロフューチャーデザインが横溢する“目に楽しい”MCU映画だった。しかもギャラクタスの造形がなぜか大魔神でびっくり。それにしても、ペドロ・パスカルさすがに仕事しすぎではないか。心配になる。

続いてヒューマントラスト有楽町で、第77回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作『私たちが光と想うすべて』。風、雷、雑踏、ムンバイの熱気が皮膚感覚で伝わるサウンドデザインが秀逸。そして何よりも光の描写。眩い光、仄かな光、溢れる光、前半と後半で明らかに描き方が異なるのが巧み。ストーリーもさることながら、映画としてのディティールに感動。

最後は角川シネマ有楽町で『ジョニーは戦場へ行った』4Kリマスター。言わずと知れたダルトン・トランボによる反戦映画の傑作。「見せ物として、大勢の人に僕を見てほしい」というジョニーの願いは、そのままこの作品が鑑賞される理由でもある。この映画の前では、紡ぐべき言葉が何も見当たらない。

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『ジョニーは戦場へ行った』(ダルトン・トランボ)

8月2日(土)

夕方まで原稿書き。BGMはodol(オドル)が2023年にリリースした5thアルバム『DISTANCES』。JR東海のCM(深津絵里が出てたやつ)にも使われたM-1「望み」など名曲多し。キリンジのようなエヴァーグリーン感がある。

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『DISTANCES』(odol)

夜は、仕事絡みで白石晃士監督の『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズを一気見。まずは『FILE-01 口裂け女捕獲作戦』、『FILE-02 震える幽霊』、『FILE-03 人喰い河童伝説』の3本。怪奇を浴びすぎて自律神経がおかしくなってる(どの作品も死ぬほど怖い)。

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『戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01 口裂け女捕獲作戦』(白石晃士)

同じく仕事絡みで『サタンがおまえを待っている』オンライン試写。80年代の悪魔パニックを追ったドキュメンタリーと思わせて実は…というヒネリが効いている。SNS時代の必見作なのでは。

8月3日(日)

昼くらいに原稿を一本書き上げて、あとは昨日に引き続きホラー大会。まずはファウンド・フッテージ・ホラーの傑作として名高い『ノロイ』(初見)。確かにこれ、純粋な恐怖だけでいえば『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』よりも怖いかも。高樹マリアが出てきてびっくり。

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『ノロイ』(白石晃士)

『劇場版 白石晃士の決して送ってこないで下さい』も観た。白石晃士流「性暴力に対する告発」。かいばしら演じるキャラクターの最低っぷりもすごいが、何よりも沖田遊戯演じるサイコ男の異常性が際立っている。それにしても白石晃士って、映画のタイトルに自分の名前を入れられる希少な監督だよね。『ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう』とか『ティム・バートンのコープスブライド』みたいな例もあるにはあるけど、日本では相当稀なんじゃないだろか。

劇場版 白石晃士の決して送ってこないで下さい/白石晃士[DVD]

『劇場版 白石晃士の決して送ってこないで下さい』(白石晃士)

そういやTverでENGEIグランドスラム観たんだけど、真空ジェシカがM1決勝で披露した「ピアノがデカすぎるアンジェラ・アキ」ネタでMrs. GREEN APPLE騒音問題ぶっ込んでたの、普通に感心してしまった。

8月4日(月)

スーパー集中モードで夕方過ぎくらいになんとか原稿納品。やったぜ俺。明日も頑張りまっす。

今日のBGMは野口文の『藤子』。野口文という存在を全く知らなかったのだけれど、石橋英子との自主企画を終えたばかりのタイミングで彼のインタビューをたまたま読んで聴いてみたら、脳天に穴が開くくらい衝撃を受けた。ストラヴィンスキーとコルトレーンの『Love Supreme』ばかり聴いていたという青年が放つ、スーパーノンジャンル・ミュージック。クラシックやヒップホップやアンビエントやノイズを軽々横断する実験性と、フィールグッドな気持ちよさが違和感なく共存している。遅まきながらこの音楽に出会えて本当によかった。

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『藤子』(野口文)

最近、リベラルってなんだろうとか民主主義ってなんだろうとかいろいろ考える。仮にカレーが食べたい人が100人中51人いてトンカツが食べたい人が49人いたとして、「今日の晩御飯はカレーだ!トンカツ食いたい奴も黙ってカレー食え!」って叫ぶ人は多数決主義であって民主主義じゃない。相反する意見を踏まえて「じゃあカツカレーにしよう」って言えるような、哲学でいうところのアウフヘーベン(止揚)できる能力が重要なんじゃないか。多分カレー派にもトンカツ派にも大きな支持は得られないだろうけど、社会システムを運用していくにあたっては、そういうバランスの均衡が求められる。トンカツをクサしたらカレー派からは絶大な支持を得るだろうけど、それは結局ポピュリズムでしかないし。多様性を大切にしているはずのリベラルも、結局自分たちにとっての正しさを主張するばかりで、アウフヘーベンできていない。これからのリベラルに必要なのは保守への敵対ではなく、それを包み込む思想を指し示すことなんじゃないか。そんなことを考える2025年・夏。

8月5日(火)

渋谷で、カズオ・イシグロの長編デビュー作を石川慶が映画化した『遠い山なみの光』試写。戦後の日本を生きる女性たちの賛歌…と思いきや、現実と幻想の狭間を行き合うミステリー仕立ての作品だった。石川慶監督は、指のクローズアップで心情を表現する演出が抜群。どこか非現実感のある佐知子の家の舞台美術も素晴らしい。

続いて、『キス・ザ・フューチャー』試写。ボスニア紛争終結後、サラエボで開催されたU2ライブの舞台裏に迫ったドキュメンタリー。扱っているのは今から30年くらい前の出来事だけど、明らかに現在起きていることにリンクしている。テレビ中継でサラエボの女性が「あなたたちは何も分かっていない」と訴え、「言葉もない。ロックバンドをやっていることが嫌になる」と答えるボノに、人としての誠実さをみた。

ヒューマントラスト渋谷に移動して、『入国審査』。移住のためにアメリカにやってきたカップルが、メンタル削られるほど尋問を受けまくる、人生デストロイ密室劇。劇伴をいっさい使わず、工事の騒音ががそのまま主人公たちの不安に直結する演出が巧み。これ絶対に飛行機で観たくないやつだわ。

帰宅後、Jホラー強化月間ということで、Vシネマ版『呪怨』を観る。俊雄くんがお口をパカーって開けてるだけでめっちゃ怖い。実はわりと正当な黒猫映画でもあって、だから清水崇はのちに実写版『魔女の宅急便』を撮ったのか、と妙に納得したり。それにしても柳ユーレイって芝居が本当にナチュラルだな。

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『呪怨(ビデオ版)』(清水崇)

ピエール・ブーレーズが指揮したストラヴィンスキーの『春の祭典』を最近よく聴いている。弦楽器でスタッカートする第2曲「春のきざし(乙女達の踊り)」が、カラヤンや小澤征爾みたく前へ前へとどんどん食い込んでいくダイナミックな演奏ではなくて、すごく落ち着いた理知的な演奏なのが印象的。ブーレーズの演奏って本当に品が良い。

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『ストラヴィンスキー:《春の祭典》《ペトルーシュカ》』(ピエール・ブーレーズ)

8月6日(水)

日比谷で『秒速5センチメートル』試写。おそらく、新海誠の世界観を実写に移し替えるにあたって、現状最もふさわしいスタッフ、キャストが集結したのでは。これは後日どこかでレビューを書こうと思います。

帰宅後、Vシネマ版『呪怨2』鑑賞。うーん、1に比べるとだいぶコケ脅し演出に流れてしまっている印象。ビデオの安っぽい質感もだいぶマイナスに働いている。それにしても、柳ユーレイ、大家由祐子、芦川誠、ダンカンと、北野映画によく出ているキャストが多いのはなんでだろ。

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『呪怨2(ビデオ版)』(清水崇)

8月7日(木)

昼くらいに原稿を納品。そのままいきつけの喫茶店に移動して、別の原稿を書き書き。全然進まん!

夜、ウォルター・サレス監督の『アイム・スティル・ヒア』をオンラインで視聴。70年代ブラジルで発生した事件を描く社会派であると同時に、ジェーン・バーキンの「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」が流れたりアビイ・ロードが登場したりするプチ音楽映画であり、人生を優しく肯定する家族映画でもある。懐が広い作品だった。

8月8日(金)

このサイトはWordpressというCMSで構築しているんだが(前職がWebディレクターなので、一応Webに関する知識はあるのです)、さすがにPHPとMySQLのバージョンが古くなってきたようで、自分でデータベースをアップデートしようと思い、いろいろ作業してみたところ、よく分からないところでエラーが発生。怖いので作業は中止することに。最近頻発するサーバエラーの原因がAll in One SEOというプラグインであることは突き止めたので、一旦無効化したらサクサク動くようになった。ま、とりあえずこれでいいか…。

Ethel Cainの新譜『Willoughby Tucker, I’ll Always Love You』を聴く。前作『Preacher’s Daughter』のコンセプトを引き継ぎ、エセル・ケインとウィロビー・タッカーとの関係を描くアメリカンゴシック・ミュージック。まるでアンドリュー・ワイエスの絵画を眺めているようなダークサイドっぷり。自分、陰鬱としたドローン、ダーク・アンビエント、ポスト・アメリカーナは大好物です。

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『Willoughby Tucker, I’ll Always Love You』(Ethel Cain)

夜は「銀幕にポップコーン」の400回記念生放送に出演。音ズレとか技術的トラブルはいろいろありましたが、楽しい放送になったんじゃないでしょうか。ご視聴いただいた皆さん、ありがとうございました。放送終了後はみんなで飲み。まさかの朝までコース!

8月9日(土)

久々の朝帰りだったので、昼過ぎまで寝てしまった。

SNS眺めてたら、東京・豊洲PITで開催されたZAZEN BOYS、Perfumeのツーマンラヴ『チョコレイトポテトサラダ』がそうとう楽しかったらしい。僕も行きたかった。「ショーウィンドウにいる3体のマネキンのPerfumeが、目の前いる向井秀徳に恋をして、3人は取り合いを始めるが、結局吉岡里帆と結婚する」という妄想を向井が語り出し、あ~ちゃん、かしゆか、のっちを困らせていたそうな。最高ですねThis is 向井秀徳。

8月10日(日)

昼から友人のIさんとカラオケ。スカートとPUNPEEの「ODDTAXI」とか米津玄師の「さよーならまたいつか」とか、そしてなぜか井上陽水の「少年時代」とか歌ったった。フジロックで山下達郎みたばかりだったんで、「Ride On Time」にも挑戦してみたけど全然高音が出ない。70歳ヤマタツ、恐るべし。夜はベトナム料理屋さんでフォーをいただきながら、お互いの近況報告をしたり。Iさん、ありがとうございました。また遊びましょうね。

夜はスペースで駄話。『ティム・バートンのコープスブライド』みたく、監督名のついた映画タイトルについていろいろ考えてた結果、その監督自身に強烈な作家性があった場合、映画の方向性・テイストを指し示す役割として使われるのではないか?という結論に至った。まあ、当然いっぱい例外はある訳ですが。『黒沢清のCURE』とか『野村芳太郎の鬼畜』とかなんか嫌だもんね。

8月11日(月)

ポップカルチャー系ライターという大層な肩書きで仕事をしているくせに、超巨大IPの『鬼滅の刃』を今までロクに観ていなかったので、ようやっとテレビアニメシリーズを見始めている。今のところ「竈門炭治郎 立志編」の中盤くらいまで。なるほど、こりゃ面白いわ。バトルの勝ち負けにはちゃんとロジックがあるし、キャラは魅力的だし、残酷描写とユーモアのバランスが絶妙だし。皆が熱中するのも納得。これからも続けて観てまいります。

Filmarksで『ジュラシック・ワールド/復活の大地』のスコアを調べてみたら、3.6だった。意外に低い!僕がこの映画を好きな理由は、「視界が遮られる=恐怖の対象が不可視になる」「巨大で未知なるものを見上げる」というスピルバーグ技法の伝統をきちんと受け継いでいること。それだけで高得点ですわ。

8月12日(火)

原稿書き書き。書き書き。書き書き。

8月13日(水)

朝原稿を納品して、昼から『ベスト・キッド:レジェンズ』試写。オリジナルとリメイクが同じユニバースに集結する、ベストキッド版『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』。シリーズのお約束をきちんと踏襲する展開が嬉しい。ジャッキー・チェンもラルフ・マッチオも最高。主役のベン・ウォンが岡山天音そっくりで妙に親近感。

8月14日(木)

日テレ「DayDay」にまさかのビリー・アイリッシュ出演。「たたいてかぶってじゃんけんぽん」のコーナーで、明らかにわざとヘルメットを取りそこねていた山里亮太より、ダウンタウン浜ちゃんばりにビリーをバシバシ叩いていた新しい学校のリーダーズSUZUKAの蛮勇を、私は讃えたい。

ダイアン津田が妖精役で『プリキュア』に出演するらしいんだが、このニュースを「名探偵津田」の前フリと疑ってしまう自分、ホントに良くないと反省してます。舞台挨拶で壇上の誰かが殺される→むりやり探偵発動!みたいな(よく考えたらプリキュアはテレ朝なので、んな訳ない)。

夜、岡本さんと新宿でお茶しながら、イベントの打ち合わせ(という名の駄話)。そのあとバーに移動して、顔馴染みの友人や某有名ミュージシャンとお話したり。そしてそのミュージシャン氏から、「自己開示するためには、自分が恥ずかしいことをやった方がいい」という素晴らしいアドバイスをいただく。なるほど、確かに。何が恥ずかしいか、ちょっと考えてみます。

8月15日(金)

ちょっと間が空いたけど、引き続きJホラー祭りってことで『呪怨(劇場版)』を鑑賞。カメラをパンする(左右に振る)、カットを切り替えるという映像テクニックの基本が、恐怖を生み出すベースであることにつくづく気付かされる。それにしてもこのシリーズ、奥菜恵にも伊東美咲にも容赦ないな。

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『呪怨(劇場版)』(清水崇)

貞子vs伽椰子』も観た。いやー超楽しかった。貞子と伽椰子、どっちにも呪わせることで対消滅させようという発想が天才すぎる。霊能力者を演じる安藤政信と助手の少女のコンビの造形がB級感たっぷりで最高だし、ヘッドバットを食らった甲本雅裕の顔面がひしゃげるのもバカすぎて好き。

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『貞子vs伽椰子』(白石晃士)

8月16日(土)

SONICMANIAのFloating Pointsのステージに宇多田ヒカルがゲスト出演して、「マルセイユ辺り」を歌ったんだって。いや、この曲でオーディエンスを熱狂させられるのって本当に凄い。Aメロ、Bメロ、サビみたいなJ-POP構造じゃなくて、音とリズムのフローだけで推進するような楽曲だもの。ボーカル曲というよりもハウス・トラックに宇多田の声がのってる感じ。だからこそライヴで盛り上げられるの、ホント神だわ。

みんな大好きSam Gendelが、LAベースのミュージシャンJames McAlisterとタッグを組んだEP『Diamond Staircase』を聴く。うん、これは良き。McAlisterが繰り出す陶酔的なリズムの間を縫うように、Gendelのサックスが空気を染めていくようにフレージングする、ドラマティックな一枚。

Chance The Rapper6年ぶりとなる新作『STAR LINE』も聴く。infloワークスLOVERとしては、一曲目にCleo Solの「Life Will Be」がサンプリングされててブチあがった。M-4「The Negro Problem」でアニタ・ベイカーの「Sweet Love」を元ネタに使うセンスもナイス。Jamila WoodsをフィーチャーしたM-3「No More Old Men」のメロウネスは推せる。

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『STAR LINE』(Chance The Rapper)

で、引き続きJホラー祭り。まずは『サユリ』。『呪怨』的な家ホラーに終始させるのではなく、根岸季衣おばあちゃんが覚醒してからは面白タイマン対決になり、「元気はつらつXXXXX(自主規制)」というどセクハラワードを絶叫させるという、なかなかのイカレっぷりがさすが白石晃士。こういう映画が、年間1000本くらい作られて欲しい。

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『サユリ』(白石晃士)

続いて『貞子DX』。まさか、こんなに『TRICK』みたいな堤幸彦的コメディ・テイストとは思わなんだ。だったら超常現象もIQ200の小芝風花に解決して欲しかったんだが、そこは「結局呪いでした」って話なんで、正直後半はだいぶ乗り切れず。それにしても西田尚美ってどんな映画にも出てるな。

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『貞子DX』(木村ひさし)

で、『みなに幸あれ』。うわー、これめちゃくちゃ傑作だわ。資本主義社会の本質を眼差し、幸せの本質を定義する、極めて知的なホラー映画。構図の切り取り方・間の呼吸を心得た下津優太の演出(もともとCMディレクターで、これが劇映画初監督作品らしい)、そして古川琴音の絶叫演技が素晴らしい。去年完全スルーしていた自分を鞭打ちしたい。

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『みなに幸あれ』(下津優太)

8月17日(日)

夜は、マクガイヤーチャンネルのJホラー特集の収録。この日に備えてたくさん怖い映画を観てきたけど、ドクターの解説で少し僕自身も体系化できた気がする。終了後、推し恋愛映画回やりませんかと提案したら「やりましょう!」ってことになった。最近、僕の考えた企画がいっぱい実現して嬉しい限りです。ありがとうございます。

8月18日(月)

密かにこのサイトをちょっとずつアップデート中。POP MASTER、ひとりリアルサウンドを目指してます。ボリュームもクオリティも上げていきたい。途方もないプロジェクトであることはわかっているけど。

8月19日(火)

京橋でミゲル・ゴメス監督の『グランドツアー』試写。第77回カンヌ国際映画祭の監督賞受賞作で、逃げる男と追いかける女の物語。この人のユーモア感覚と幻想を映像化するセンスは、常人離れしている。

主演:大泉洋、脚本:野木亜紀子で、10月から新ドラマ『ちょっとだけエスパー』が始まるらしい。日本のエンタメ界はマジで大泉洋と野木亜紀子で回っているわ。

あと、朝ドラ『ばけばけ』の主題歌がハンバートハンバートの「笑ったり転んだり」に決定したというニュースが流れてきた。ずっと活動を追いかけてきたファンとしては嬉しい限り。

8月20日(水)

朝、原稿を納品。Wordpressのデータベースが古すぎるのでアップデートを再度試みるが、苦戦中。

ついに吉本から「ダウンタウンチャンネル」が11月1日に配信開始と公式アナウンス。エンタメウォッチャーとして、お笑い特化型サブスクがどれだけ覇権を握れるのか興味津々。価格はいまだ不明だが、1000円くらいか?

8月21日(木)

リンダ リンダ リンダ』4K版の舞台挨拶がYouTubeでアップされてた。ペ・ドゥナが来日して、前田亜季、香椎由宇、関根史織のThe Paranmaum(パランマウム)4人が勢揃い。山下敦弘監督やサプライズゲストの松山ケンイチとのやりとりが楽しくてほっこりしたけど、山下敦弘監督はペ・ドゥナの顔をちゃんと見れたんだろうか。昔のユリイカの記事読んだら、「可愛い」「ドキドキして喋れない」「すごい緊張する」とかファン丸出しだったので、気になります。

8月22日(金)

《感情、表徴、情念 ゴダールの『イメージの本』について》展を観に、新宿の王城ビルへ。これは、ジャン=リュック・ゴダールの最後の長編作品『イメージの本』(2018年)を映像インスタレーションとして再構成したもの。歌舞伎町のど真ん中にあるこの建物を会場に選んだというのは、つまり映画の王が住まう城っていうことですか。

モニターに戦争や宗教や既存の映画など様々な映像が投影され、それをレース越しに眺めることで紗がかかったり、別の映像と組み合わされることで別の意味が生成されたりして、イメージの断片が流動していく。そして、僕の横でゴダールがずっと低い声で囁き続ける。うわ、本当にイメージの本のなかにいるわ。

そのあとシネマート新宿に移動して、新宿ハードコア傑作選『キング・オブ・ニューヨーク』鑑賞。主人公はフランク・“ホワイト”という白人男性だけど、黒人傭兵部隊によって裏社会キングになったという意味で、実は『ニュージャック・シティ』などの同時代ブラック・ムービーときちんと接続しているのが興味深し。

そのあと、TOHO CINEMAS澁谷で『ジュラシック・ワールド/復活の大地』を再鑑賞。改めてこの映画は「隠蔽」の映画だと思った。スピルバーグが恐竜がやってくるのを予感させる=「遅延」の演出であるのに対し、ギャレスは恐竜が遮断物で見えなくなる=「隠蔽」の演出。似ているようでアプローチが全く違うのが素晴らしい。

夜はスペースで駄話。あざした。

8月23日(土)

中毒になるからあえて課金せずにいたU-NEXTの海外サッカーパック、マンチェスター・シティとトットナムの試合が見たすぎて思わず加入してしまった。とりあえず1ヶ月だけ見させていただきます。

8月24日(日)

Discordで仲良くなったNさん、Dさん、僕の3人で、山梨県・北杜にオープンしたアートスペースのGASBON METABOLISM(ガスボン メタボリズム)へ。1000平米以上もある廃工場を転用した施設で、展示スペースのほかにアーティストのレジデンスや収蔵庫もあるのだという。朝9時に待ち合わせして高速バス&タクシーで現地に向かう。

別にテーマが決まった展示会ではないから、アーティストの作家性がダダ漏れな作品がそのまんま並べられていて、違う部屋に入るたびに(というよりも違う場所に目をやるたびに)、未知の惑星に踏み入ったような気持ちになる。何の役にも立たない機能性ゼロなピタゴラスイッチ風機械もあれば、カラフルな新種の土偶みたいなやつもいれば、サイバースペースな謎空間もあれば、真っ黒い惑星もあれば、超コンパクトな仕事部屋みたいなものもある。

敷地内には万珍包という中華料理屋さんもあって、僕はルーロー飯のセットと餃子をたらふく食べさせていただきました。旨し。

そのあとは甲府に移動して、山梨県の伝統料理ほうとうが楽しめる「甲州ほうとう 小作」へ。お腹いっぱいで食べきれなかったが、地元料理を堪能させていただきました。これまた旨し。

帰りのバスが花火大会の影響で1時間以上も遅れるというプチパニックが発生したものの、なんとか3人とも終電に間に合った。お疲れ様でした。またお会いしましょう。

8月25日(月)

ポール・マッカートニー83歳、来年ニュー・アルバムをリリースするんだって。なんかもう偉すぎて涙出てくる。ゆったりと悠々自適の生活を送ればいいのに、この人は本当に音楽が好きだし、それを届けたいんだな。僕はジョンよりもポール派です。

8月26日(火)

京橋エドグランに移転した東映の新しい試写室で、『港のひかり』試写。藤井道人がレジェンド撮影監督木村大作とタッグを組んで、意識的に70〜80年代高倉健映画のようなヒューマンドラマに仕立て上げている。もはや職人監督の域。舘ひろしも眞栄田郷敦も斎藤工もみな好演だが、笹野高史の芝居が相変わらず上手すぎる。

そのあと『宝島』試写。戦後アメリカ統治下の沖縄を舞台にした、威風堂々たる3時間の大作。平和とは何か、正義とは何かという問いが、戦後80年のこのタイミングだからこそ強く響く。長尺/漢字2文字タイトル/スター映画と共通点の多い「国宝」に興行でどれだけ迫れるか注目ですね。あと、全然知らなかったけどこの映画って映画の興行・配信収入から分配金を受け取れるST(セキュリティ・トークン)で資金調達していたのか。STは有名俳優や人気原作に依存した投資だけど、クラウドファンディングは個人クリエイターを応援する推し活という棲み分けになりそう。

8月27日(水)

朝に原稿を納品。なかなかいい原稿が書けたんじゃないかと自画自賛。

NHKでアニメ『cocoon~ある夏の少女たちより~』が放送されたのをきっかけに、今日マチ子の原作漫画『Cocoon』を読んでみた。ひめゆり学徒隊を題材にしているけど、単なる戦争叙事とは異なる強度をもった作品。むしろ戦争を通じて、“人間にとって避けがたい他者性”や、“不可視の男性性”という恐怖とどう向き合うかを描いた寓話なんじゃないか。

Cocoon

『Cocoon』(今日マチ子)

「阿部寛のホームページ、ついにHTTPS化へ」というニュースが飛び込んできた。元WEBディレクターとして、レトロPCの接続確認ができなくなるショックはよく分かる。でもあのテイストをいまだに維持し続けている姿勢はマジえらい。

8月28日(木)

未見だった『動くな、死ね、甦れ!』をユーロスペースで。どえらい映画だった。悪ガキのワレルカと、名探偵ホームズのように彼の居所を見つける守護天使ガリーヤのやりとりが、微笑ましくて哀しくて切ない。ラストは見ているこっちが発狂しそうになった。ヴィターリー・カネフスキー、恐るべし。

動くな、死ね、甦れ!

『動くな、死ね、甦れ!』(ヴィターリー・カネフスキー)

フジテレビが、港浩一前社長・大多亮元専務に対して50億円を請求する損害賠償請求訴訟を起こした。考えられるかぎり最悪な一手。速水健朗さんが「フジテレビの責任の押し付け具合、東條英機が全部やりましたレベル」とポストしていたけど、本当にそう思う。

8月29日(金)

いつも視聴しているYouTube番組BLACKHOLEの「映画『バレリーナ』と『ジョン・ウィック』の世界」特集に感想メール送ったら、てらさわホークさんが読んでくれた。嬉しい。

8月30日(土)

WordPressの改修作業やってるよ。

8月31日(日)

WordPressの改修作業まだやってるよ。

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