99位 『ファニーとアレクサンデル』(1982年/スウェーデン/イングマール・ベルイマン)
98位 『ノスタルジア』(1983年/ソ連/アンドレイ・タルコフスキー)
97位 『サイコ』(1960年/アメリカ/アルフレッド・ヒッチコック)
アブノーマルな感覚とロジカルな演出が見事に結実。ヒッチコックの偉大なフィルモグラフィーの中で最もスタイリッシュな一編にして、最大の実験作。
96位 『サスペリアPART2』(1975年/イタリア/ダリオ・アルジェント)
論理性よりも幻想性。深紅に染め上げられたミステリー。
95位 『シャレード』(1963年/アメリカ/スタンリー・ドーネン)
94位 『ゼロ・グラビティ』(2013年/アメリカ/アルフォンソ・キュアロン)
人工衛星を破壊したことによる事故で、漆黒の宇宙に置き去りにされてしまう宇宙飛行士の極限状況。SF超大作であると同時に、生命の誕生をモチーフにした“再生”の物語。
93位 『ファンタスティック・プラネット』(1973年/フランス/ルネ・ラルー)
92位 『アイズ ワイド シャット』(1999年/アメリカ/スタンリー・キューブリック)
トム・クルーズ&ニコール・キッドマン夫婦をイギリスに46週間も拘束して、アメリカ的なイノセンスを嘲笑。辞世の句に「Fuck」をチョイスした、スタンリー・キューブリックの遺作。
91位 『続・夕陽のガンマン』(1966年/イタリア、西ドイツ、スペイン、アメリカ/セルジオ・レオーネ)
セルジオ・レオーネ監督とクリント・イーストウッドがタッグを組んだ「ドル箱三部作」の最終作。3人のならず者が宝探しに奔走するピカレスク・ロマン。
90位 『カリフォルニア・ドールズ』(1981年/アメリカ/ロバート・アルドリッチ)
89位 『アルカトラズからの脱出』(1979年/アメリカ/ドン・シーゲル)
88位 『フランティック』(1988年/アメリカ/ロマン・ポランスキー)
事態が遅々として解決しない緩慢さ、ハリソン・フォードが空回りする徒労感。このアンニュイな感じは、故郷喪失者のロマン・ポランスキーならでは。
87位 『セルピコ』(1973年/アメリカ/シドニー・ルメット)
アル・パチーノがふだんのアクの強さに拍車をかけて実在の刑事フランク・セルピコを熱演する、巨悪糾弾系サスペンス。
86位 『お熱いのがお好き』(1959年/アメリカ/ビリー・ワイルダー)
典型的なドタバタ・アクションを、ソフィスティケート・タッチでまとめてしまうワイルダーの至芸。E・ブラウンが最後にのたまう有名なセリフ、「Well , Nobody’s perfect.」を聞いた時にはホント、ズッコけました。
85位 『レザボア・ドッグス』(1992年/アメリカ/クエンティン・タランティーノ)
84位 『死刑台のエレベーター』(1958年/フランス/ルイ・マル)
マイルス・デイビスの即興ジャズをバックに描かれる、都会の闇と孤独。クローズ・アップのジャンヌ・モローが「ジュ・テーム」を連発する、愛についてのコンテクスト。
83位 『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』(2018年/中国/ビー・ガン)
82位 『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011年/アメリカ/ブラッド・バード)
81位 『三つ数えろ』(1946年/アメリカ/ハワード・ホークス)
80位 『牯嶺街少年殺人事件』(1991年/台湾/エドワード・ヤン)
79位 『山の焚火』(1985年/スイス/フレディ・ムーラー)
78位 『スカーフェイス』(1983年/アメリカ/ブライアン・デ・パルマ)
ギネス級に「FUCK」ワードがセリフを覆い尽くし、電動ノコギリによる拷問シーンは悪趣味極まりなし。故にサイコーなのである!血と暴力に彩られたこの悪逆無道ムービー。
77位 『ブラック・サンデー』(1977年/アメリカ/ジョン・フランケンハイマー)
76位 『メッセージ』(2016年/アメリカ/ドゥニ・ヴィルヌーヴ)
極めて個人的な映画でありながら宇宙的な広がりも併せ持つ。非常に理知的、そしてエモーショナルな、テン年代を代表するSF映画。
75位 『暗殺の森』(1970年/イタリア、フランス、西ドイツ/ベルナルド・ベルトルッチ)
観る者を陶酔させる、ビットリオ・ストラーロの幽艶で静謐な映像。ブルジョワ階級の崩壊によるヨーロッパの退廃を、独特の美意識で描ききっている。
74位 『キートンの探偵学入門』(1924年/アメリカ/バスター・キートン)
73位 『プライベート・ライアン』(1998年/アメリカ/スティーヴン・スピルバーグ)
ノルマンディー上陸作戦シーンをスクリーンに再現してしまった、驚異的な映像体験。スピルバーグはこの映画で、リュミエール兄弟が100年以上前に開発し、パリの紳士・貴婦人の肝をつぶした「シネマトグラフ」の映像的興奮を、現代に復権させようとしている。
72位 『ウエスタン』(1968年/イタリア、アメリカ/セルジオ・レオーネ)
セルジオ・レオーネ、ベルナルド・ベルトルッチ、ダリオ・アルジェント。3つの偉大な才能によって生まれた、壮大なる西部劇へのオマージュ。
71位 『パリ・テキサス』(1984年/西ドイツ、フランス/ヴィム・ヴェンダース)
空はどこまでも青く、大地は乾いている。直射日光を背中に受けながら、男は無表情に黙々と歩き続ける。ハリー・ディーン・スタントンが体現する“だらしなさ”を享受し、心行くまで咀嚼すべき映画。
70位 『トゥルーマン・ショー』(1998年/アメリカ/ピーター・ウィアー)
ジム・キャリーの変顔が炸裂しまくる、「嘘」と「本当」が交錯するメディア論。そしてアンドリュー・ニコルが『ガタカ』で描いた、「内側から外側へ越境しようとする意思」がこの映画にはある。
69位 『黒い罠』(1958年/アメリカ/オーソン・ウェルズ)
68位 『捜索者』(1956年/アメリカ/ジョン・フォード)
67位 『殺人の追憶』(2003年/韓国/ポン・ジュノ)
66位 『ヘレディタリー 継承』(2018年/アメリカ/アリ・アスター)
65位 『グラン・トリノ』(2008年/アメリカ/クリント・イーストウッド)
64位 『ツリー・オブ・ライフ』(2011年/アメリカ/テレンス・マリック)
63位 『自転車泥棒』(1948年/イタリア/ビットリオ・デ・シーカ)
貧困にあえぎ、必死に明日を生きようとする失業者の生活を、容赦のないリアリズムで描いく演出術。ビットリオ・デ・シーカの職人芸を堪能すべき一編。
62位 『アンダーグラウンド』(1987年/フランス、ドイツ、ハンガリー/エミール・クストリッツァ)
この物語が永遠に終わることはない。マルコやクロたちも、狂騒的なジプシー楽隊の奏でる音楽と共に踊りつづける。奇人・変人だらけの重厚かつポップな一大絵巻。
61位 『俺たちは天使じゃない』(1989年/アメリカ/ニール・ジョーダン)
60位 『メランコリア』(2011年/デンマーク/ラース・フォン・トリアー)
ワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』に乗せて紡がれる、ディサスター叙事詩。何よりもラース・フォン・トリア自身が治癒されるべく作られた、極めて個人的な救済願望ムービー。
59位 『エル・トポ』(1970年/メキシコ/アレハンドロ・ホドロフスキー)
58位 『ドライヴ』(2011年/アメリカ/ニコラス・ウィンディング・レフン)
57位 『地下鉄のザジ』(1960年/フランス/ルイ・マル)
しかめつらしいフランス文壇の風潮を徹底的に笑いとばせ!アレコレ深く考えず、とにかく楽しめ!ルイ・マルによるスラップスティック・コメディの傑作。
56位 『赤い影』(1973年/イギリス/ニコラス・ローグ)
55位 『処女の泉』(1960年/スウェーデン/イングマール・ベルイマン)
54位 『オアシス』(2004年/韓国/イ・チャンドン)
53位 『ブリキの太鼓』(1979年/西ドイツ、ポーランド、フランス、ユーゴスラビア/フォルカー・シュレンドルフ)
52位 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2007年/アメリカ/ポール・トーマス・アンダーソン)
石油採掘ブームを時代背景に描かれる相克と宗教的対立。ポール・トーマス・アンダーソンのドス黒い狂気が練り込まれた、血まみれの寓話。
51位 『はなればなれに』(1964年/フランス/ジャン・リュック・ゴダール)
主役三人が沈黙しだすと、まわりの自然音すらミュートされてしまう「音」への実験的アプローチは、自由奔放なゴダールの実験精神の賜物。“若気の至り”な感覚がスパークした、ボーイ・ミーツ・ガール・ストーリー。
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